抗議署名に弁護士から続々と賛同寄せられる –安全運転行動への処分策動を許さない

抗議署名に弁護士から続々と賛同寄せられる

乗客・乗員の生命を守る動労千葉の安全運転行動への処分策動を許さない!以下の「千葉支社長の『争議行為中止の申し入れ』に対する抗議」に賛同します。

千葉支社長の「争議行為中止の申入れ」に対する抗議

1.会社は事故を教訓としないのか
東日本旅客鉄道株式会社 千葉支社長名による2005年5月24日付の「争議行為中止の申入れ」は、組合の通知した安全運転行動を違法な争議行為と非難するが、これは全く根拠のないいいがかりである。事故を未然に防ぎ、組合員および乗客の安全を守ろうとする組合の必要最小限度の正当な行為に対し、処分の脅かしをもってする介入であり、許すことはできない。
会社の本件申入れは、本年4月25日の悲惨な尼崎事故の原因を反省するどころか、再びそのような事故を生じさせまいとする組合に対して、挑戦するものである。

2.会社の主張は全く根拠がない
(1)会社は本件行為に対し、「第一に会社の運行管理権を奪う違法な争議行為である」と非難する。しかしこの主張は、労働契約および団体行動権保障の趣旨をまったく踏みにじるものである。
第1に、労働者は労働契約で労働力を売るが、生命身体の安全を売るものではない。労働契約上、使用者には現場の状況から危険なことの明白な運転を命じる権限はない。それは、使用者の安全配慮義務に違反するものであり、労働者は契約上そのような業務指示に従う義務はない。
第2に、今回組合の行う安全確保の運転により、従来安全を無視して強制されていた列車運行に若干の遅れは生じ得る。しかし、団体行動権保障の観点からしても、争議行為とは本来「業務の正常な運営を阻害するもの」(労働関係調整法7条)であり、それが労働者の権利として保障されている。その手段として業務運営の能率を低下させる消極的怠業(スローダウン)が正当であることは、これまで判例・学説に異論を見ない。
まして本件行為は、「業務の正常な運営」ではなく、「その危険な運営」を避けようとするものに過ぎず、「運行管理権を奪う違法な争議」などの非難は的外れも甚だしい。
第3に、組合がその行為により守ろうとしているのは、組合員および乗客らの安全という、人間として最高の法益である。法益の比較衡量の観点からいっても、これを違法とするいかなる理由もない。
第4に、会社の安全綱領にも、「安全の確保は輸送の生命である」と謳われている。国鉄時代の安全綱領における「安全は、輸送業務の最大の使命である」「安全の確保のためには、職責を超えて一致協力しなければならない。」「疑わしいときは、手落ちなく考えて、もっとも安全と認められるみちを採らなければならない。」との文言は外されたが、「安全の確保は輸送の生命である」という以上、会社もその趣旨まで否定することはできないはずである。
(2)会社はさらに、本件行為が違法だとする理由として、「第二に団体交渉が行われていないまま」であること、「第三に労働関係調整法に基づく予告通知が行われていないこと」をあげる。
しかしこれらにも、全く根拠がない。組合は、総武快速線・津田沼~幕張間の線路状況および外房線・東浪見駅構内(上り)の進入速度をはじめとする運転保安確立を含む諸要求について、たびたび申入れを行ったが、会社側は団体交渉において誠意ある対応をしないままであり、解決に至っていない。また労働関係調整法上の争議予告についても、3月14日以降、懸案の完全解決までの争議行為を関係機関に通知済みである。

3.会社の申入れ撤回と謝罪を要求する
動労千葉弁護団は、こうした違法な会社の申入れの撤回と謝罪を要求し、その実現、安全確保のため、組合とともに闘う。

以 上

 2005年6月1日

動労千葉弁護団

賛同します。
弁護士 阿部 裕行/浅野 史生/有賀 信勇/伊藤 さやか/伊藤 嘉章/一瀬 敬一郎/内田 剛弘/遠藤 憲一/小川 修/織田 信夫/大口 昭彦/奥山 彰彦/奥山 道子/木村 壮/北潟谷 仁/清井 礼司/金城 睦/久保田 理子/近藤 俊昭/佐藤 昭夫/寒竹 里江/嶋田 久夫/菅野 泰/鈴木 達夫/田畑 元久/高島 章/武内 更一/寺本 嘉弘/富崎 正人/内藤 隆/中川 端代/中西 義徳/中野 新/永嶋 靖久/七尾 良治/成合 一弘/西村 正治/葉山 岳夫/長谷川 直彦/萩尾 健太/平野 和己/廣瀬 理夫/府川 恵美子/藤沢 抱一/藤田 正人/前川 信夫/前田 知克/三上 宏明/森 建市/森井 利和/山崎 吉男/湯浅 甞二/吉田 健/  他1名 (7/6現在 敬称略 あいうえお順)

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