夏季手当1.63ヶ月-貨物超低額回答を弾劾する

夏季手当1.63ヶ月
貨物超低額回答を弾劾する

 貨物会社は、6月15日今年の夏季手当について、「1・63箇月」という超低額回答を強行した。貨物会社の超低額回答を怒りをこめて弾劾する。さらに日貨労はこれをその場で受け入れ、妥結した。日貨労を弾劾する。
 回答内容は囲みのとおりだが、「1・58箇月」とは昨年夏の実績と同じだ。その上で「0・05箇月」は今回限りの別枠として支払うというのだ。こんなやり方を認めたら、期末手当の抑制はずっと続き、あとは会社のさじ加減次第ということになる。こんなもったいぶったやり方で、超低額回答を固定化することを許してはならない。

貨物会社の回答内容

①基準額は、基準内賃金の1・58箇月分とする。……なお、平成22年度分の黒字決算および震災復旧に対する全社員の労苦に報い、基準内賃金の0・05箇月分を併せて支給する。
②支給日は、7月7日以降、準備出来次第とする。
③55歳に到達した社員の取り扱いについては、従前どおりとする。

 今年の夏季手当について貨物会社は、交渉の中で、年度当初から東日本大震災によって大幅な収入減となっており、このまま推移すれば当初計画から100億円の収入減となる。前年度決算は震災もあり、計画より少ない3億円の黒字であった。一年でまた赤字に戻るようなら信用がなくなる。したがって昨年を上回ることはできない。という主張をしてきた。結局赤字・黒字にかかわらず、人件費は徹底して切り詰めるという姿勢なのだ。

労働者への犠牲転嫁を許すな!

 貨物会社は、12年連続でベアゼロを強行するとともに、期末手当については超低額回答を続けている。分割・民営化の矛盾の集中する貨物会社の危機を、ただひたすら労働者への犠牲に転嫁することで乗り切ろうとしている。こんなやり方を絶対に認めることはできない。日貨労の制動を打ち破り、職場から怒りの決起をかちとろう。

貨物新中期計画「飛躍」を策定
「経営の自立」かかげ鉄道事業の黒字化目指す

 貨物会社は、新たな中期経営計画「飛躍」を策定した。これは、昨年4・9政治和解のときに当時の前原国交大臣が「分割・民営化の完遂」のかけ声のもと「日航の次はJR貨物」という形で「25年問題」が浮上し、貨物会社のあり方が問われたこと。またその後株主である鉄建機構の利益剰余金1・5兆円の存在が表面化し、その扱いをめぐり財務省と国交省の間で争奪戦が行われ、その中で三島・貨物などの支援策が決まったことを受ける形で打ち出された。
 前の中期計画「ニューストリーム2011」が初年度の08年秋のリーマンショックで有名無実化していたことからこれを一年前倒しで終了し、今度の中期計画を策定したのだが、3月の東日本大震災の発生によって、細部は今後の経済動向に左右されるものと思われる。
 「飛躍」は、10年間を3つにわけその第一段階の3年計画としている。これまでの中期計画が「完全民営化の達成を目指す」ことを建前的に出していたものから、「経営の自立」を前面に掲げて、3年後には「鉄道事業部門の黒字化」を必達目標としている。また鉄運機構から今後7年間毎年100億円の無利子貸付が支援策として決まったことから、機関車・貨車・駅設備などの老朽化が深刻化しているなかで、この取替を進めるとしている。これまでも税の減免の要請は出されていたが、はじめて「行財政上の支援の要請」という形で財政支援の要請が打ち出され、これが認められる形となった。
 今回の「飛躍」は、昨年4・9和解以降「25年問題」という形で分割・民営化の総決算攻撃が激化し、これまであいまいにされてきた三島・貨物問題がもはや放置できなくなっていることがある。貨物でいえば10年で「民営化」の結果を出せと最後通牒を突きつけられているとも言える。「鉄道部門の黒字化」とは一層の合理化の推進に他ならない。全力でこれと闘おう。