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外注化は大事故を引き起こす
「雇用と安全」は譲ることのできない問題だ

大量退職が全面外注化の契機にこのままいけば安全は崩壊する

 手のつけられない安全崩壊

 昨年10月28日、会計検査院の調査でJR北海道に新たなレールの補修や検査漏れが373カ所あったと判明しました。
 JR北海道では、13年9月の函館線脱線事故をきっかけに、レール異常を大量に放置していたことが発覚しました。その際に行われた緊急点検で判明した補修漏れは約270カ所。それとは別に、237カ所で補修漏れ、136カ所ではそもそも検査さえされていなかったことがわかったのです。異常を1年異常も放置している部分もありました。
 昨年4月、安全問題の責任をとる形でJR北海道の経営陣が刷新されました。しかし、そんなことで問題は何一つ解決されていないのです。

 外注化・人員削減の結果

 全面的な外注化と徹底した人員削減は、手のつけようのないほど安全を崩壊させました。コスト削減で現場には、「修理しようにも人も資材もない」状態が強制されてきました。それを、業務を次々と外注化し、責任ごと下請けに押しつけることで「解決」してきたのです。
 しかし、下請け会社にはさらに人も資材もないのです。ある子会社では、「鉄道車両の整備・修理」業務が時給750円のパートで募集されていました。労働者を非正規職に突き落とす一方で、ベテランも大量に退職しました。技術も継承されなくなり、底が抜けたような安全崩壊に行き着いたのです。

 同じ事がJR東でおきている

 同じ事がまさにJR東日本で進んでいます。それを象徴しているのが14年2月の京浜東北線川崎駅での列車脱線・転覆事故です。幸い乗客はおらず、乗務員も軽傷でした。しかし、「第2の尼崎事故」になってもおかしくない大事故です。
 事故時に行われていた作業は、線路を使って資材を運ぶ基本的な作業です。しかし、その工程だけでも作業は5社の下請け・孫請け会社にバラバラにされていました。指揮命令系統も、安全を守るための仕組みも破壊されたのです。
 千葉でも、幕張車両センターで13年10月にポイント割り出し事故、CTS銚子派出で14年1月に隣接線から凍結臨が発車しあわや触車事故という事態、14年7月に床下作業中にブレーキが緩解するという重大な事態が発生しています。
 いずれもJR―CTS間の連絡ミスが直接の原因であり、外注化していなければ絶対に起きなかったことです。

 職場から外注化反対の声を

 JR東日本はこれから大量退職期を迎えます。安全上の問題を検討もせず、追い立てられるように外注化が際限なく進められています。むしろ、労組破壊と極限的な労働強化のチャンスにしようとさえしているのです。安全は間違いなく崩壊し、大事故につながります。
 外注化は絶対に認めてはなりません。鉄道の安全と労働者の雇用を破壊するからです。職場全体から反対の声を上げ、行動すれば、必ず外注化は打ち破れます。みんなの力で外注化を粉砕し、すべての仕事と仲間をJRにとり戻そう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!今こそ外注化粉砕闘争に総決起を!

 
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