戦争反対と世界平和のために闘争する日本の同志たちに送る連帯メッセージーー韓国鉄道労組ソウル地方本部

戦争反対と世界平和のために闘争する日本の同志たちに送る連帯メッセージ
韓国の鉄道労働者も同志たちと共に闘います

戦争反対と世界平和のために闘争する日本の同志たちの奮闘を支持します。私たち全国鉄道労働組合ソウル地方本部は、所属組合員8千人を代表して、日本の同志たちが7月5日に発表した“「7・1閣議決定」1周年‘改憲・戦争・原発・解雇’の安倍を共に倒そう! 大集会”の内容に全面的に同意し、次の通り連帯メッセージを伝えるものです。
日本の同志たちの主張は正当です。私たち韓国の労働者も安倍首相が画策する戦争関連法案制定のたくらみに絶対に反対するという意志を伝えようと思います。過去、日本はアジアを侵略し、数億のアジア民衆に筆舌に尽くしがたい苦痛を与えました。それだけでなく、韓国分断の原因を提供し、1950年「同族相殘」(同族間で争い殺し合う)の韓国動乱が起きることになりました。今でも韓国は、南北対決局面において、いつも戦争の脅威の中で暮らしています。韓国の政治、経済、社会、文化などすべての領域で南北分断が及ぼす否定的影響は実に莫大なものです。
韓国も過去ベトナムに米国の傭兵として参戦し、ベトナム民衆に堪えがたい苦痛を与えたことがあります。韓国の大統領がベトナムを訪問して、謝罪の意を伝え、これで韓国とベトナムの関係が改善されました。
韓国の民主労総は、すでに韓国政府が試みたイラク派兵に反対する闘争を行ったことがあります。韓国の市民と労働運動などの良心的勢力は、済州島(チェジュド)江汀(カンジョン)の海軍基地設置に反対し、長い間闘ってきました。またそれだけでなく、安倍政権のもとで加速化している戦争関連法案制定、独島(トクト)の領土紛争化をたいへん憂慮しています。
今、韓日労働者が、アジアはもちろん世界平和のための闘争に連帯する時が来ました。今日、私たち鉄道労働者が送るメッセージがその出発点になることを希望します。
困難な条件の中で闘争する日本の同志たちの健闘を祈りながら、この闘争が安倍政権がたくらむ戦争関連法案を阻止し、アジアと世界平和をつくる重要な契機になることを希望します。ありがとうございます。
2015年7月27日
民主労総公共運輸連盟全国鉄道労働組合ソウル地方本部

動労千葉声明 戦争法案、衆院強行採決弾劾 戦争とめよう!安倍政権倒せ!

戦争法案、衆院強行採決弾劾!

戦争とめよう!安倍政権倒せ!

戦後70年という節目の年である今年、私たちは重大な歴史の岐路に立っている。
7月16日、戦争法案が衆院で強行採決された。15日の特別委員会での強行採決に続く暴挙である。絶対に許すことはできない。

 10万人が国会を包囲した!
 15日には、国会をとりまく人の波は深夜にまで及び、参加者数は10万人にのぼった。この日、動労千葉も国会前に駆けつけ、同日ゼネストで闘う韓国から日本資本へ解雇撤回の遠征闘争に来た3名の仲間とともに戦争法反対の声を上げた。
この安保法案をめぐっては、あらゆるところから反対、疑念の声が上がっている。各報道機関の世論調査(6~7月)でも「反対」は、共同通信58・7%、毎日58%など大半が反対。憲法学者からも違憲の声が圧倒的多数を占める。憲法審査会で自民推薦の憲法学者も含め全員が違憲であると明言したことは記憶に新しい。さらに地方議会から提出されている安保法制への意見書331議会中「反対」は144議会、「慎重」が181議会(6/9現在)だ。千葉でも御宿町議会が「廃案」、佐倉市議会が「慎重」を求める決議を上げている。学識者やマスコミなど、各界からも次々と反対の声明があがっている。日ごとに支持率が落ちていく安倍政権は、危機にかられ強行採決に踏み切ったのだ。

