安倍首相は、「福島第1原発からの汚染水はコントロールされている」「健康への影響はこれまでもこれからも起こらない」などと恥ずかしげもなく大嘘をついて、オリンピックを誘致した。https://www.doro-chiba.org/english/dc_en13/Doro-Chiba_QR_059.pdf
だが今や、この嘘が白日のもとに暴かれている。汚染水タンクは原発敷地内を埋め尽くし、地下水の流入を阻止するためとされた凍土壁も完全に失敗し、「壁ではなくスダレだ」と揶揄されている。小児甲状腺がんに関しては、5年間で173人もの「がんまたはがんの疑い」のケースが見つかり、常態に比して約50倍にも達する発生率が明らかになっている。
この事実を無視・抹殺し、安倍政権は避難住民に対し帰還強制の動きを強めている。南相馬市の「避難指示解除準備地域」の場合、除染で20mSv/y以下(法定限度の何と20倍!)を達成したとして、7月12日に「指示解除」を強行しようとしている。そしてJRは安倍政権と歩調を合わせ、同日に、最寄りの常磐線・小高駅までの運転を再開すると発表した。
そして安倍政権・環境省は、8,000Bq/Kg以下の放射能汚染土ならば、オリンピック関連諸設備の建設など公共事業に利用していいと決定した。放射線管理区域の10倍にも汚染されている汚染土を公共事業に使うと言うのだ!加えて、「海の森水上競技場」の建設予定地である中央防波堤には、過去に100,000Bq/Kgもの高汚染度が埋め立てられている。
このオリンピック関連諸設備の建設の全過程で、除染労働者、放射能汚染土の運搬労働者、建設労働者、そして関連自治体労働者と地域住民が被曝と被曝労働が強制される。
安倍と手を組んでオリンピックを呼び込んだ前々東京都知事・猪瀬、安倍の全面支援で「椅子」を手にした前都知事・舛添はカネにまみれて打倒された。オリンピックとは、本質的に、「命よりカネ」で生き延びんとする一握りの大資本の利益とその政治委員会(政府)の為にする行為でしかない。
6月24日、安倍政権・四国電力は、自治体労働者や地域住民の反対の声を踏みにじって、伊方原発3号機にMOX燃料の充てんを開始した。4月14日以降鳴動し続けている熊本大地震は、西日本列島を縦断する中央構造帯が遂に動き出したことを示している。この大地震の最中にも、安倍政権・九州電力は唯一稼働中の川内原発を止めようとしない。その上、中央構造帯の真上にある伊方原発を7月にも再稼働すると言うのだ。
「今日さえよければ、明日はどうでもいい」、これが大恐慌下に喘ぐ日本帝国主義・安倍政権の実相だ。
原発再稼働に突き進む安倍政権を打倒しよう!
動労水戸に続き、職場生産点から被曝労働を拒否する闘いをつくりだそう!
オリンピック関連諸設備の建設に放射能汚染土の利用を許すな!
2016年6月