3月4日京葉線でのレール破断 続報
信号は停止現示にならなかった
3月4日に京葉線・葛西臨海公園~新木場間で開口約30㎜のレール破断
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信号は停止現示にならなかった
既報のように、3月4日に京葉線・葛西臨海公園~新木場間でレール破断が起きたが、その際、破断箇所の約300m手前にある上出発信号機が停止現示になっていなかったことがわかった。
別掲の図のように、破断箇所が、電機信号を送る箇所であったため、レールが破断しても、軌道回路は電気的に構成されたままになっていたためだ。
たまたまその日、西船橋保線技術センターによる三週間に一度の定期的な総合巡視があったから破断が発見されたが、その偶然が重ならなければ、破断したレールの上を列車が走り続けていたかも知れないのだ。発見時の開口は約30㎜だったというが、列車が通過すればどんどん拡大していくことになる。しかも写真を見ても明らかなとおり、破断した一方の側は枕木上で、もう一方の側はちょうど枕木から外れており、上下や左右の段差が拡大していった可能性もある。
団交でもそのことを隠ぺい
この間多発したレール破断について千葉支社は、一貫として「(レールが破断しても)信号が停止現示となるため、安全上全く問題はない」と言い続けてきた。こんなことを平然と言うこと自体、安全に対する構えや感覚が完全に崩壊してしまっていることを示すものだが、今回の事態はそれにとどまらず、機構上もそんなことを言って済ましておけることではない現実を示した。
しかも、今回のレール破断に対する団体交渉は3月16日に行なわれたが、千葉支社は、信号が停止現示にならなかったことを隠して一切語らなかった。ウソをついてこれまでと同じ回答を繰り返したのだ。一体何ということか。安全に関わる問題で最も重要なことを隠ぺいし、ウソをついてごまかすようなことをなぜするのか。絶対にやってはならないことだ。安全の確立とは、事実を事実として明らかにし、それに具体的な対策をとるところからしか始まらないはずだ。レール破断が多発し始めた頃、「『破断』『折損』という言葉を使うな。『ひび』という言葉に統一しろ」という部内メールを回したことをはじめ、安全に対する感覚の崩壊、徹底して隠ぺいを図ろうとする体質はもはや目を覆うばかりの状態だ。こんなことを絶対許してはならない。
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乗客を欺いているのは誰だ!
しかもJR東日本は、こんなことをしておきながら、われわれのストライキに対しては「このような状況にあるにも係わらず争議行為を実施することは、信頼回復に取り組んでいる全社員を欺くもの」という「申入書」をつきつけてきた。「このような状況」とは、信濃川での水泥棒問題を指している。レール破断問題でも、不正取水問題でも、全社員どころか、全乗客を欺いているのは会社経営幹部だ。
ところで、丁度同じ時期、JR北海道の江差線でもレール破断が発生したが、70㎜も開口していたという。抜本的な安全対策を講ずることなくこんなことを繰り返していたら、いつか必ず大事故になる。われわれは保守業務外注化の撤回や、大幅に延伸した線路巡回周期を元に戻すことをはじめ、抜本的な安全対策を直ちに実施するよう強く求める。運転保安確立に向けた闘いをさらに強化しよう。