安倍は怒りに火を付けた!
 しかし、これは無数の怒りに火をつけるものだ。連日国会をとりまく数万もの怒りは戦争法案に反対するだけでなく、深刻な生活の危機感がその背景にある。膨大な非正規職化、賃下げ、首切りが横行し、貧困が蔓延、年金は削られ、将来も見えず、生きていくことができない現実を強いられ、青年も高齢者も声を上げ始めているのだ。この怒りは簡単にはおさまらない。
また、原発事故を忘れたかのように再稼働に突っ走り、沖縄の圧倒的な反対の声を無視して辺野古新基地建設の強行、「マスコミを懲らしめろ」「沖縄2紙を潰せ」など傲慢な姿勢を露わにする安倍政権へ我慢のならない怒りがいま噴き出そうとしている。

職場からストでたちあがろう
 戦争を止める力は、われわれ一人ひとりの中にある。団結したら社会を動かすことができる。歴史をつくる無限の可能性を持っているのは労働者民衆だ。かつて戦争が現実のものになっていったのは、労働組合が自ら解散し「産業報国会」となって戦争協力した時だ。労働組合が再び戦争に協力するのかが問われている。安倍は労働組合への攻撃を始めている。次期連合事務局長候補で、改憲や徴兵制を指向するUAゼンセン委員長と秘密会談を行い、連合をとりこもうとしている。
一方でいま労働組合のなかでスト権を確立して、改憲・戦争法案に反対しようという動きも拡がっている。

闘いはこれからだ―今に生きる国鉄闘争
こうしたなか6月30日最高裁は、動労千葉が争ってきた国鉄1047名闘争の上告棄却を行ってきた。
30年にわたって解雇撤回を求め、国鉄分割・民営化攻撃と闘い続け、外注化攻撃を10年単位で阻み、労働運動が後退するなかでこの闘いを結集軸に全国に産別をこえた広範な闘いの陣地を守ってきた。そのことが連合の産業報国会化、中曽根元首相が構想していた「お座敷をきれいにして改憲を」という改憲・戦争攻撃を阻んできたのだ。
こうした闘いをもう許さないという国家意思の表れだ。今の総非正規職化攻撃や民営化・外注化攻撃を生み出す出発点となった攻撃だ。しかし逆にこれが国家による不当労働行為だと認定せざるを得なかった。出発点が間違っていたと認定したのだ。闘いはこれからだ。
職場から闘いにたちあがろう。戦争法案を許すな!

被曝問題への無責任と開き直りを断じて許さない 常磐線全線開通など絶対にあり得ない!動労水戸

動労水戸情報594号

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被曝問題への無責任と開き直りを断じて許さない

常磐線全線開通絶対反対!

常磐線全線開通など絶対にあり得ない!
福島第一原発の事故は全く収束していません。政府や東電が責任逃れのために真実を隠し続けている結果、防げるはずの被曝が無防備に拡大しています。
原発事故で3つの炉心が破壊され、線量が高すぎて誰も近づけないために、未だにどうなっているのか分かりません。調査ロボットも役に立ちませんでした。
また、1~3号機の大量の使用済み核燃料も全く手が付けられていません。核分裂が再燃する「再臨界」になれば、もっと凄まじい事故になります。現実はただただ水で冷やし、汚染水を垂れ流すしかないのです。
原発の再稼働などあり得ませんし、国道・高速道路に続いて常磐線を開通させる事など絶対に許してはなりません。

この国の政治家や大企業は、戦争に全国民を動員しながらその責任から逃げるだけでなく、平然と切り捨ててきました。
戦争法案、非正規・「残業代ゼロ」法案と常磐線全線開通には、全く同じ本質があります。
福島の切り捨てと沖縄や全国民を切り捨てる事は一体です。絶対に許してはなりません!
「甲状腺ガンは組合に言われてはじめて認識した」(水戸支社)
6月24日、動労水戸は常磐線全線開通問題をめぐって支社交渉を行いました。
原発事故で不通区間となっている常磐線竜田~原ノ町間について、水戸支社はプレス発表で、小高~原ノ町間は16年春までに、浪江~小高間は遅くとも2年後、竜田・富岡間は3年以内をめどにできるだけ速やかに開通することを目指すと公言しています。また、原発事故による帰還困難区域の富岡~浪江間は、「除染や異常時の利用者の安全確保策を完了した後の開通」を目標にしているのです。

