11・27動労千葉総決起集会が、千葉市・蘇我コミュニティーセンターにおいて、組合員150名の結集のもと開催され、貨物の労働者への昨冬-今夏に続く年末手当低額回答打破!12月ダイ改での検修合理化強行を断固許さず、貨物と旅客がともに闘い抜く決起集会として、闘い抜かれた。
冒頭、主催者を代表して本部・田中委員長があいさつを行ったあと(要旨別掲)、特別報告として、貨物職場の現状と闘いの課題を君塚副委員長が報告し、「貨物支部は独自の集会後本集会に合流した。87年の分・民後のこの14年間、バブルでの黒字以降は8年間赤字となっている。97年からの新フレイト21合理化の最終年度、収入に対する支出をどれだけ抑えていくか-9・11事件以降の経済停滞の中で、収入計画の下方修正などを行っているが、人件費の抑制、貨物の労働者への転嫁-来年以降のポストニューチャレンジ21という基地統廃合-転籍攻撃という何でもありの攻撃を画策している。
また、日貨労は労使共同宣言を結び、休日を返上してクリーンアップ作戦などということを行っている。構造的欠陥がここまできていること、当局と結託する日貨労解体なくして要求の前進はありえないこと、団結を強化して闘い抜くことが重要だ」と訴えた。
続いて、検修・構内全面外注化阻止へ向けて、佐藤検修分科会会長が登壇し、「ニューフロンティア21は断じて許せない攻撃だ。保守部門の全面外注化-先行する電気・保線・通信などの強行、検修職場でもシニア制度と一体となって外注化を進めようとしている。60歳以上の先輩を使った外注化と組織攻撃-年金の改悪に便乗して行っていることは絶対に許せない。
この全面外注化攻撃は、職場が奪われるということだ。今のところはシニア制度と一体だが、保線などの現状を見れば出向-転籍がくることは必定だ。12・1ダイ改からの要員削減攻撃は運転保安の切り捨てに他ならない。また新保全体系の提案があった。これはこれまでの検査体系を根底から変える内容となっている。機能保全、指定保全ということだが、今までの概念を変えるものとなっている。何よりも自分たちの職場を守ることが重要だ。車両の安全、乗客の命を守る闘い、運転保安確保の闘いを強化しなければならない。シニア地労委に決起した3名の仲間を守り抜き闘い抜こう」と訴えた。
特別報告の最後に、12月ダイ改交渉報告を小倉交渉部長が行い、「連日の団体交渉を行ってきた。とくに12月ダイ改問題では、京葉運輸区での武蔵野線乗り入れ-線区拡大は、それのみではなく武蔵野線という現場的にも問題があると考えている。
異常時の扱いだが、本線の入れ換えは行わせない確認をとってある、これは東京指令とも確約はとれているので、取扱には注意してもらいたい。12月からの更衣時間の設定は、勤務の前後に5分間の設定となっている。これは最高裁判決による。この時間には会社は一切タッチしない。指導操縦士の問題など
今後も追及していく。
また乗務員分科会で出た諸問題については、今後の交渉案件として申6号を発出している。12月ダイ改以降実態調査を強化していきたい」と報告を行った。
集会の基調報告として、中村書記長は、保守部門の合理化攻撃との対決、貨物への年末手当低額回答打破の闘い、貨物へのニューチャレンジ21、東日本でのニューフロンティア21との闘い、すべてに怒りをもって闘わなければならない。1047名闘争では闘う闘争団の闘いを断固支持する。どういう立場で闘っていくのかが問われている。第二の分割・民営化攻撃とはJRで働く労働者すべてを弱肉強食の中にたたき込むものだ。大失業と戦争の時代の中で、今の日本の労働運動を担っていく、春闘が解体される中、春闘があるからこそベアや権利が守られてきた。今集会を起点として、最先頭で闘っていく」と力強い決意の基調を提起した。
集会はその後、各支部の決意表明に移り、貨物への年末手当低額回答を断固許さない、シニア-外注化阻止へ闘い抜くことが表明された。
われわれは、第二の分割・民営化攻撃に抗する闘いを、組織の総力をあげて闘い抜く。JRで苦闘するすべての労働者は、動輪旗の下に結集しよう。
動労千葉600名の力を結集して反動を突き破ろう!(本部・田中委員長挨拶要旨)
第30回定期大会で委員長という大任をひき受けることとなった。組合員の叱咤激励を受けながら闘っていきたい。
