(千葉支社交渉報告) 木更津駅構内停止目標移設問題で追求

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 6月22日、15時30分から、千葉支社において、木更津駅構内B線の10両停止目標の異動に関する申し入れ(申21号)及び総武線輸送混乱に伴う千葉駅での要員手配ミス等に関する申し入れ(申20号)ついて団体交渉を行い、千葉支社の見解を明らかにさせてきた。

◎申2号交渉◎
木更津駅B線を発車の際にATS-Pが立ち上らない!

 木更津駅構内については、本年3月18日初電からATS―Pを使用しているが、使用開始直後から引上B線から発車する列車について、ATS―Pが立ち上らないという事態が続発した。このため6月7日以降10両編成用の停止目標がストップ側に4メートル異動することになった。これによりストップとの距離が7メートルしか残らなくなるなど、運転保安上も極めて重大な事態が発生したことから、千葉支社に対してその経緯等を糾してきた。

昨秋の会議で停目移設を要請したが議事録からぬけた?

 千葉支社は交渉の席上、ATS―Pが立ち上らなかった理由として、入換信号機21Rに対してATS―SNがあり、その3メートルB線側に「P」の地上子が設置されているため、10両でB線に入る場合には距離が足りなくなってしまい、10両停止目標で停止した場合、車上子が地上子を通過しないため、A線側に発車する際に「P」が立ち上らないという事象が発生すると説明してきた。しかし、「P」の地上子を設置する場合には列車の長さや停止目標との距離なども含めて検討するのは当り前であり、開始前に試験を行えば直ぐに分かったのではないか等と追及する中で、昨年秋の「P」設置に関する会議において電気関係から「距離が足りないため、停止目標を移設してもらいたい」と運輸関係に要請されていたにもかかわらず、会議の決定事項として残らなかったことから移設されなかったという、極めて初歩的なことから今回の問題が発生したことが明らかとなった。

移設の要請だけして最後の点検は行わず

 しかし、最大の問題は、「P」設置後の点検や試験の中でこれが分からなかったということだ。交渉の中では、本線は列車による検査を行ったが木更津駅構内に設置された「P」についてはこのような点検が行われていない事実も明らかになった。しかも、昨年秋に停止目標の移設を要請した電気関係も、点検や試験の段階では自分たちが要請したにも関わらずその確認を行っていないなど、会議で要請したから大丈夫だろうという立場だったこと、運輸関係にしても同様に「P」が設置された後の点検なども行っていないなど、千葉支社の中で誰一人として責任を取る姿勢がないことなどが交渉を進めるに従って明らかになってきた。

責任は千葉支社全体にある

 こうした事態が明らかになる中で動労千葉は、この問題に関して誰一人責任と取ろうとしない千葉支社の責任を厳しく追及し、結局千葉支社は、「責任は千葉支社全体であると考えている。点検・試験の段階で移設されていたかどうか確認する必要があったと考えている。動労千葉の指摘に基づき、議事録等の管理をしっかり行い、今後このようなことのないように、体制も含めて今後検討する」との回答が行われた。

ストップとの距離が少ない場所での停目の安易な移設はやめろ

 一方、今回の問題では、停止目標をストップに向かった4メートル移設したため、ストップとの距離が7メートルしか残されていないということも重大な問題としてある。車上子が地上子を交わさないからといって、ストップとの距離がもともと少ない場所の停止目標を簡単に移設するということ自体、運転保安上も重大な問題だと言わなければならない。
 この点について千葉支社は、「ストップとの距離では佐倉の6メートル程度と短いところもあるので、木更津の7メートルでもできと思う」「即時停止の情報としては、ストップから10メートルで距離情報を入れている」と回答してきた。しかし、距離が短くなればなるほど運転士は気を使い、神経をすり減らすことになるため、事故発生の原因を会社自らが作り出していると言わなければならない。
 しかも、時速10メートル以下で進行した場合には「P」をくぐり抜けてしまうという特性もあることから、停止目標の安易な移設には問題があること、ストップの距離はある程度必要であることなどを追及してきた。(申20号交渉につづく)

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