労働学校ニュース

No.10

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労働学校通信 第10号 (2002.1.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル
労働者集会の全成果を引っ提げて、

'02春闘では実戦にチャレンジする!

(労働者学習センター:中野代表挨拶より)

はじめに、今日は2つほど話したい。1つはアフガン戦争問題、2つ目は02春闘を巡る問題について、考え方をお話したいと思います。
 アフガン戦争は今日のテレビでもタリバン勢力・アルカイダ勢力がアフガン東部の渓谷に追い詰められているという報道がされているが、このアフガン侵略戦争の中に我々労働者がちゃんと見極めるべきことが、いくつかあると思います。1つは、講義のテーマである国家というものは何か、国家というのは1つの階級が他の階級を抑圧するために組織された暴力装置であると一言で言われておりますが、やはりアメリカという国家が一旦国家権力を発動したときに、どういう凄まじい暴力性を示すのかということを私たちはちゃんと見なければならないと思います。
 あのような形でのアフガンに対するジェノサイドとも言うべき大変な攻撃を正当化するという、あそこに国家権力の暴力性というものがある。逆に言えば我々が権力を掌握したときも、やはり国家というのは暴力装置で、ブルジョワジーとかそれに随伴する諸勢力は徹底的に叩き潰す。そういうものだと、私は国家というものを認識しています。
 今日のアフガン戦争で、アメリカ帝国主義国家権力は、自国の労働者民衆だけでなく、自分たちが政治的、経済的に支配している民衆の抵抗に対して徹底的に叩き潰すということ。アメリカのやり方に反対したり批判したりする勢力を、この世界から一掃してしまおう、そういうやり方だと思います。ですから次はソマリアだとかイランだとか、色々な話がどんどん出てきている訳であって、そういう状況を見ると世界最大最強の国であるアメリカ帝国主義の余裕のなさというか、進退極まったというか、そういう姿を見透かさなくてはならないと思っていますし、非常に危険が感じられてならない。
 裏返しに言えば、我々労働者が団結して事に当たらないと、この世界は大変なことになる。あるいは我々が団結して闘えば本当に今の様々な問題に対して決着をつけることは可能ではないかと、逆に強く感じたわけです。

2つ目は、02春闘を巡る状況です。港合同、関生の委員長ともお会いしまして、来春闘は一発でやろう、11月集会みたいなことをもう一回やろうということで合意に達しました。これは「たたかう労働運動の全国ネットワークをつくろう」という運動ですから、それ自身大変な党派性、政治性を帯びるわけです。裏返しに言うと、今の連合や全労連ではダメなんだということを言っているに等しいわけであって、そういう勢力である以上、当面する労働者が大変な衝撃を受けているという状況、あるいはもう既に戦争情勢に入ってしまっている状況から考えた場合に、やはりどこかで私たちが闘いを開始しなければならない。逆に言うと、我々3組合にも突きつけられているということだろうと思います。
 来春闘はご案内のように、労働者階級への攻撃の激化の中で、連合は賃上げ要求しないことを既に決定。政治的には解雇ルールの法制化という問題が出てきているという極めて危機的な問題があり、いわゆる日本型の労使関係があったわけですけれども、いよいよ1995年に出された日経連報告に見られる終身雇用制の解体、年功序列制の解体が本格的に開始されたということになりますから、そういう状況だからこそ、春闘で労働者が抵抗を続けていくということが重要なわけです。
 4年間続けた11月労働者集会の全成果を引っ提げて、いよいよ実戦にチャレンジしようじゃないかということです。皆さんもやれるところから闘いを開始するということを実践していってもらいたい。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

