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No.

貨物賃金カット絶対反対!

分割・民営化破産の犠牲を労働者に転嫁するな!

「賃金減額に踏み切る」
 JR貨物が一方的な賃下げを強行しようとしていることが明らかになった。
 貨物会社・田村社長が、先に発表された今年度事業計画についての幹部社員に対する訓示の中で、「大変辛い選択になりますが、鉄道貨物輸送を将来にわたって継続・発展・強化させていくために、賃金の抑制に踏み切ることといたしました」と発言したのである。
 さらには、この4月に入社した新入社員に対し、3月の時点で「平成25年度事業計画を策定するにあたり賃金の減額に踏み切ることといたしました。……申し訳ない気持ちで一杯ですが、是非ご理解いただきたい」とする手紙が郵送されている。
 社内に対しては「賃金抑制」というあいまいな表現を使っているが、新入社員には「賃金減額に踏み切る」とズバリ通告している。これは、雇用契約にあたって示した採用給すら減額しようとしていることを示している。JR貨物が画策しているのは明らかに社員全体を対象とした一律賃金カット=賃金減額攻撃だ。

犠牲転嫁をやめろ!
 「25年度事業計画」では、昨年度計画と比べて人件費を35億円(8%)削り込むことがうたわれている。「思い切った人件費抑制で34億円の経常利益をめざす」(カーゴニュース)というのだ。ベアゼロや一時金の超低額回答等で賃金を抑制し続けた末に、今度は賃金カットを強行しようというのである。絶対に許してはいけない。
 JR貨物の27年間とは、経営危機の矛盾を全て現場労働者に転嫁し続けた27年間であった。総額人件費は現在400億円強だが、これはピーク時(約900億円)の半分以下だ。ここまで賃下げと要員削減が進められ、全ての犠牲が労働者に転化されてきた。だが、どこまでやっても経営が成り立つことなどあり得ない。それがJR貨物の現状である。国鉄分割・民営化は完全に破産し失敗したのだ。その矛盾を労働者の転化するな! JR貨物は直ちに賃下げ計画を撤回しろ!

組合無視の賃下げ攻撃!
 労働組合には何の説明もせずにこんなことが進められている。組合を完全に無視したまま、決定済みのことであるかのように賃金カットの布石が打たれている。賃金は言うまでもなく労働条件の最大の根幹をなすものだ。それを一方的にカットすることなど絶対許されない違法行為だ。提案すらしないまま既成事実であるかのように「賃金を減額することとした」と社内に訓示し、新入社員に通告するというやり方は騙し打ちに等しいものだ。労働条件の一方的な不利益変更は労基法にも違反する違法行為だ。しかも、日貨労とだけは事前協議が進められているという。それは明白な不当労働行為だ。違法・不当な賃下げ攻撃に対し怒りの声を結集しよう。貨物全労働者の怒りの声で賃金減額攻撃を粉砕しよう。

日貨労の裏切り許すな!
 日貨労は、この賃下げ攻撃についていっさいを隠し続けている。日貨労の第1回春闘交渉が行なわれたのは2月14日であったが、実ははその時点で、日貨労に対してだけは、賃金カットの提案が行なわれていたのだ。日貨労の「交渉速報」の中に、次のようなやりとりが記録されている。

日貨労 厳しいから人件費を議論することは断じて認められない。会社経営陣が汗をかく姿勢なくして安易に人件費の議論にはならない。
会社 人件費は社員だけに行なうものではなく、経営陣も行なうことを認識している。

 意味不明のやりとりだが、「人件費」の所を「人件費カット」に置き換えると全てが鮮明になる。日貨労は「カット」の言葉をカットし、真実を隠したのである。「春闘交渉の過程でこんな提案があったことが明らかになったら組織がもたない」「賃金カット問題は春闘交渉妥結の後にしいてくれ」と会社に泣き付いたのだ。
 そして今、組合員にはいっさいを明らかにしないまま、日貨労と会社の間でカットのパーセンテージをどの程度にするか、いつから実施するか等、秘密の事前協議が進められているという。
 日貨労の裏切りを許すな! 秘密交渉を許すな! 怒りの声を集中し、賃金減額を絶対に阻止しよう!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう
 
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