JR東日本は、住民のいない楢葉町に電車を走らせ、乗務員や駅・施設・保線・電力等の労働者、さらには下請け会社の労働者にまで被曝を強制しています。そして、線路を原発に向けて伸ばし、これまでとは比にならない被曝を労働者・利用者に強制しようというのです。
動労水戸は、延伸工事の即時中止を要求して追及しました。

団交の場では、子どもの甲状腺がんが100人を超えて多発している事実を突きつけました。会社の回答は「言われてはじめて認識した」「会社はコメントする立場にない」という極めて無責任なものです。そんな程度ですから、放射性物質を体内に取り込むことで重大な健康障害を引き起こす内部被曝についてもまともに答えられず、「国の基準からすれば問題ない」「国が安全と言っているから大丈夫」と繰り返すだけです。しかし、その「安全」の根拠を全く答えられません。
被曝をまともに対象化できない会社が、被曝に対する安全を確保することなど不可能です。
地方切り捨てるJRの「1本7人」のバス代行
JR東日本は常磐線全線開通に向けて今年1月末から竜田~原ノ町間のバス代行を行っています。これについて会社は「住民ニーズ」や「自治体(地域)の要請」で「内閣府(政府)が開通させた」と説明しています。その利用者を尋ねると、「4月の1か月で900人」=平均して1本あたりわずか7人の利用だというのです。会社は当然不採算であることも認めました。

不採算を理由に地方ローカル線を平然と切り捨てるJR東が、採算度外視で常磐線全線開通にこだわるのは一体どういう訳なのでしょうか?しかも「1回乗るごとに1.2μSv被曝する」としながら「利用者個人の線量まで会社が管理することはできない」と「利用者の自己責任」だと言うのです。

補償を打ち切り、帰還と被曝を強制し、「原発事故は過去の出来事で、福島はもう事故前と何も変わりはない」…それが政府・東電とその手先であるJR東の論理にほかなりません。どこをどう取ってもおかしいではありませんか!
おかしい事をおかしいと言う労働組合が必要だ!
7月1日、駅の全面外注化に向けたJR東日本ステーションサービス(JESS)への転籍・出向替えが始まりました。検修・構内業務外注化も次のステップに入り、車掌・運転士の外注化も時間の問題になっています。
非正規職化で賃金・労働時間が解体され、増税と年金削減が襲いかかり、戦争法案と徴兵制が用意される。被曝強制とこうした攻撃は一体なのです。

こんなでたらめを許してきた責任は、闘いを放棄した労働組合にあります。JR労働者が命と安全のために労働組合に団結し闘う時、全ての労働者と労働組合が立ち上がります。
全ての青年は動労総連合・動労水戸に結集し共に闘おう!

1985~7年国鉄分割民営化攻撃と動労千葉の闘い


動労千葉の闘いの歴史のなかで、最も激しい攻防戦となった闘いは、国鉄分割・民営化-­10万人首切り反対闘争であった。
中曽根内閣は、1983年に国鉄を分割・民営化する方針を打ち出し、以降、嵐のような­組合破壊攻撃が吹き荒れた。
この攻撃の激しさは、国鉄の最大組合であった国労が、1983年から民営化が強行され­た1987年までのわずか4年間で、224,000人から44,000人まで減少した­こと、同じ間に130,000人の国鉄労働者が職場を追われたことに示されている。
また中曽根首相は、全日本労働組合総評議会を潰すために国鉄労働運動を潰すことが民営­化の目的だったと後に公言した。この攻撃は、民営化によって十数万人の国鉄労働者を解­雇し、その権利を破壊するだけでなく、労働運動を解体するために仕組まれた国家的不当­労働行為であった。
激しい攻撃のなかで労働組合の対応は、民営化反対:動労千葉・国労・全動労、民営化推­進:動労本部・鉄労と二つに割れた。とくに動労本部は最悪の組合破壊の手先となっ た。(民営化推進派の組合は、後に解散-統合して現在のJR総連となった)
また、国鉄分割・民営化に反対した国労も、1986年の大会で、民営化に妥協する方針­を提起・決定し、組合員の激しい怒りの声によって、3ヵ月後の臨時大会でこの妥協方針­が覆される等の動揺のなかで、ぼう大な脱退者が続出し、組織が分裂して闘いを構えるこ­とができなかった。

