〝戦争を起こさせない〟決意新たに!
8・15労働者市民のつどい
8月15日、東京・セシオン杉並において、「8・15に『反戦』を決意する」と題し、労働者市民のつどいが開かれた。
激しく進む戦争準備
冒頭にドキュメンタリー映画「琉球弧を戦場にするな」が上映された。近年、沖縄から南西諸島一帯に自衛隊のミサイル基地が次々と配備され、これに抗する住民の抵抗闘争を映し出したのものだ。軍事演習の実態も殆ど報じられない中、今進行している戦争準備の現実に衝撃を受ける。
実行員会のアピールを森川文人弁護士が行い、松本ヒロさんの痛快なコントをはさんで、高山俊吉弁護士の講演が行われた。
高山さんは、8・6ヒロシマでの集会禁止をうち破った勝利と岸田政権を打倒した勝利を確認した。
真の反戦とは
そして真の反戦とは何かと問い、3つのことを訴えた。①戦争を受動詞、受動体で語ることをやめよう。戦争は災害ではない。人がおこすものだ。「戦争が起きた、起きる」のではなく、戦争を起こさせない、止めるのだ。②いかなる戦争に反対するのかを明確にしない反戦闘争はダメだ。自国の侵略戦争に反対すること。③反戦は権力の打倒と切り離すことはできない。これらのことに共感する人が増えてきている―このことが8・6で勝てた根幹だ。8・6と岸田打倒で深めた勝利への確信をもって8・15から11・3へともに闘い抜こうと訴えた。
闘いの現場から決意として動労千葉から川崎執行員が「反戦闘争を闘う階級的労働運動の復権に向けて全力で闘い、3労組陣形にかけられている大弾圧との攻防にかちぬく決意と、11・3労働者集会への大結集を呼びかけた。
「私たちが闘うとき」
UTLAスト記録映画上映会
&A・イノウエ前書記長交流会
8月13日、東京においてロサンゼルス統一教組(UTLA)の6万人の教育ゼネストの記録映画「When We Fight(私たちが闘うとき)」の上映会と、それを実現したUTLA前書記長アーリーン・イノウエさんとの交流会が開かれた。
映画は、2019年1月、5日間にわたって闘われたUTLAのストライキに密着したドキュメントだ。ストは生徒や保護者、地域労組、コミュニティも合流する6万人のストライキとなって爆発し、かなりの要求項目を闘い取る大勝利をかちとった。
闘う労働組合をつくる
激しい教師叩きと公立学校の民営化、予算削減という攻撃のなかで当時のUTLAは闘わない労働組合だったという。アーリーンさんは、UTLA自身を闘う労働組合に変えるため基礎から準備を始めた。
ユニオンパワーという左派7人の執行部が先頭にたち、900以上ある公立学校を回り、各校に分会を立ち上げていく所から始める。組合員一人ひとりとの対話を重視し、活動家だけでなくすべての組合員が活動し、組合に係わっていくような組合をめざし、共通の具体的な要求をつくりあげていった。
組合員オルグを中心とする組合専従にし、保護者へ働きかけるスタッフを増やし、リサーチ部を立ち上げ組合活動をデータ化した。保護者には、課題を鮮明にしたビラを配り、保護者や地域の要求を労働組合の要求にまとめ、他組合にも働きかけていった。
最初は、みんなで組合の赤いTシャツを一斉に着るというような具体的な行動から段階的にエスカレーションする戦略をとった。各校で何人がTシャツを着たかデータ化し、組織化の実態をつかみ次の行動に活かしていく。ストができる組合にするまで5年かかったという。
ストライキの経験
それまでストを経験した組合員はほとんどいなかったが、いざストをやってみると、これがいかに楽しいものだったか。ストによって教師の仕事に誇りを取り戻し、また教労のストから全米にストが広がり、ストは社会を変える力があることを実感した。また、労働組合を強くする過程で、一人ひとりが自信を持ち、リーダーになり、他人を組織していく―人間が変わっていくことも学んだ、と語った。
アーリーンさんの話は、動労千葉の分離・独立過程や分割・民営化過程の闘いを彷彿とさせ、実に教訓に満ちたものだった。UTLAは、昨年3月にもスクールバス運転手等の組合と連帯して3日間、7万人のストにたち、共に大きな勝利をかちとっている。この闘いに続こう。