定期大会来賓あいさつ 久留里線と地域を守る会  櫻沢明美さんの訴え

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久留里~上総亀山廃線許さない

定期大会2日目に行われた久留里線と地域を守る会で活動する櫻沢明美さんのアピールを紹介します

昨年の12月から久留里線廃止反対の闘いを始めました。国とJRが一体となって自治体に圧力をかけながらローカル線廃止を画策していることを実感しています。

「廃線を前提」の検討会議

今年3月、千葉支社が久留里線についての提言として、君津市と千葉県に対して久留里線沿線地域交通検討会議の設置を申し入れました。

この検討会議の構成は、委員が7名、オブザーバーが4名。委員は千葉県、君津市、JRと、座長で「鉄道はインフラじゃない」と発言した日本大学の御用学者。残りの3名は地元の亀山、久留里、松丘の自治会長。オブザーバーは国交省の2名と木更津市と袖ケ浦市。

委員7名ですが自治会長の3名は「素人」です。実質たった4名、非公開で、この重要な問題に結論を出そうとしている。これは、廃線を前提に、何回か検討会議を開いて、「収入増も乗客増も見込めないからバス転換が妥当」と結論を出すことが見え見えなんです。われわれは、この検討会議をなんとしても潰していかないといけないということだと思います。

検討会議は、5月11日に第1回が開かれました。非公開で傍聴も認められないんですが、押しかけてビラを配りました。JRだけは受け取りませんでした。自治会長たちが、「一存で言えないから住民説明会を開いてくれ」といって、やらざるを得なくなったんです。

地元説明会で全員が「廃止反対」

6月1日、7月12日、7月15日と住民説明会が開かれ、多くの住民が参加しました。ほぼ全員が久留里線廃止反対でした。「久留里線は不便で利用したくても利用できない」「本数を増やしてくれ」という意見です。住民のJRに対する不満がバーンと出たんですよね。ここで、主催者も「久留里線廃止なんて一回も言ってません。皆さんの意見を聞いて今後検討していきます」と答えざるをえなかった。

9月6日に第2回検討会議が開かれました。16時から1時間という設定で、中身は住民説明会で出された意見をズラッと出すものだったそうです。それで、住民の潜在的なニーズをアンケートで調査し、その後で第3回の検討会議を開くと決定した。そこまで、われわれの闘いが追い込んだということです。

キーワードは「戦争」

久留里線は一回、線路を外されてるんですよね。1944年、終戦の前年です。線路と鉄橋を軍が徴用したんです。キーワードは戦争です。

JR貨物は100%国が株を持っていますが、自衛隊との定期協議を重点目標にしました。岸田が5年で軍事費43兆円という形で軍事大国化の道を突き進んでいますが、戦争体制づくりのための鉄道輸送を最優先し、戦争の役に立たない、もうからないローカル線を全部廃止するということだと思います。

国鉄分割・民営化のとき、橋本運輸大臣が、「これ以上の民営化はやりません」といいましたが、とっくの昔に反故にされました。福島原発の汚染水も「地元住民の了解なしに流さない」と言ったのに、あっさり反故にして流した。沖縄県民の民意を無視して辺野古の埋め立てを強行してますよね。ローカル線廃止も、どんな反対があっても強行してくるでしょう。われわれは絶対、久留里~上総亀山の廃止を許さず、闘い抜く決意です。よろしくお願いいたします。

廃線化加速を狙う「地域の 公共交通 リ・デザイン会議」

国土交通省は9月6日、「地域の公共交通リ・デザイン実現会議の第1回会合を開いた。

57%が「廃線基準」?!

そこでは、「輸送密度4千人未満」(JR全体の57%!)を「鉄道の特性を生かすことが困難な区間」とする基準が復活され、「当面」は千人未満の区間を「早急な改善を求める」と廃線化を加速している。

JR東会長・冨田らが先頭に

会議のメンバーにはJR東日本会長の冨田や、日本郵政社長の増田寛也らが入り、岸田首相肝入りの「デジタル田園都市国家構想実現会議」の下部組織に位置づけられている。

全国の廃線化攻撃は、国家をあげた構えで進められている。

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