LWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル34書記長 ラッセル・K・ミヤシロ
International Longshore & Warehouse Union/Local-34 Secretary-Treasurer Russell K.Miyashiroタフト・ハートレー・抑圧と民営化反対キャンペーン代表 スティーブ.ゼルツァー
Campaign Against Taft-Hartley, Repression and Privatizati Steve Zeltzer
UTU(全米運輸労働組合) ポール・C・ジャンセン
United Transportation Union UTU Paul C.Jensen
ポール C.ジャンセン こんにちは。ポール C.ジャンセンと申します。アメリカの鉄道の中心地、イリノイ州のシカゴから参りました。シカゴやアメリカ全土での列車のリモートコントロール化の状況についてお話ししたいと思います。アメリカ合州国やカナダでのロボットを使った列車のリモートコントロール化の歴史は25年ほど前にさかのぼります。その発端は、1970年代の末にアメリカの鉄鋼産業がこうむった衝撃的な大不況でした。企業間の競争に思うように勝ち切ることができなかったアメリカの鉄鋼企業は、業績不振を労働者のせいにしました。そして経営側は人員削減のために工場間の鉄道のリモートコントロール化を決定しました。当時労働側は闘わなかったため、莫大な仕事が奪われ、リモートコントロール作業員の仕事でも、全然仕事がないよりはマシという状態でした。90年代初頭の景気後退の際、会社は更に大規模合理化を行うチャンスとばかりカナダにもリモートコントロールを持ち込みました。。カナダの鉄道会社のひとつがアルゴマ・セントラル社ですが、これがアメリカ合州国の有力鉄道でリモートコントロールを開始することになったわけです。ウィスコンシン・セントラル社という会社は1980年代末に設立され、成功をおさめたローカル鉄道でした。最初はあまり成功の見込みのない小規模路線を扱っていましたが、90年代初頭にはアルゴマ・セントラル社を傘下に置きました。ウィスコンシン・セントラル社は更にニュージーランド、オーストラリア、イギリスのかつて国に運営されていた鉄道も買収しました。しかしながら海外では、アメリカやカナダのようにうまく事は運びませんでした。そんな時会社はどうするか、もうおわかりですね。そう、会社は損失を労働者のせいにしました。ウィスコンシン・セントラル社は組合のない会社だったので、カナダのリモートコントロール機関車をアメリカに持ち込むことは確実に成功すると思われました。ところが幸いにもウィスコンシン・セントラルの労働者は大反撃に打って出ました。労働者たちはウィスコンシン州全体を揺り動かすことに成功し、しばらくの間より大規模なリモートコントロール化をくい止めました。しかし鉄道経営側の野望は「決して」消えてしまうことはありませんでした。2001年の初め、いくつかの鉄道会社が出資するキャナック社が「新しい、より進んだ」制御装置を設計し、制御能力、性能の向上を約束しました。同じく2001年の初め、多くの組合は鉄道労働者が60歳まで、もしくは30年間働くことができるような法律の制定を推し進めていました。ほとんどの労働者が知らないうちに、この「60歳、30年」法と「バーター」でリモートコントロール化が合意されてしまいました。そして2001年9.11が起こったのです。鉄道会社は「国家の安全」をもって血の報復を叫びたて、「景気後退」をも口実に使ってこの事件をリモートコントロールへの合意の推進に利用しました。組合はタフト・ハートレー法でおどされ、会社側は組合の同意がなくても好き勝手にふるまうことができました。リモートコントロール装置を労働者に押し付ける際、会社側はリモートコントロールは機関士への手を使った指示や無線を使った口頭の指示と何ら違わない、と主張しました。彼らはまた「仕事は守る」と言ってリモートコントロール化で仕事を失うことはない、と主張しました。実際リモートコントロールのオペレーターは機関車の安全をチェックし、損害に対して責任を負います。だが「仕事を守る」という主張どおり守られたのは結局このオペレーターのポストだけでした。リモートコントロール化に対する闘いは、今のところ小規模なデモや、いくつかの市議会によるその管轄地域でのリモートコントロール機関車禁止だけにとどまっています。そして残念なことにその決定も連邦レベルでは却下される可能性があります。労働者の無関心も問題です。多くの労働者は疲れ果て、鉄道経営側が好き放題やっていることに対して抗議する気力すら失っています。労働者の無関心の原因について考慮に入れなければいけないのは、アメリカでの生活費が非常に高く、1時間8ドル以上稼げる仕事はほとんどない、ということです。そのためフルタイム労働のほかにパート労働をせざるを得ない。もっとひどい場合はフルタイム労働を「2回も」やって、それでも「まだ」帳尻があわない。だがみんながみんな絶望しているわけではありません。全米運輸労働組合と機関士友愛会がリモートコントロール化を制限する戦略をまとめつつあります。例えばメディアへの発表、多くの市議会にその管轄地域で使用されるリモートコントロールに関する情報を提供すること、などです。今のところ数は多くありませんが、多くの市議会でリモートコントロール禁止決定が出されれば国がこれを却下するのはむずかしくなるでしょう。リモートコントロールに対する闘いは終わったどころか、まだ始まったばかりです。以上、アメリカにおけるリモートコントロールの問題と闘いにについて私の話をご静聴いただき、ありがとうございました。