貨物の仲間たちにかけられた賃金抑制の攻撃に断固闘っていきたい。旅客での外注化-転籍攻撃、この二つの攻撃に怒りの声をあげていきたい。
貨物の仲間がおかれている厳しい現状、分割・民営化の矛盾がのしかかり続けていることを、動労千葉全体が気持ちをひとつにして立ち上がらなければならない。一方、東日本にかかっている攻撃の様相は違うが、全ての労働者にかけられている攻撃だ。労働者の原点に返った闘いを訴えたい。
今、動労千葉に問われていることは何なのか?労働組合が労働組合として存在するから、様々な労働者への攻撃に立ち向かってきた。しかし世のなかの労組は労働組合としての意義を忘れてしまっている。失業率は5.3%となり近いうちに6%になろうとしている。首切りは横行し権利は奪われ、転籍されている。日本の労働者は戦後最悪の労働条件の中にあると言える。大手銀行の6兆円に及ぶ不良債券処理は生き残る企業と、選別される企業を峻別する。小泉政権は教育基本法の改悪を諮問した。憲法改悪のシナリオがはじまったと見なければならない。
労働者の置かれている現状に、労働組合がこれに抗して闘っていくのか、現状はそうなっていない。NTT労組の対応をみれば明らかだ。リストラ、賃下げはNTTの労働者の50%にも及ぶ。NTT労組はこれの受け入れを発表した。連合は賃上げすら要求していない。われわれは動労千葉結成の原点、労組の原点、労働者の原点に返って、もう一度勝負しようと考えている。
第二の分割・民営化体制と対決しよう!
動労千葉は、政府・JRからかけられている攻撃を、第二の分割・民営化攻撃と言っている。
分割・民営化の時、団結を守るために首をかけて1波-2波のストを闘ってきた。同じ仲間を切り捨てて自分だけが生き残ることは出来ないという思いで立ち上がった。いまこそもう一度原点に返って立ち上がらなくてはならない。保守三部門の合理化-300名の合理化と強制出向、保線では3分の2の削減だ。これはほぼ間違いなく関連会社への転籍攻撃となっている。退職金や賃金など労働条件のすべてがこれで解体される。まさに第二の分割・民営化攻撃だ。
この攻撃は検修関係にも及んでいる。動労千葉のみが絶対認めないという立場で闘っている。外注化の背景には、シニア制度で60歳以上の労働者を14~15万の低賃金で置き換えていくということを画策している。職場を守って闘いを展開したい。
これから2~3年という長期にわたる闘いとなる。貨物8年連続の赤字は、そもそも会社として成り立たない会社を作ったものは誰なのか、政府・JRであり、貨物労だ。政府・国土交通省は経営努力が足りない。儲からない部分は切り捨てると言っている。新たな経営計画では基地統廃合、動乗勤の改悪が襲い
かかってくる。文字通り第二の分割・民営化攻撃がきている。労働者がどういう立場をとるのか、憲法にもあるとおり生活する権利、団結する権利がある。労働者の闘いが問われている。
1047名闘争の勝利へ向け共に闘おう!
1047名闘争は、四党合意をめぐって闘争団の激しい抵抗のもと分岐のなかにある。国労大会では追加方針として裁判の取り下げが出されたがこれを通さなかった。こういう仲間たちとともに進みたい。国労本部の1047名の切り捨て、闘う方針の放棄は、労組として存在する価値がない。
労働者の怒りの声を結集して、戦争を阻止しなければならない
全体状況を真っ正面から見据えなければならない。9・11同時多発ゲリラを契機にして第三次大戦へとつながりかねない情勢にある。報復戦争と言っているが、本質はそんな単純なものではない。こんなことで戦争が起きるものではない。そんな歴史が一度でもあったのか、多くの労働者までが戦争賛美に揺り動かされている。
背景にあるのは出口のない米経済の悪化がある。その解決は戦争しかないということだ。アジア・中国の市場・資源、カスピ海の天然資源の奪いあいをテロにかこつけて行っている。こうした歴史が第二次対戦へと進んだ。同じ歴史を繰り返そうとしている。こういうとき労働者の権利は解体されていく。戦争のもう一方の面だ。怒りの声を結集して立ち向かわなければならない。本日の闘いを契機として来春闘での春闘復権をかけて共に闘うことを訴えていきたい。