11月全国労働者総決起集会-③
5ヵ月に及ぶスト勝利へあと一歩
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
副委員長 高英男さん
関生支部は5カ月におよぶストライキを現在も継続しています。7月2日から始まったストライキの大きな目的であった生コン価格の値上げに頑強に抵抗していた竹中工務店や大林組が、9月下旬に同意しました。これにより大阪の広域協同組合が扱うすべての物件の値上げが確保できた。ではなぜストが継続しているのか。大手のゼネコンでも約束を守りません。したがって支払いを確認するまでスト態勢を維持し決着をさせたい。
生コン産業というのは90%以上が中小零細企業です。百年に一度の経済危機と騒がれていますが、建設産業でも不況のあおりで出荷が激減し、仕事の取り合い、価格の下落、このままいけば間違いなく百社以上の企業が倒産する。「座して死を待つのか、立って闘うのか」を合言葉に、6月の27日に二千二百余名が集まって業界危機突破の決起集会を開いた。歴史的にいうと画期的な集会です。この集会で経営側も生コンの値上げができなければ出荷を拒否すると、ストライキに参加することを表明しました。生コンや原材料であるセメント輸送、現場で生コンを納入する圧送という全部合わせると約三百社の企業に影響を及ぼすストを現在も継続しているわけです。
生コン支部を中心とする三つの労働組合の組織率は、三百社の中では3割にも満たない。それでも三百社に影響をおよぼす闘いができた。それがこのストライキの大きな特徴です。われわれが掲げる要求が建設生コン産業における労働者や経営者の要求と合致したからです。現場で切実な要求を掲げれば、闘う者が少数であっても、多くの人間に共鳴を与えて多くの人を闘いに結集できることを証明したと思います。
今回のストライキで、いの一番に支援物資を送ってくれたのは動労千葉でした。そして関西では港合同がいち早くこのストライキに支援・共闘の表明をしてくれました。
本日の集会はもともと、日本の労働運動に影響を与えた国鉄闘争をしっかりと支えていこう、その中で孤軍奮闘している動労千葉を、港合同や生コン支部が支えてともに闘おうというところから始まりました。
今日この場でストライキの勝利報告はできませんでしたが、間違いなくこの11月、12月の間に勝利をもって闘いの終結宣言ができることをお誓いして、報告とします。
ストを構え外注化阻止する
国鉄千葉動力車労働組合
委員長 田中康宏
国鉄闘争の火を消してはならない。私たちはこの6月、1047名解雇撤回への新たな全国運動をスタートさせました。
4月9日の政府「解決案」に屈服し、国労や全動労は、不当解雇や国家的不当労働行為を不問に付して和解金を受け取りました。政府は勝ち誇っていますが、われわれはこんなことのために24年間闘ってきたのではありません。
国鉄分割・民営化は、戦後最大の労働運動解体攻撃でした。最強の労働組合を誇っていた国鉄労働運動が雪崩をうって屈服し、総評・社会党は解散に追いこまれ、社会的な力関係は深刻な転換を強いられました。 動労千葉は、1985年、86年、90年と首をかけて3波のストに立ち上がりました。この闘いで40名が解雇され、100人以上の強制配転、5千万円もの損害賠償請求訴訟が起こされました。
しかしこの闘いで大きな勝利を手にしました。24年間におよぶ1047名の解雇撤回闘争を生み出したのです。それは、新自由主義に対する決定的な対抗力となり、全国の労働者の結集軸となる画期的な闘いでした。
恐慌が世界をのみ込んで進行しています。菅政権は「公務員制度改革」と称し、教育・医療など公共サービス部門のすべてを民営化し、数百万人の労働者を解雇して非正規職に突き落とそうとしています。それは国鉄分割・民営化を十倍するような究極の民営化・労組破壊攻撃です。
「尖閣諸島(釣魚台)」問題では、洪水のように排外主義・国家主義があおられています。本来、労働者に国境は存在しない。領土問題で戦争をあおる菅政権、大失業と戦争以外に危機を打開できなくなった資本主義体制を打倒するために、闘う労働組合が歴史の最前線に登場する時代が到来しています。今何よりも求められているのは、変質と屈服を深める既成の労組幹部の支配に抗し、現場から闘いをつくりあげることです。労働者の団結した闘いこそが歴史をつくり、社会を変革する力です。
動労千葉は外注化阻止の闘いの渦中にあります。「外注革命」と称して進められた外注化攻撃は、民営化と一体をなす新自由主義政策の核心的攻撃です。われわれは昨年秋から今年春にかけて5波のストライキを闘い抜き、千葉だけでなくJR東日本全体の外注化をストップさせました。闘いは再び決戦のときを迎えています。今秋から来春に向けストを構えています。外注化阻止闘争は解雇撤回闘争と一体の闘いです。
怒りの声は社会の隅々に満ち、無数の労働者が変革を求めています。
今日の集会を新たな出発点として、来年は本日を倍する仲間たちの結集を実現しましょう。