千葉支社申28号交渉報告(9月11日)

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千葉支社申28号交渉報告

検修・構内業務の外注化阻止へ!

 検修・構内業務の外注化阻止をめぐっては、すでに東京支社、横浜支社では提案され、20日には高崎支社でも提案されているという重大な局面を迎えている。
 こうした中で動労千葉は、外注化阻止に向けた闘いの第一弾として千葉支社に申28号を発出し、千葉支社における検修・構内業務の考え方や今後の基地の将来展望等に関する解明も含めて、9月11日に団体交渉を行った(申し入れ内容については、日刊5362号参照)。

要員確保の検討を行っている
1.検修・構内業務の外注化について、現在の千葉支社における検討内容について
 すでに他支社での提案が行われている状況の中で、千葉支社としての検討がどの程度行われているのかについて千葉支社は、「一定の業務量をグループ会社に渡すことになるが、渡す業務量が毎年変わるのは良くないと思っている。一定人数分の業務量を渡すために要員の確保について検討を行っている」「どのくらいの人が希望してくれるのかは非常につかみにくくなっている」「構内の運転士関係については、医学適性や運転適性の検査があり、よりハードルが高く、検修以上にシビアになっている」との考え方を明らかにし、現段階では要員の把握を行っていること、提案時期についても明らかにできないとの回答を行ってきた。

大修作業と業務委託の関係は?
2.「大修作業」が現在直営に戻されているが、検修・構内業務の外注化との関係について

 大修作業を直営に戻している理由について千葉支社は「新形式車両が投入され、直営の業務量が減っていること」を挙げてきた。しかし、直営に戻された当時の実情は、車体のジャッキアップやモーター等の交換作業を行う委託会社の労働者が高齢で作業がきつい、技術力が追い付かないなどによるもので、大修作業の委託そのものが破産した結果として一旦直営に戻されているということだ。今回の検修・構内業務の委託に関しても従来車両の交番検査や新型式車両の部品交換を委託するとしているが、ディスクライニングなどは高齢者が片手で持ち上げながら作業するなどはとても無理な話で、実際に出向者の中からは「到底無理な作業だ」「できないよ」という声が上がっている状況だ。しかも、直営に余裕があるとしながら、この9月には大修作業を行うために年休抑制が行われているのだ。
 今回会社側は、検修・構内業務を委託するとしているが、それならばすでに委託している大修作業の部分についても要員を確保して委託に戻すのかについては「大修作業については、委託の契約はしているが、会社が必要に応じて作業を指示する」として、委託作業であっても直営での作業を命じることがあるとの考え方を示してきたが、これ事態全く矛盾した回答だ。名目だけ委託して要員削減だけは行うという、会社にとって都合の良いことだけは行うということになってしまうということだ。
 こうした矛盾に対して動労千葉は、すでに直営で作業を行い、検修・構内業務とは別に考えるのであれば、委託の契約を解除して直営に戻すべきであるとの要求を行った。

車両の配置替えで空日調整検討
3.検修基地の将来展望についての考え方は
 この間、幕張、習志野電車区については新型式車両を投入してきたが、とくに習志野電車区については今年度で全てが新型式車両(209系、231系)に置きかわることから、交番検査の空き日が発生し、職場の中では基地そのものの将来について様々な噂や不安が出ている。
 こうした検修基地の将来展望について千葉支社は、「鉄道会社の中核として車両基地があるということは大きなメリットがある」との考え方を示したが、一方で「スリム化したい」との考えであることも明らかにしてきた。また、習志野電車区に関しては「年間約100日程度の空日が発生し、基地としてどうするかを検討すべきだが、今はそこまで至っていない」「空日の調整については、以前は113系の交番を行っていた経緯も考えると、車両の配置を替えることなども検討すべき問題」との考え方を示してきた。
 また、現在総武緩行線と快速線への新型式車両投入が終了したことにともない、今後の車両の投入に関しては「183系の交替を考えていきたい」との回答を行ってきた。

82名に一覧表送付。構内は半数辞退
4.今年度の「シニア制度」対象者の面談及び構内運転への希望調査の結果について 
 今年度の「シニア制度」の対象者については104名で、この内「再雇用の場一覧」を送付した人数は最終的に82名であることを明らかにしてきた。また、構内運転士への希望調査については41名の対象者と面談を行い、内25名程度が希望したことを明らかにしてきた。

 以上のように検修・構内業務の委託に関しては、千葉支社として、毎年のシニア社員を確実に確保するとしている。しかし、検修職場の年令構成(日刊5359参照)を見ても明らかな通り、50歳以上に圧倒的に集中していることを見ても、この年令を過ぎたあとの要員確保などほとんどできないことは明らかだ。
 職場での団結を打ち固めて闘いぬけば検修・構内業務の外注化を阻止することは全く可能だ。全力で闘いぬこう!

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