構内業務外注化は、「労働省告示」に違反する行為だ!
JR東日本の偽装請負を告発する8・30大集会へ
JR千葉支社が、「10月1日実施」として提案してきた京葉車両センターの構内業務「2日勤」分の業務委託は、完全に偽装請負そのものだ。職場で、偽装請負の事実を突きつけて徹底的に闘いぬけば、今回の外注化は絶対に阻止することができる。断固として闘いぬこう!
千葉鉄道サービスは、告示が求める内容を全て持ってない
業務の請負関して「昭和61年労働省告示第37号」は、
① 業務の遂行に関する指示その他の管理 を自ら行なうものであること、
② 請け負った業務を自己の業務として当 該契約相手から独立して処理するもので あること、
として、双方に該当することを求めている。
さらに、
① 自己の責任と負担で準備し、調達する 機械、設備若しくは器材又は材料若しく は資材により、業務を処理すること、
② 自ら行なう企画又は自己の有する専門 的な技術若しくは経験に基づいて、業務 を処理すること、
として、いずれかに該当することも求めている。
そもそも構内入換業務の経験がない会社に委託などできない
この内容に照らしてみると京葉車両Cの構内業務の委託は、全く該当しないことが明らかだ。
まず第1に、構内運転業務に必要な設備、器材は、全てJRが所有しており、業務委託された場合、千葉鉄道サービスは、ほぼ全てについてJR東日本の設備や器材を使用することになるのだ。
第2に、千葉鉄道サービスが行っている業務は、車両や駅等の清掃業務が中心で、これまで構内入換業務を行なった経験は全くないということだ。
第3に、構内入換業務を行なうには、甲種電気車免許又は限定免許が必要になるが、千葉鉄道サービスでは運転士の資格を取得するための訓練や教育を行ない、養成するための企業としての能力、施設、経験、人材はひとりもいない。
しかも、業務が委託された場合、業務に就くのは全員がエルダーの労働者だ。請け負う会社に専門的な技術力や経験がないため、JRの労働者が出向して構内業務を行うということ自体、本末転倒した姿だ。
管理者の送り込み、教育に関する契約、計画はJRという実態
第4に、JR千葉支社は、昨年夏、構内業務の外注化に向けて準備を整えるために、千葉鉄道サービス京葉事業所の所長に幹部社員を出向させている。これは、「法の規定に違反することを故意に免れるために故意に偽装されたもの」だ。
第5に、構内運転士は、国土交通省令により年間12時間の定例訓練が義務づけられているが、JR千葉支社と千葉鉄道サービスは、「教育訓練契約書」を締結して、JR東日本が請負会社に出向させた社員の教育訓練を肩代わりしようとしている。
これは、「請負事業において、発注者は、(告示の要件を逸脱して)労働者に対して技術指導を行なう事はできない」との厚労省指導に明らかに違反するものだ。
第6に、構内入換業務は、列車の運行計画や検査計画に基づいて発生するが、これらの決定権はJR東日がもち、管理している。しかも、構内業務を行うためには指揮命令が一元化されていなければ安全を確保することはできない。車両基地における構内の入換や入出区計画は、JR東日本が作成する以外に、管理のしようがないのだ。
通告は「指揮・命令」ーJRからの直接指示はできない!
第7に、構内入換業務は、個別の入換業務のルート構成や作業開始にあたって、全てがJRから直接の指示がなければ行うことはできないのだ。
とくに、入換作業の場面では、担当運転士から信号所に対して、ポイントの開通を要請→信号所は、ルートの安全を確認して、ポイントを開通。入換作業の開始とルートを担当運転士に通告→担当運転士は通告内容を復唱→復唱内容に間違いがないことを確認→入換作業開始、となる。
しかも、ここで行われる「通告」は、一般的な業務指示よりも厳格な意味を持っており、この間の団交においてもJR千葉支社は、「通告は、指揮・命令である」と明確に回答している。
このように京葉車両センターの構内入換業務の委託は、「労働省告示第37号」に明確に違反するのだ。
JRは、偽装請負の京葉車両センター構内業務の委託計画を直ちに撤回しろ!
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