強風で駅間に停車した列車の移動は危険だ

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強風で駅間に停車した列車の移動は危険だ!
羽越線事故を二度と繰り返すな!

安全を軽視し、運行を優先するJRに職場から反撃しよう!

 JR東日本は、強風時に駅間で停車した列車を、次の駅まで移動させる取り扱いを行おうとしている。6月からの実施予定になっているが、他支社で整理がつかないとして、実施は今のところ見合わせている。

強風時の列車走行は、脱線や倒木等への衝突の危険性が大

 今回、会社が行おうとしている「運転中止により停車場間に停車した列車の取扱い」は、強風による運転規制で駅間に列車が止まった場合、「強風警報システムの現在風速(実風速)及び3分後の予測風速が運転中止の規制値を下回っている場合は、輸送指令長などの判断で、速度規制により隣接の停車場(停留所を含む)まで移動させることができる」「強風箇所内で停車した列車は、隣接の停車場まで移動させることができるが、強風箇所の手前に停車した列車については強風箇所に進入させないこと」「移動させる場合の運転速度は、15km/hを超えない速度とする」としている。
 しかし、会社が行おうとしている今回の「取り扱い」は、95年12月25日に羽越線で発生した特急列車の脱線転覆による5名の乗客が死亡するという重大事故を、再び引き起こしかねない重大な問題だ。
 羽越全事故後、風規制については、一般規制区間(30m/sで運転中止)も早目規制区間と同様の取り扱いが行われ、風速25m/s以上は「列車の運転を中止する」との取扱いが行われている。
 そもそも規程で「運転中止」の取り扱いを規定している理由は、強風時に列車を走行させること自体、脱線や倒木への衝突等々、さまざまな危険が伴うからだ。これは、鉄道の発祥以降、事故の経験と安全確立向けた闘いの中で確立されてきたのだ。

羽越線事故から3年半-事故の教訓失せたJR東日本

 今回の「取り扱い」は、「乗客の救済」を名目にして、本来停車させておかなければならない列車を無理矢理動かそうというものだ。そこには、「安全を確保する」という鉄道会社としての考え方そのものが失われているとしか言いようがない。
 一方、「取り扱い」では、「強風警告システムの現在風速及び3分後の予測風速が運転中止の規制値を下回っている場合」は、「移動」できるとしている。しかし、現在導入されている強風警告システムでは、規制-解除-規制-解除が繰り返され、現場では混乱が広がるばかりだと指摘されている。このような不安と混乱を招くシステムの下で「救済」を行うこと自体、事故を招く素だ。
 全てを「列車運行優先」にして行き着いたのが羽越線事故だった。その事故から3年半。すでに事故の教訓は微塵もなくなってしまったのが今のJR東日本の姿だ。
 JR東日本は、風規制で運転中止にした列車の次駅までの移動取り扱いを撤回しろ!

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