動労千葉は、国鉄分割・民営化攻撃との闘いは、全ての労働者の未来と労働運動の存亡を­かけた闘いであることを訴え、家族を含めた討論を重ねるなかから、1985年11月第­一波スト、1986年2月第二波ストを中心とした組織をあげた闘いに起ちあがった。
この闘いは、全国に大きな波紋を広げた。われわれは、意図的な政府発表やマスコミの報­道によって隠されてきた国鉄分割・民営化攻撃の本質を、この闘いによって初めて社会問­題化することができたと考えている。また攻撃は当初から妥協の余地のないものであった­が、そうである以上犠牲を恐れずに闘いぬくことによってしか組合員の団結を守ることが­できないということが、動労千葉のの基本的な立場であった。
警察権力はスト拠点職場を1万名の機動隊員で包囲するという弾圧体制をとり、一方 国鉄当局は、第一波ストで20名、第二波ストで8名の組合員を解雇し、さらにこのスト­ライキに対し約3600万円の損害賠償訴訟を起こすなど、これまでに前例のない激しい 攻撃をしかけた。また、1987年の国鉄の民営化の時点でも、このストライキ時に停職­処分を受けたことを理由にさらに12名の組合員が、民営化された新会社=JRへの採用­を拒否された。しかしわれわれは、組合員が毅然とした闘いを貫いたがゆえに、団結を維­持したまま民営化されたJRにのり込んで、さらに闘いを継続することに成功した。なお­、このストライキは、国鉄分割・民営化に反対した国鉄労働者の唯一のストライキであっ­た。

船橋事故闘争と反合・運転保安闘争論の確立

1972年の船橋事故で、動労千葉所属の高石運転士がその場で逮捕され、起訴されるという事態が発生した。
この時、当時の動労千葉地本は、事故の責任は、国鉄再建10カ年計画の最中で徹底したスクラップアンドビルドと運転保安無視・労働強化が職場を直撃していたために、起こるべくして起きた事故であること、直接の原因は信号停電と2分30秒間隔の過密ダイヤにあったことを当局に突き付け、運転保安闘争に起ち上がった。
高石運転士が起訴された後の裁判には、組合の指示した数の2倍もの動員者が駆けつけるなど、この事故が運転士一人ひとりに突き付けられた重大な問題としてあったこと、そして動労千葉の基礎を築く闘いとなったのだ。
この闘いの結果、高石運転士は1977年に津田沼電車区(当時)への職場復帰を果たすという勝利を得た。動労千葉は、闘うことによって当局の合理化攻撃を打ち破り、運転士への事故責任の転嫁を粉砕してきたのだ。

久留里線ワンマン運転・切り捨て反対闘争の記録

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動労千葉の紹介– 動労千葉の基軸の闘い

結成25周年記念レセプションにて
中野常任顧問-動労千葉を語る

JR労働運動の主流派へ

今日は栄えある動労千葉結成25周年を祝うことができたのは、やはりこの間の闘いがあると思います。
一つは、昨年11・9集会に、全米最強の労働組合ILWU、世界で最も戦闘的な韓国・民主労総との共闘が成立して日比谷野外音楽堂に一堂に会することに成功したということ、今一つは、その闘いの余波の上に立って3・20国際反戦闘争を軸に04春闘を断固とした闘いをぬき、一定の勝利の地平を切り開いたということ、加えて、動労千葉の通史とも言うべき『俺たちは鉄路に生きる2』の発刊に成功し動労千葉の闘いが世に出たということ、それらがあって今日の記念レセプションをみんな晴ればれとした顔で迎えることができたと思います。
動労千葉はこれからも30年、40年と続かなければならない。今最大の核心は動労千葉が本当にJR=国鉄労働運動の主流派になる、首座を獲得していく闘いに本格的に入らなければならないという状況にあることを、動労千葉の組合員は常に自覚しなければならない、と思っております。今日はその意味で、この3月に展開された反合運転保安闘争の領域について少しお話しをします。

