JR東日本 検修業務の全面外注化を提案
「コスト削減」と「徹底した効率化」のもたらす先は、安全の崩壊だ
丸ごと外注化攻撃に組織の総力を挙げて反撃しよう!
全組合員の総力を挙げて挙げて、組織拡大を実現しよう
10月29日、JR東日本は、「グループ会社と一体となった業務体制のさらなる推進について」の提案を行ってきた。
これまでJR東日本は、2000年9、月に検修・構内業務の外注化提案し、従来型車両の交番検査、車輪転削、ATC・ATS検査、消耗品交換、構内人換、誘導、計画業務等の外注化を強行してきた。しかし今回の提案は、今までの外注化をさらに深度化させたもので、新系列車両の保全検査業務以外は、検修職場を丸ごと外注化しようとする大攻撃だ。
1500名に及ぶ大量要員削減を絶対に許すな
提案の中でJR東日本は、「エルダー社員の技術力・ノウハウを活かせる仕事の場(出向先)を拡大」するとした上で、「コストダウンを徹底した効率的な事業運営」を行い、将来的には「グループ会社における構内・車両検修業務の技術基盤を確立」させ、「プロパー社員も含めた業務体制を構築させる」としている。
また、今回の提案によりJR東日本は、エルダー社員1500名分の雇用枠が確保できるとしている。これは、1500名に及ぶ大量の要員削減を行うというものだ。
しかも、業務の外注化にあたっては、「一括委託」を行うとしており、外注先でエルダー社員が少ない場合等は、現役のまま出向を行おうとしているのだ。
結局、コスト削減(人件費削減)を徹底的に行うためには、列車の安全を確保するための中心的な業務である検修業務を丸ごと外注化しようというのだ。
設備関係の外注化でレール破断や陥没が多発する事態
しかし今回の提案は、JR東口本の矛盾を示すものだ。今職場では、検修や運転士、駅も含めて要員が逼迫し、休日勤務を前提にしなければ業務が回らないという状況に陥っている。特に検修職場では、この間の派出検査への要員補充をめぐって全く対応できないという事態が発生している。
しかも、2001年に設備関係の全面外注化を強行して以降、レール破断や異常摩耗が多発したり、降雨による道床の陥没がいたるところで発生するなど、鉄道会社としての機能が失われたとしかいいようのない事態が続出している。こうした事態は、外注化によって安全の崩壊が始まっているということであり、外注化による矛盾だ。
8年に及ぶ外注化阻止の成果を発揮し、全力で闘おう!
動労千葉はこれまで、JR資本との徹底的な闘いをとおして団結を強化し、千葉における外注化を8年間にわたって阻止してきた。この成果をさらに発揮し、検修業務の丸ごと外注化攻撃阻止に起ち上がろう!
そして、最大の反撃は、組織拡大だ。全組合員の総力で組織拡大へ突き進もう!
●検一修業務外注化提案の内容
○車両センター、総合車両センター等
①仕業検査業務
②機動班業務
③駅派出業務(首都圏のホーム検査を専門に行う駅派出は除く)
④信号業務(本線に係わらない車両センター等の構内に限る)
⑤ホームでの分割・併合業務
⑥資材、倉庫関係業務(新幹線車両に係わる業務を含む)
※委託については、業務全体を「一括して委託」するとしている。
○総合車両センター
①構内車両移動(入換機関車による入換、トラバーサによる車両移動等)
②在来線車両のパンタグラフ修繕
③空気圧縮機修繕
④塗装
○実施時期
2010年4月1日以降
具体的な内容については、各支社で実施する。