動労千葉第68回定期委員会
委 員 会 宣 言
本日、われわれは、DC会館において、第68回定期委員会を開催し、検修・構内業務外注阻止闘争が切り開いた地平を総括するとともに、13春闘をもって第二ラウンドの闘いに突入する方針を決定した。
資本主義経済の最後の切り札であった新自由主義政策が瓦解しようとしている。EUでは次々に国家そのものが破たんし、ドル暴落の危機が迫り、中国バブルも崩壊した。生き残りをかけた通貨切り下げ戦争が広がり、資本主義体制は音をたてて崩壊し、大失業と戦争の危機を生み出している。
「10兆円の補正予算」「10年間で200兆円の公共事業投資」「無期限・無制限の金融緩和」を掲げて安倍政権が誕生した。だが、累積債務は1000兆円を越えているのだ。これは国家破たんに突き進む破滅的政策だ。
消費増税、規制緩和による雇用破壊、橋下を先兵とした全面的な民営化、社会保障制度解体等、労働者に生きることすらできない現実がのしかかろうとしている。2013年は新たな雇用破戒元年になろうとしている。13春闘はきわめて重要な闘いだ。すでに経営側は「定期昇給制度の見直しが今春闘の最大の争点だ」と打ち出している。貨物の中たちを先頭にストライキに起ち上がらろう。
昨年10月1日の検修・構内業務外注化強行によって44名の組合員がCTS(千葉鉄道サービス)に強制出向させられた。これは、出向4要件すら満たしていない違法出向だ。外注化された職場では、日常作業の偽装請負疑惑、36協定違反、運転保安に係わる規程の解釈変更等、矛盾と怒りが渦巻いている。われわれはこの現実の中から、新たな時代の反合・運転保安闘争をつくりあげ、外注化を粉砕するまで闘い続けることを決意した。外注化の第一の狙いは、労働者の非正規職化による経費の削減にあり、第2の狙いは労働者の分断にある。組合つぶし攻撃だ。そして、もたらされるのは安全の崩壊だ。JR東日本の「経営構想Ⅴ」と対決し、職場からの闘いと裁判闘争を結合して外注化攻撃を粉砕しよう。
1047名解雇撤回も重要な局面を迎えている。6・29日東京地裁判決が認定したように、不採用基準が「分割・民営化に反対する労働組合を差別する目的、動機で策定された」とするなら、解雇撤回・JR復帰以外の結論が導きだされるはずはないのだ。25年かけて明らかにさせた真実を武器に、国鉄改革法を突き破って、高裁勝利判決をかちとるために総決起しよう。国鉄分割・民営化に決着をつけ、闘う労働運動の復権をかちとろう。
深刻な安全の危機が進行している。再びレール破断が頻発している。この間われわれは、安全運転闘争に立ち上がり、支社管内160㎞のレール交換をさせてきたが、10年足らずでまた同じ事象がくり返されている。
3月ダイ改で久留里線のワンマン運転が強行されようとしている。ホームと列車の大きな段差をはじめ、少なくとも久留里線の現状では乗客や列車の安全が確保できる条件はない。われわれはワンマン化に反対する。
駅業務を強いられていた滝君が3年1ヶ月ぶりに運転士に復帰する。北嶋君も取り戻さなければいけない。ライフサイクル制度の撤廃を求めて闘いを強化しよう。さらに、民営化から26年以上も駅へ塩漬けとなっている組合員がいる。怒り心頭だ。なんとしても奪還しなければならない。
3・11の原発事故から2年。だか、収束宣言や復興キャンペーンの裏で進められているのは福島見殺し政策だ。4割以上の子供たちに甲状腺異常が見つかり、甲状腺癌までが何件も報告されているのに、原発事故とは関係ないとというのだ。原発ムラが復活し、再稼働が画策されている。政府や財界は復興予算に白アリのように群がり、原発輸出が進められようとしている。
三里塚闘争も重大な局面を迎えている。市東さんの農地の強制収用攻撃が切迫している。労農連帯の旗を守り、3月24日の全国集会に全力で結集しよう。
全てが限度と限界を超えて進む状況のなかで、全世界で労働者の大反乱が始まっている。日本でもこれまで信じ込まされてきた価値観が打ち砕かれ、誰もがこの社会の本当の姿に気付きはじめている。労働者は今こそ団結し、声をあげ、行動を起こさなければならない。全力をあげて組織拡大を追求し、闘う労働運動の再生をかちとろう。
右宣言する。
2013年2月24日
国鉄千葉動力車労働組合第68回定期委員会