動労千葉の基軸の闘い

反合運転保安闘争というのは動労千葉にとって基軸中の基軸の闘い、綱領的な方針であると言っても間違いない。私が書記長の頃からも反合運転保安闘争に始まり反合運転保安闘争に暮れるという経過がありました。その闘いを3月で大きく復権させたわけです。
長らくその闘いの先頭に立っていた私が、反合運転保安闘争というのはどういうことなのかということについて、今一度はっきりさせる必要があると思い今日はしばらく時間をお借りし、お話ししたいと思います。

レールの破断

総武快速線下り、津田沼~幕張間でのレール折損箇所。2センチもの隙間ができている

具体的に話します。今年3月の反合・運転保安闘争は、当初は総武緩行線が6分半短縮されることから始まりました。これは非常に許し難い。今を去ること88年、JRになってから、やはり総武緩行線が時間短縮した。その結果連日電車が遅れ、東中野駅追突事故が起こり運転士含め乗客あわせて3名が死亡するという事故が起きました。このときから動労千葉はJRになって始めて乗務員ストをやった。分民の過程で40名が解雇され大変な痛手を負い、その傷も癒えぬうちに本格的ストライキに入ったわけです。しかし、JR当局は十年余りたってますが、すっかりこの事故を忘れ、時間短縮を始めたのです。
そして、1月に入ってから総武快速線でレールの破断を始め、2~3ヶ月のうちにやたらとレールが折れるということが起き、3月の反合運転保安闘争は、このレールの破断ということが非常に大きなテーマになった。
レールの破断ということはどういうことなのか。総武線というのは結構優等線区ですから、新幹線の次ぐらい良質なレールを使っているわけです。私も運転士だったのでわかりますが、レールが折れるなんてことは、ありえなかった。

線路改善闘争

75年以降、千葉でレールが非常に劣悪化し列車が激しく振動するので、線路の改善闘争をやった歴史があります。乗務員分科会が自分の足で各線区を歩いて線路の状態を調べ、そのデータを団体交渉の席上に持ち込んで、『この現状を見ろ』と。このときはわれわれ素人ですから、当時の線路を主管している施設部長や課長あたりは「だいたい素人がなにを言っているんだ」とまともに対応しない。それに対してわれわれは安全運転闘争を対置したんですね。
つまり線路が悪くなる原因は、線路保守の手抜きがひとつ、それと同時に列車のスピードアップがあるんです。スピードアップとは同時に激しくブレーキをかけることになりますから、物理学の原則で必然的に、車両とレールの双方に衝撃が非常に強くなる。だからレールがたちどころに悪くなるということが、ほんの半年ぐらいの間に起きたんです。それを動労千葉としては、「外房線は制限速度何キロ以下に抑えろ」「内房線はこれにしろ」「総武本線はこういうふうにしろ」ということを全部組合で方針化し、その指令どおりに乗務員が運転したわけです。その結果、トータルすると1日約五千分ぐらい遅れが出たのです。それをダイヤに組み込ませるという闘いをやった。文字どおり「ダイヤ改正」になったのです。今までは、ダイ改のたびに労働条件が悪くなるからダイヤ改悪反対と言って闘争をやったんですが、私が労働運動を始めて、初めてダイ改で労働条件が良くなったのです。その間に線路も修復されていくんです。