受講感想編

●革命を起こせば結構簡単にコトは進むと誤解していた。
●『労働者階級が「支配階級」になるということは、労働者階級にとっても「大きな飛躍」を求めることになる』ということが、やはり最も問われているところだと思います。
●労働者階級が支配階級になるということは、階級自体がなくなるのとは違うのか?もし階級自体がなくなれば平和だと思うが、これは奴隷制や封建制などができる前の大昔と同じではないのか?
●国家とは、支配階級が被支配階級を抑圧するために組織された暴力装置である。当然で簡単至極な命題ではあるが、ものすごく重い問題である。
●労働組合も闘う労働組合へしなければならないことを感じた。革命という問題を考えたときに、やはり労働者の階級性を明確にし、高めていくということが必要であると感じた。
●国家の問題を考えるということは、国家権力の問題−権力の奪取の問題でもある。政治権力の獲得がプロレタリアートに求められているのが良く分かった。
●今回、改めて認識したのは「党宣言」の絶対的な正当性、普遍性である。国家権力が暴力装置として厳然と存在することを学びました。
●資本主義国家の労働者階級への支配というのが本当にすごく組織されているんだということが一番印象に残った。知らず知らずに身についている感覚というのは、一つ一つ資本主義国家を維持するためにあるというのが、恐ろしい気さえする。
●資本家がいま労働者にやっていること、弾圧などが多いのですが、昔から行われ繰り返していることで、それを止めるのは労働者であり、自分でもあるのだと思いました。
●国家とは何かを考えると、何かつかみどころがなく分からなかったが、2回の講義で「国家とは階級支配の機関である」ということ、言っていることが分かりかけてきたような気がする。
●国家とは何かというテーマは大変難しかった。現在の日本の国家に則して話して頂ければ、もう少し良く理解できたかも知れないと思う。何を言いたいのか良く分からなかった。
●労働者が資本家を倒したとき、労働者の社会になるが、そこにも必ず支配者(指導部)と支配されるもの(一般労働者)という図は変わらないのではないでしょうか。
●プロレタリアの中で裏切りがあった場合どうするのか?東労組などはプロレタリアでないのか?なぜ資本についていくのか。プロレタリアの国家ができたとき、他の国家と戦争を起こすのか?
●国家が組織された暴力であるという点では、アメリカのアフガン侵略戦争を見れば一目で分かる。
●今回の講義で何より衝撃であり考えさせられたのは、「労働者階級を支配階級の地位に高める」「支配階級となるための飛躍が求められている」という言葉です。
●労働者が支配者に勝つためには、良い労働者の指導部がいなくては、ということが良く分かった。
●プロレタリアートの形成は、様々な段階を経て形成されるということですが、労働者は最初からプロレタリアートとしてあったのではないということ、そこに至るまでに長い戦いの歴史があったということは分かりましたが、今の段階はどこなのだろうか?と考えてしまいました。
●今回の社会暴力装置という言い方は極論のようにも聞こえましたが、刀狩を例えにした説明で納得できました。

今後の要望編

●「現代資本主義と国家」「戦争と国家」というようなテーマの話も聞きたい。


《人間開放を目指す労働運動》を薦めます!
特別寄稿 斎藤 弘平

労働運動史の参考文献に挙げた、「人間開放を目指す労働運動」には、70年安保闘争を最前線で闘った青年労働者に大きな影響を与えた3本の論文が収録されています。
 この本は、職場の闘いと街頭行動との関連、改良闘争の位置付け、社会変革と階級形成、私たちの目指す社会主義とは何か、などの諸問題について著者が指導した運動を踏まえつつ、《労働者階級自己解放》の立場から語りかけています。30年程前に書かれたものですから時代的制約性を感じる部分もなくはありませんが、私たちの運動を点検し、今後の前進を期す上で十分に指針となる内容です。
 「戦争をする国」づくりの最重要の環として、労働者の団結を根底から否定する攻撃が加えられようとしている今こそ、本書が提起する《帝国主義を打倒する労働運動》の視点に立って日々を組織することが求められています。労働運動史を学ぶに当たって、理解をより一層深め教訓を主体的にするために、本書を強く薦めます。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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