中央公園から雨をついて二度の市内デモ
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7月29日、三里塚反対同盟・市東孝雄さんの農地裁判判決が千葉地裁で行われ、多見谷裁判長は成田空港会社(NAA)の主張をほぼ全て認めて、市東さんの農地の明け渡しと建物の撤去を命じる反動判決を下した。しかし、NAAが求めていた「判決前に強制執行ができる仮執行宣言」を付けることはできなかった。
反対同盟と弁護団は、直ちに控訴して闘うことを宣言した。
この日、朝から雨が降りしきるなか千葉市中央公園において、判決前の総決起集会が開かれ、市東さんは「私はこの裁判そのものを認めていない。どんな判決が出ようとも私はこれまで通りの生き方を変えず闘っていく」と決意を鮮明にした。
集会後、午後からの判決に向けて裁判所を包囲する市内デモを行い、「農地を奪うな」の声に道行く人の注目を集めた。
1分もかからない不当判決の読み上げに法廷と裁判所の周囲は怒りと抗議の声に包まれた。
「耕す者の権利を奪う暴挙。絶対に認められず、控訴して闘う」と決意を新たにする市東孝雄さん |
「不当判決には絶対に屈しない。控訴して闘う」―市東さん
反対同盟は、再び中央公園から怒りのデモを行い千葉市民会館において、直ちに不当判決弾劾の集会が開かれた。
市東さんは、「みなさんのおかげで、仮執行はつけられなかった。NAAの不当な請求を認める判決は、私から農地を奪い、農民としての誇りを奪い、死ねというに等しいもの。闘う以外に農民として生きる道がないのです。不当判決には絶対に屈しない。控訴して闘います」と、微動だにしない決意を表明した。
「労農連帯で闘いの戦線を広げよう」―田中委員長
連帯の挨拶に立った動労千葉田中委員長は、「裁判そのものが無効だ。不当判決を満腔の怒りを込めて弾劾する。しかしこの反動判決は敵の強さではなく、焦りだ。労働者や農民から搾り取り、激しい弾圧を加え、生きることができない現実を強制することでしか支配できない支配者の悲鳴だ。今こそ労働者と農民が団結し、闘いの戦線を広げるときだ。参院選挙での山本太郎さんの勝利に見られるように時代は動き出し始めている。三里塚闘争が成田から千葉へ、千葉から東京へ勝利に打って出るときだ。私たちも労働運動の再生をかけて闘う。今日の反動判決を新たな出発点に転化しよう」と訴えた。
最後に萩原事務局次長が「この一年間の闘いで仮執行宣言を付けられないところまで押し返した。三里塚は福島・沖縄の闘いと手をつなぎ、労働者の闘いと結合して進む。ともに闘おう」と訴え、会場全体が大きな拍手で応えた。労農連帯で闘おう!
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