国労施設協がカンパ

これは裏話ですけれども、当事、国労千葉の施設協議会が私のところにきて、「動労はいい。線路が悪くなった原因は合理化にある。したがってスピードを落とすんだという闘いをやってくれた。一方わが国労電車協議会は、合理化の問題について全然触れないで、『お前らがちゃんと仕事をしないからレールが悪くなるんだ。ちゃんと仕事をしろ』というんだ。それに比べて動労千葉は物事がよくわかっている」といって当時の金で10万か20万のカンパ持ってきたんです。同時に、線路がどうやって悪くなったのかというデータを全部よこしたんです。線路が一体どういう仕組みで、どう点検されていくのかということはまったく素人でわからなかったがその資料でわかりました。これをもって団体交渉で詰めたんです。そうしたら当時の施設部長が本音を吐いたんです。今でも走ってる183系という特急列車があるんですが「千葉から以東の線路は、この特急列車を入れて走らせるには耐えられない線路なんだが、本社が強引に入れろと言ったんだ。その結果こういうふうになったんだ」と。その時、私は当時の施設部長に、「お前らも技術屋だろう。ダメなものを腹を切ってでも阻止するのが技術屋の使命だ」という話をした記憶があります。

手抜とスピードアップ

今までの闘いの歴史からみると、今度の総武線のレールの破断というのは、JR以降の保守の手抜きがずっと進行し、もの凄いスピードアップの結果だということです。
たとえば成田エクスプレス(NEX)なんか最高速度130キロ運転です。快速もどんどん運転間隔が短くなって、ホームに入るとき80キロから90キロの速度で入って止まるわけだから、線路に大きな負担がかかる。1月過程から、優等線区である総武快速線のレールの破断が2ヵ所も3ヵ所も起こるということが発生したが列車が脱線転覆するということがなかった。しかし、折れ方次第によっては脱線転覆するわけです。しかもこのレールの破断を見つけたのは全部動労千葉の運転士です。

安全の丸投げ

習志野電車区検査4番線のレール折損箇所。2本のレールが同じ箇所で折れている

さらに国鉄時代と違うところは規制緩和の問題です。日本という社会は、ありとあらゆるものが規制されていました。それが全部緩和される。あらゆる産業に対して、各担当省庁が規制をしている。その中心は安全問題です。
運輸省、今の国土交通省は規制緩和をどのようにしたのか。結果としては全部会社に丸投げした。つまりJR東日本の安全に関する様々な取扱いについては、JR東日本に任せるというふうになったわけです。私が乗務していた国鉄の時、仕業検査を24時間に1回必ずやったんです。それが48時間に一回になり国鉄最後の時は72時間に1回なんですよ。 今はなんと6日から10日です.。線路も、電力も、通信も全部そういうふうになっているんです。
保守というのはすぐに悪くならない。しばらく経つと悪くなる。今、イギリスでも国鉄や地下鉄の分割・民営化後19年を迎えて、めったやたらと列車の脱線転覆が起き、民営化が最大の要因だと言われています。

保守の全面外注化

手抜きの最大の理由は、JRになってから電車区とか保線区、電力区、信号通信区、つまり車両の保守を担当するところに新規採用が、ほんの十数人しか入れていない。JRになるときからアウトソーシング、外注する予定だったからです。
今この保守部門は、国鉄当時に技術力を培った労働者たちがになっている。今は、かろうじてJRの安全が維持されている。幕張電車区でもどこでもそう。だからこの労働者たちが退職したらどうなるのかという話になっている。
そのうえで線路が極端に悪くなったのは、この2年前に線路関係は全部外注化したわけです。車両検査は幕張支部を中心に動労千葉が抵抗しましたからアウトソーシングはさせておりません。直営でちゃんと検査修繕やっています。だけどそれ以外は全部アウトソーシングされ、今回のレールの破断ということが起こった。これは非常に重要な問題だと私は考えております。

