反戦闘争の先頭に労働組合が立ち上がろう
8・15労働者・市民のつどい
ペ・ギナム副本部長
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靖国デモの感想を述べるドイツの学生たち
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敗戦65年目の8月15日、東京・牛込箪笥区民ホールにおいて、第16回8・15労働者市民のつどい」が560人の参加で開催された。
動労千葉は、韓国・民主労総ソウル地域本部、ドイツの学生の仲間とともに早朝の靖国デモに続いて参加した。大恐慌情勢を背景に菅政権の下で、新たな朝鮮侵略戦争に向けた動きが始まっている。一方、これに抗する反戦運動・労働運動をどうつくり出していくのかが問われている。
早朝の靖国デモ報告とあわせ、紹介されたドイツの女子学生は、「ドイツでも歴史の歪曲がナショナリズム、拝外主義に利用されている」「これと闘うのが学生、労働組合の取り組むべき課題だ」と訴えた。
続いてブラジル訪問報告にたった佐藤正和新小岩支部長は、何度も会場を笑いに誘いながらも、「(場所は)遠いけど近い―やっていることはわれわれと同じだ。今、彼らは300万人を組織しようとしている。われわれも11月労働者集会1万人結集を実現し、情勢をかえよう」と訴えた。
集会の基調を提起した森川文人弁護士は、日本の自衛隊もオブザーバー参加した米韓軍事合同演習を徹底的に弾劾し、菅首相の日韓併合100年にあたっての韓国への謝罪がいかにペテン的かを暴露した。
恒例となった松元ヒロさんのコントで大爆笑したあと、韓国・民主労総ソウル地域本部から特別報告が行われた。
韓日連帯で帝国主義戦争反対を
―ペ・ギナム副本部長
今回来日したぺ・ギナム副本部長、チャン・ジニョン組織次長が紹介され、実行委から昨日、空港で3時間も入管がペ副本部長を拘留したことを明らかにし、強く弾劾した。
ペ副本部長は、国鉄闘争全国運動の民主労総ソウル地域本部32名の呼びかけ人の一人でもある。
韓国の哨戒艦『天安』事件をめぐる戦争挑発を弾劾し、「帝国主義の戦争行為に対して韓日労働者が固く連帯して闘おう」と訴えるとともに、11月にソウルで予定されているG20首脳会議に立ち向かう国際連帯闘争への参加を正式に動労千葉に要請した。
反戦を闘う労働運動を甦らせよう!
―田中委員長
続いて報告に立った動労千葉田中委員長は、この要請に応えるとともに、戦後、労働組合の中心的な課題であった反戦闘争が国鉄分割・民営化攻撃で総評解体とともに潰され、改憲攻撃もここから俎上にのぼってきたことを明らかにし、今、資本主義の危機が労働者への攻撃と戦争をもたらそうとしていることに対し、労働運動はこの二つを闘わなければいけない。1047名闘争の「4・9和解」も労働運動をなきものにしようという攻撃だ。国鉄闘争全国運動はそういう意味でも決定的だと訴えた。
西川重則さん(平和遺族会全国連絡会代表)は、「戦争と改憲に絶対反対!」と、日本のポツダム宣言受託拒否の経緯から歴史をひもときながら、いま民主党が次々と憲法違反を行っていることを弾劾し、戦争は気づかないまま進行している。これを見抜く力をと、訴えた。
憲法と人権の日弁連を目ざす会から裁判員制度廃止の訴え、青年労働者、学生、国鉄全国運動から決意が表明された。ス労自主入江副委員長が「すべての職場で動労千葉型労働運動を実践しよう」とまとめた。
早朝、靖国デモに立ち上がる
8月15日早朝、熱い日差しが朝から照りつけるなか、反戦共同行動委員会の主催で靖国デモが闘われた。靖国神社は侵略戦争賛美の象徴だ。菅内閣は、閣僚参拝は断念したが、韓国への「植民地支配への謝罪」をいいながら、米韓合同軍事演習に参加し、北朝鮮への戦争挑発を煽っている。
民主労総ソウル地域本部、ドイツの学生たちとともに法政大学正門前から飯田橋周辺を一周するデモを闘った。