車両の安全を確保できないJR東日本
検修・構内業務の外注化を止めろ!
輸送障害の発生JR各社でトップ!
車両故障は大手私鉄の11倍も発生!
幕張車両C所長は、労務政策を止めて、交検にベテランを配置しろ!
毎日のように列車が止まるJR東日本の現実
JR東日本で車両故障が頻発し、毎日のように輸送混乱が発生している。
国土交通省が発表した07年度の輸送障害件数は、JR東日本が388件と他のJRや私鉄と比べて群を抜いて突出している。
右の表を見てもわかるとおり、JR東日本における07年度の車両故障に起因する輸送混乱は236件で、これはJR西日本の156件の1・5倍、私鉄大手15社の合計21件に比べると11倍以上だ。
また、走行100万㎞あたりに発生する輸送障害も、JR北海道を除けば断トツだ。
輸送障害については「運休又は30分以上の遅れ」が出たものだけ報告することになっており、30分以下の部分も含めれば実際にはもっと多く発生しているということだ。
最大の原因は、検査周期の延伸と検修要員の大幅削減
JR東日本でこれほどまでに車両故障が発生する最大の原因は、検査周期の大幅な延伸と、検修要員の極限的な削減にあることは明白だ。
車両の交番検査周期は、国鉄当時は60日毎に行われていたが、現在では90日まで延伸されている。しかも、JRになって以降、NEXの130km/h運転をはじめ列車のスピードアップが行われるなど、車両への負担は大きくなっている。
さらに深刻なのは、その列車を検査する要員が大幅に減らされているということだ。
217系車両の場合、11両編成を5名、付属4両は2名という状況だ。また、211系5両編成の場合では、高崎では7名で行っていたにもかかわらず、千葉では5名で検査を行わせている状況だ。しかも、要員が削減されたために、勤務時間内に終了しないという状況が2年も続いているのだ。
さらに、257系特急車両では、5両を3名で行っていたが、これも勤務時間内に検修作業が終了しないという事態が1年半お続いたため、昨年春からは1名増の4名体制になっている。
このように、今のJR東日本は、周期をギリギリまで延ばし、そして少ない要員体制で列車の検修作業を行わせているのだ。このような体制で列車の安全を100%確保するこなどできるはずがない。それが車両故障や輸送混乱という形で現れているということだ。
車両故障を数ヶ月も放置-217系検査を幕張に戻せ!
一方、217系車両の検査業務が鎌倉総合車両Cに移管されて2年以上になるが、車両故障が数ヶ月間も放置されている状況が未だに続いている。
217系の「Y19」列車では、5月26日に組合員が乗務した際「表示変換器、車内表示器故障 4月22日 部品手配中」という故障シールが貼られていた。6月29日に同じ「Y19」列車に乗った時にも同内容の故障シールが貼られていたというのだ。しかもその時には「4月22日」の日付が「6月18日」書き替えてあったのだ。点検の日付だけを変えて実際の故障には全く手を付けていなかったのだ。こうした中で、少なくても2ヶ月以上は何らの対応もせず、故障を放置して列車が運行されたのだ。
業務移管時に会社は、「業務に支障は出ない」と言い放っていたが、実際には故障も直せないのが今の状況だ。こうした報告されない故障が次々に積み重なって大きな輸送障害となって現れるのだ。鎌倉で検査業務ができないというのであれば、217系の検査業務を幕張に戻すべきだ。
こうした中で幕張車両センター所長は、未だに交番検査から動労千葉組合員やベテランを排除したままだ。
車両を熟知し、経験も豊富なベテランを配置することが、車両の安全を確保し、列車の安全な運行を確保する最善の方法であることは、誰が考えても直ぐに分かることだ。
幕張車両センター所長は、くだらない労務政策を今すぐに止めて、交番検査にベテラン労働者を配置しろ!