資本の原理

そもそも資本というものは、利潤を生むというところには設備投資をする。利潤を生まないところにはしません。ですから保守部門というのは絶対にまずリストラの対象になるんです。国鉄当時も一番最初に合理化の対象になったのは、線路であり、電車の検修であり、保守部門でした。それでも最低限これだけは直営でやらなければいけないという部分を残しました。しかし、JRはこの部分も全部アウトソーシングしたのです。
JRでは、十数年にわたって電車の検査係の養成がやられておりません。じゃあ関連会社ができるのか。本体が技術力がないのに、関連会社があるはずがない。だから施設なんかは、JRの現役社員が直接出向で行っている。電車の場合には、あの悪名高い「シニア制度」で、60歳以上の退職者にやらせようとしていたが動労千葉の抵抗があって破産した。
やはり合理化という問題はまず保守部門にくる。保守部門というのは国鉄で言えば安全問題になるわけです。

安全の崩壊

規制緩和で一気に安全が崩壊する、このことはJRだけじゃなくて、雪印から始まっている。農林水産省の管轄になると思いますが、腐っているやつを商品として出し、点検が全然なり立っていない。食の安全が問題になった。去年一年間に出光興産、エクソンモービル、新日鐵、黒磯のブリジストンタイヤの工場が爆破事故。こんなことが、10年前あったか。ないですよ。だいたい大企業の大工場が爆発事故を起こしているんだから。これらも間違いなく全部アウトソーシングがやられ、安全基準が全部曖昧模糊となっている。この現状が全体を覆っているのではないか。その際立ったものがJRであると認識しなければいけません。

改善命令が権力の陰謀?

去年、中央線での高架切り替え工事での配線ミスで、列車が半日以上動かない事態が起こりました。それに対して国土交通省が異例の監査に入り改善命令を出している。その中身は、要するに個人の問題じゃなくて構造上の問題だと言っている。
改善命令が出ている以上直さなければいけない。しかしその時に、JR東日本の最大組合であるJR東労組が何て言ったか。「これはJR東日本の労資に対するどす黒い権力の陰謀である」。
事故がひんぱんに起こっている、だけど資本に対して責任追及はしない。しかも国土交通省という主管庁が改善命令を出したにもかかわらず、それを権力のどす黒い陰謀であるというふうに言っているわけです。
また東労組は、「責任追及じゃなくて原因究明だ」と言っている。責任追及をしないということはどういうことか。資本に対して事故の責任を追及しないということです。その一方で、乗務員は実際上責任追及され、ちょっとしたミスだけで乗務停止される。東労組がJR東日本の最大の組合である限り、安全の危機はもっと深刻化する。そのことをきちっとしなければいけない。

船橋事故弾劾闘争

われわれは、1960年代に三河島事故、鶴見事故という大変な事故を経験しました。そこから動労は運転保安闘争を基本路線にしました。
72年、高石君の船橋駅事故が起こった。このときに動労千葉は、事故は合理化の結果で、高石運転士にはなんの責任もないんだと闘った。そもそも総武線は過密ダイヤで大変な問題になっていた。場内信号機と出発信号機の間に信号をやたらとつくる。絶対信号機(場内信号機と出発信号機)というのは絶対に止まらなければいけないという信号なのに、その間に信号機をいっぱいつくるということは動いてもいいということです。さらに当時、埼玉の蕨市からきている送電線が腐食し停電を起こした。信号機が停電になり、ATSは鳴りっぱなし。あの当時、ATSが鳴ったらいったん止まって走れと指導されていた。それで追突事故を起こしたわけです。それをめぐってわれわれは船橋事故闘争を始めたわけです。当時、動労本部の企画部にいたのは中江さん(前船橋市議)でした。大変な闘争にバーッとなった。数波にわたるストライキ、何十波にわたる順法闘争を展開した。裁判は禁固刑の執行猶予の判決で負けた。だけど彼の復職を獲得し運転士に戻した。
こういう闘いの歴史のうえに立って、先ほど述べた線路問題を安全運転闘争として展開し、《奪われた労働条件を奪い返す闘争》と位置づけたんです。ダイヤ「改正」のたびごとに労働強化される。それを今度は奪い返すんだということを積極的に位置づけ闘争をやってきた。その歴史をふまえて、三里塚ジェット燃料闘争だとか、あるいは分割・民営化反対の闘いをやったんです。
だから動労千葉の闘いの根幹には必ず反合運転保安闘争という思想が流れています。職員を半分に減らすという分割・民営化反対闘争の過程で、日航機が御巣鷹山で落ちる事故がありました。当時のスローガンは「分割・民営化反対、国鉄を第二の日航にするな」というのが動労千葉のスローガンだった。このままいったら事故がおこると。案の定JRになってから2年目ぐらいから貨物列車がやたらと脱線転覆した。今は、一応小康状態を保っていたけれど、細かい事故はたくさんある。しかし軽視も無視もできないことが今回の闘争の過程ではっきりしてきました。
反合運転保安闘争を、私たちはいま一度歴史的に総括し、反合・運転保安闘争の飛躍を図らなければいけない。

