労働学校ニュース

No.09

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労働学校通信 第9号 (2001.12.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

現下の情勢の中、大きく前進した11・11全国労働者総決起集会!
(労働者学習センター:中野代表挨拶より)

 11・11全国労働者総決起集会は、現下の情勢の中で大きく前進した。前年対比微増ではあったが、内容的には機関決定をして参加した労働組合の数が多くなり、若い層が多く参加したのが特徴だ。
 21世紀に突入して帝国主義の根幹が混迷し大きく揺らいでいる。9・11同時多発ゲリラの発生と、それに対する米を中心とした帝国主義諸国のアフガン空爆、日本の安全保障政策の大転換−憲法9条からの大逸脱によって、自衛隊の艦船がインド洋に向かっている中での集会だった。大失業と戦争国家化に向けての大変な状況下で労働組合が団結して立ち向かっていける体制を構築したいと考えている。
 これからどうするか?来年3〜4月の春闘段階に大きな集会の設定を考えている。3組合共闘による闘う労働運動の全国ネットワーク運動として来春闘時期に闘いを組むことが重要だ。連合傘下の各労組は賃上げ・ベア要求しない。定期昇給だけで雇用をどう守るのかというのが大部分の情勢だ。
 1945年以降の春闘方式−いろいろ問題もあるが、日本の労働者階級が賃金引上げを要求して闘うという財産でもある。春闘終焉という気分がはやっているが、来春闘では事実上解体するものとなることに他ならない。春闘を再構築しなければならないという考えからもアクションを起こさなければならない。この運動にたくさんの労働組合が結集する。今の労働運動の状況にNOを言う、このことを示したい。こうした運動がなければとめどもなくいってしまう。港合同、関西生コンとも相談していきたい。この間の闘いの蓄積、学習の蓄積をこういう形で示していけたらと考えている。
 21世紀という大変な時代が大失業と戦争の時代だと提起してきたが、小泉の大変な支持率での登場や9・11のような事件が起こるとは予想の範疇を越えるものでもあった。労働者の団結を創り上げ、真っ向から立ち向かいうる闘う体制をつくる。報道では、第2次大戦前のウォール街の大恐慌以上のことが起こっていることが報じられてきた。アメリカ経済の破局的危機の進行は覆い隠すことができない。10・17からのアメリカによるアフガン空爆、タリバンの撤退、これからどういう展開を見せるか分からないが、大きくは第3次大戦へ向かって進んでいくのではないかと認識すべきだ。こういう状況下で日本の労働者としてどうするか?「テロ反対、戦争反対」ということは長続きしない。資本の動向、経済の動向、労働者の意向などを的確に見抜く力を身に付けないといけない。
 今回の講座から、国家というものについて2回にわたって学習する。今までは、ものの見方、考え方や資本主義の仕組みなどを学習してきたが、マルクス・レーニン主義にとって、国家をどう見るかということを正しく把握することなくして、これは成立しない。
 来年の講座をどうするかということを検討している。原理・原則的な学習を踏襲して内容を充実させたい。また、実践編との2本立てにしようと考えている。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

受講感想編

●「国家とは何か」というテーマでしたが、歴史的過程でいくと、ブルジョワジーが支配するための体制というのが大体分かった感じがしました。
●労働者階級が支配者階級になれたら良いなと思います。歴史の教科書で学んだ第一次、第二次大戦、またその他数々の戦争がありましたが、それらのようなことが今また繰り返されようとしているなんて、まだピンときません。
●国家と聞いて先ず頭に描くのは日の丸である。沖縄が戦場になったとき、沖縄人民を殺したのは、正に日の丸を掲げた日本帝国主義であった。対米戦の中で本土を守るという名のもとに、沖縄を防波堤と位置付け、沖縄人民を見捨てた国家であると考える。
●「階級が生まれたから国家の発生があった」というのは非常にその構成を考える上で良い切り口上であると思う。「永遠の昔からあったものではない」。しかし我々は人類が誕生したときからあるように感じているのも事実だろう。だが、現実の労働者はそこまで考えることすらできないような状況に置かれている。
●私が「国家」という言葉から連想されるものは「天皇」又は「天皇制」です。歴史学的に見ても眉唾なのですが、一応は神武から現代へと連なっている。勿論、天皇制の思想が強まったのは現代からであるが、これはブルジョア−プロレタリアートという階級対立の一歩置いた場所にあるのではないでしょうか。
●「比較的平穏な十数年間に蓄積された日和見主義の諸要素」にかなり影響されているところは少なくないと思う。国鉄闘争の経験から、資本との対決が極まってくると背後から国家権力の弾圧が来るという点では身に染みているのだが、こと戦争問題や恐慌−大失業時代というのは今ひとつ実感できない。
●結論だけ聞くと結構簡単なのかと思ったら、頭の中を整理するのが非常に難しい問題だった。ただ、階級闘争としての労働運動において、国家の利益によって労働者の態度を決めることなど、決して通用しないんだと確信した。
●国家とは労働者を含めた抵抗する人民を支配、抑圧するための機関であると結論された。それでは日本において「国家」とはどういう形であらわれているのか、具体的に位置付けなければならないと感じる。そうした認識をきちっと持ち合わさなければ、労働者が団結を組織し、支配階級を打倒できないのではないかと思う。
●「国家と労働組合」の関係、国家日和見主義の限界の話は現在の連合下の組合運動の最大の欠点を端的についていて、良く理解できました。
●「国家」という言葉は色々な意味で使われていますが、私にとっては憎悪の言葉でした。講演で国家とは正しく国家権力そのもの、労働者を支配する暴力そのものであると確信が持てた・・・ような気がしますが、国家にはあまりに多くの機構があって難しい。
●国家とは支配階級の道具である−資本家が労働者を支配する道具−はっきり分かりました。
●国家というとあまり良いイメージは思い当たらない。機動隊−警察権力等のドス黒い不気味な塊という感が強い。
●「国家っていうのが労働組合にとってどういう関係にあるのか」という話が新鮮でした。
●労働者が理論を持たなくてはならないという点について、本気で組織をしていくんだという観点からの必要性が、これまで欠けていたんだと気付かされました。

今後の要望編

●来年の労働学校では代表の講演となるようなので、楽しみです。
●労働者として何をすべきか、具体的なことを次回は聞きたい。
●「戦争と国家」というような問題にも触れて欲しい。

《革命的理論なくして革命的実践なし》(レーニン)
理論を魂でとらえよ! 特別寄稿 島崎 光晴

 皆さんが感じておられるように、9・11の反米ゲリラ、10・7のアフガニスタン侵略戦争の開始によって、情勢は一変しました。9・11−10・7に対してどう考えればよいのか−その判断基準となるのが帝国主義論だと思います。9・11−10・7をめぐる職場の議論はほぼ全て、帝国主義論に関するものだと言って良いでしょう。日本の労働運動で、帝国主義をめぐって大衆的な議論が本格的に始まった、ということではないでしょうか。「帝国主義を打倒する労働運動」の時代が到来したわけです。レーニンは「革命的理論なくして革命的実践なし」と言っていますが、正にその通りです。革命的理論があれば、自分自身も職場の仲間も、共に実践に立ち上がっていくことが出来るでしょう。私自身の経験から言っても、理論はひたすら(継続と蓄積)だと思います。そして何よりも「理論を魂(たましい)でとらえる」ことだと思います。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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