217系車両の移管計画を撤回しろ!幕張車両センター縮小計画を阻止するぞ! 安全を守る検修作業体制を確立しよう! 申28号 検修職場に関する申し入れ(その2)を行う 新系列車両に関する原因不明の車両故障の多発等、検修職場には問題が山積している!
JR東日本は、メンテナンス近代化(第Ⅲ期)計画に基づき、検修基地の統廃合も含めた検修体制の大幅な変更を行おうとしている。 とくに、現在幕張車両センターに所属している217系車両の保全作業を全て鎌倉総合車両所に移管するとしている。しかも今年度中には183系に替わって全て257系車両になることなどを考えると、幕張車両センターの検修要員の大幅な削減=幕張車両センター縮小につながりかねない重大な問題であり、絶対に認められないことだ。 また、この間では新系列車両に関する故障が続発している。 軸箱支持装置のゴムに亀裂が多数発生したり、速度発電機ケーブル支え板は、年間300個(!)も交換したり、ブレーキユニットの不具合により隙間調整ができない事象も発生している。また導入されたばかりの257車両では窓ガラスが割れてしまうという事態も発生している。さらに、車両連結部分のホロの留め金具が外れるという考えられないことまで発生している。 千葉支社は217系車両移管を止め、安全対策を実施しろ。
検修職場に関する申し入れ(その2)
会社は、メンテナンス近代化(第Ⅲ期)計画に基づき幕張車両センターから鎌倉総合車両センターへの217系車両の業務移管を今年度中に計画しているが、これらは検修職場の縮小、技術力の維持・向上等の観点から到底認めることはできない。 この間では新系列車両も含めて車両故障等が多発する状況となっており、検修職場における交番検査をはじめとした検査体制の充実が求められているものであり、この間組合側が指摘してきた運転保安に向けた会社側の姿勢が何ら改善されていないことをあらわすものである。 従って、下記のとおり申し入れるので、団体交渉により誠意をもって回答すること。
記
1.メンテナンス近代化(第Ⅲ期)計画に基づく幕張車両センターから鎌倉総合車両センター へのE217系車両移管計画を撤回すること。 また、工場機能廃止に伴う要員繰配等について、具体的に明らかにすること。
2.217系車両を移管した場合、幕張車両センターにおける機能保全作業が行なわれなく なり、技術力の確保という点で重大な問題が発生すると考えるが、千葉支社の見解を明ら かにすること。
3.検修職場における技術力の維持・向上、安全の確保、働く場の確保という観点から、検 修構内業務の委託計画を撤廃すること。
4.この間、石綿に関する健康被害が問題になっているが、JR東日本において石綿を使用 している職場、職種、車両等について具体的に明らかにすると。
5.257系車両については、導入から1年、本線運用から10ヶ月を迎える中で、未だに 保全検査に関する要員体制及び作業ダイヤが明示されていないことから、早急に明らかに すること。
6.貫通ブレーキが使用できないときの直通予備ブレーキ使用による列車の回送を行う場合、 「車両が分離又は逸走したとき、またはその可能性のある場合」には、乗務員の指示によ り検修係員が直通予備ブレーキに装備した非常用バッテリーのNFBを操作して列車を停 止させる取扱いを行うとしているが、検修係員が本線上において列車停止の取扱いを行う ことができる根拠を明らかにすること。
7.この間、車両故障等が続発していることから、次の点について原因及び対策等について 具体的に明らかにすること。
(1) 217系車両 ① グリーン車の冷房が効かず、設定を下げると氷結し、その後、水滴が座席に濡れ出す 現象が続発していることに関する、対策について。 ② 速度発電機ケーブル支え板亀裂が、年間300個ほど取替えが発生していることから、材質等もふくめた根本的な対策について。 ③ 出場車の左右動ダンパーに油漏れが多いことに関する、原因及び対策について。 ④ 台車ブレーキユニットの不具合が多く、スキマ調整が手動でできない状況に関する原因及び対策について。(255系車両も同様の現象) (2) 255系車両 ① 字幕に水が入る事象が発生していることに関する、対策について。 ② 配電盤の中やドアカバーの中などにゴミやホコリが介在し、ドア故障等の原因となっていることに関する、対策について。 (3) 257系車両 ① 客室側面の窓ガラスが割れる事象が発生していることに関して、原因及び対策について。 (4) 新系列車両全般 ① 車両連結部分のホロの止め金が外れてしまう事象が発生していることに関する原因及び対策について。 ② ノッチとブレーキをつかさどっているハンドルについて動作が一致せず、微妙なコントロールができない事象が発生していることに関する原因及び対策について。 ③ 軸箱支持装置の軸ハリゴムに亀裂が発生していることに関して、早急に対策を講じること。また、使用限度について明確にすること。 (5) 113系及び183系車両 ① パンタグラフ舟体取付の編導線(G1、G4)について、誤取付の可能性があることから1種類に統一すること。また、強度不足が指摘されていることから、対策を講ずること。 ② 113系側引戸、戸袋内下レール取付ステー腐食により、レールの曲がりが多数発生していることから、戸袋内下レールを撤去すること。 ③ ATS-SN試験機の故障が多いことから、対策を講ずること。
8.幕張車両センターについて、次の点を早急に改善すること。 (1) 錦糸町派出について、ポイントが多く、深夜帯に入区する列車の振動で十分な睡眠が取れないため、対策を講ずること。(0番への入出区) (2) 検修作業服(夏服)について、素材がポリエステル80%、綿20%製なので、火の粉で穴が開いたり、また静電気による電子機器等への影響も考えられることから素材の変更も含めた対策を講ずること。 (3) 幕張車両センター構内について、レールの取付状態の不具合、犬クギの状態不良、レールつなぎ板取付ボルトの折損ユルミ等が多数発生していることから、抜本的な対策を講ずること。
9.京葉車両センターについて、次の点を改善すること。 (1) 交番検査時に主電動機の気吹きを行っていることについて、安全衛生対策を講ずること。
10.木更津支区について、次の点を改善すること。 (1) 交番検査ピットについて、サイドピットを設けること。またピットを1メートル程度延長すること。 (2) 交検ピットについて、排水が悪く、水溜まりが出来る等極めて危険な状態等なっていることから、早急に改善すること。 (3) 暖房ラジエーターの材質が悪く、水漏れ修理後1週間程度で再発する等、すでに限界に達していることから、車両の交換等抜本的な対策を講ずること。 (4) 気動車に給油する場面で、給油機と気動車間で火花が発生することから、安全上極めて危険であることから、早急に調査するとともに対策を講ずること。 (5) キハ38系車両について、上水室、下水室に亀裂が発生していることから、調査し、対策を講ずること。 (6) 幕張車両センター等において作業環境測定が行われていることに踏まえ、木更津支区においても同様の測定を実施すること。
11.検修作業用の革手袋について、増貸与を行うこと。
-以上-
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