敵のアキレス腱

反合闘争をやらない労働組合は、右というんだ。反合理化闘争というのは合理化に反対するということ。これは言ったらきりがないんだな。資本主義を否定する闘いですから。資本は常に生産手段を近代化していく。そのことによって今まで5人でやっていた仕事を2人でやらせるとか。これは合理化でしょう。かつての労働運動は要員を減らされることに反対だった。しかし、それもできなくなって、「合理化を認めるから時間短縮せよ」というふうになった。これも成功していない。
当時、動労の中でも革マル派は「合理化絶対反対」というようなことを理屈で言い回すという状況があった。しかし動労千葉は船橋事故闘争を経て、反合理化・運転保安確立という路線領域を確立した。
つまり安全問題というのは、たとえばJR当局だって『危険でいい』とは絶対に言わない。『安全は命だ』と言っている。つまり、安全問題というのは敵のアキレス腱なんだ。安全問題を手抜きをし徹底的にリストラしながらも、やっぱり安全問題からは逃げられない。その結果としてどうなるかというと、現場の運転士とか関係労働者に対して大変な締め付けがいく。だけど人間のやることは限界がある。必ずいろいろな問題が起こる。だからこれを合理化問題として捉えて、動労千葉は「闘い無くして安全なし」、闘わなかったら自分の命も危なくなる。こういう立場で今後もやらなければいけないと思います。

メンテナンスの原則

特にレールの破断というのは、重要な問題。いろいろ調べました。千葉支社の施設課長(マサチューセッツ工科大学出身らしい)が出した指示文書に書いてあるんだが、検測車というのがある。その中にコンピューターを積んでレールの上を走る。異常と出たらそこだけ直すというやり方なんだ。今回のレールが折れたところは、コンピューターには出てこなかった。だからこの文書にも検測車だけはきわめて危険であると書いてある。昔は、ベテランの軌道検査長がいて、運転台のわきに乗ったり自分で歩いたりして線路の状態を判断し、ダメになる前に手当てする。これが原則なんです。
メンテナンスで一番重要なことは、壊れたら終わりなんだということ。なぜならば壊れる直前までお客を乗せた電車が走っているんだから。だからダメになる前に手を打たなければダメなんです。
「ダメになったら直せばいい」という考え方を一掃しなければいけない。

組織拡大につなげる

現在、会社はレールの破断事故の原因を調査中だなどと言っている。けれど動労千葉にしてみればでっかい闘いにならざるを得ない。彼らがどうしても今までのやり方を続けるとすれば、いつでもレールが折れるという危険と裏あわせの中で運転することになる。そんな中で「130キロで運転できない。100キロに落と」とか、「外房線は何キロ」とか、「東金線は50キロ以上出さない」という闘いを、動労千葉が乗務員分科会を中心に討論して決めて、本気になって闘いに突入していく。争議行為的に言えばサボタージュ、安全闘争としてやっていくということが非常に重要になると思います。乗務員が何たるか、鉄道業務が何たるかを知らないJR東労組にいる若い青年労働者たちにちゃんと教えていくということ。また、この闘いをキチッとやることが、組織拡大につながっていくんじゃないかと思います。
これからも現役の諸君たちが、自らの命をかけてこの反合運転保安闘争に全力をあげて、動労千葉の団結を強化していくということを心から要請しまして終わります。