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No.06

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労働学校通信 第6号 (2001.9.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

靖国神社闘争−来年から8・15は熱い日になる
(労働者学習センター:中野代表挨拶より)

昨今の情勢について気がついたところについて話したい。8月15日の靖国神社問題が、これ程数カ月にわたって政治の焦点になったのは初めてだ。今まで8月15日と言えば、右は靖国に行き左は千鳥ケ淵に参拝をして、憲法を守ろうとやっていた。このように靖国神社を焦点にした闘争は今までなかったが、靖国闘争が極めて重要な問題であることが明らかとなった。これは小泉が8・15参拝を4月頃から打ち出し、TVも新聞も言わざるを得なくなったことによる。前倒しとなった、8・13には賛成派と反対派がぶつかるなど靖国神社に関しては、これから靖国闘争ということになるのではないか。靖国神社とはどういうところか?戦争で亡くなった人達がみんな奉られていると思っていたが、実際は、兵隊ー戦死した人達だけが奉られている。爆撃で亡くなった人や沖縄で亡くなった人達は奉られていない。そもそもの建立は、戊辰戦争で亡くなった人を奉った神社であり、戦前は日本帝国主義の象徴だった。これがマッカーサーによって解放され、現在では都の一法人に過ぎない。ここには侵略戦争を遂行したA級戦犯が1987年に殉国の英雄として合祀されている。小泉が口では反省を言っても、侵略してきた者を奉っている事実、参拝そのものが中国・韓国の激しい糾弾の対象になるのは自明の理だ。
 1951〜52年、東京裁判からサンフランシスコ講和条約が成立した。この時に日米安保条約が出来るなど戦後の体制が発効している。日本の政府の代表が靖国に参拝するということは、戦後の外交戦略が根底から変わるということが本質にある。又、日中平和条約は、中国側が、この時に日本への賠償請求を放棄したうえに成り立っている。中国が靖国参拝を非難するのは当たり前のことだ。国内問題だから外国の干渉を排してというのは手前勝手な言い分に過ぎない。来年から8・15は熱い日になる。アジアの人達との国際的連帯、全国の力を結集して靖国神社に向けて闘っていくことが重要であり、その展望がでてきた。靖国闘争をやらなければ、なし崩し的に小泉のように戦争国家を作っていこうという動きが進んでいくだろう。
 日本の政府−保守反動の中ではPKO派遣時には、国際貢献が必要という主張=グローバル化を言っていた。しかし靖国は一国主義そのものであり、近隣諸国がなんと言っても日本は日本だと言っている。アメリカのミサイル防衛計画にみられるように、一方ではグローバル化、一方では一国主義という危険な兆候が出てきた。この荒波を労働者がどう乗り切っていくか。基本的な原則を身につけない限り、この流れに吸引されてしまう恐れがある。基本的な理論を身につけることなくしてこの状況は突破できない。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

受講感想(実感)編

●知恵熱が・・・
●非常にレベルが高く感じられた。日々堕落していた自分が情けなく、家に帰り復習していきたい。
●集中して聞いていないと、非常に難しいと感じた。
●経済と聞いただけで苦手というのが先行する。
●全体を通して感じたことは、鎌倉先生の資本主義に対する根本的な批判的姿勢であり、「終わりにすることが出来る」ということを確信してやまない断固たる口調に何か安心した。
●鎌倉先生の話はいつも「むずかしい」と思っていたが、今回は平易でわかりやすかった。
●資本主義の社会で生きているのに、非常に難しく感じました。
●資本主義の交換関係が、人間関係そのものを決めてしまうことについては、改めて恐ろしさを感じた。
●経済学をそれとして勉強してみようかと思わせる面白さがありました。
●人間関係にとって交換関係が絶対ではないんだ。直接の人間対人間の関係がある・・・という当たり前のこと、とても大事なことを忘れかけていて、そのことを「はじめに」で話されたことで、スッキリと講義に入ることが出来ました。

◎受講感想(講義内容)編

●お金という一見、合理的なものが、しかしそれによって様々な弊害を生み出しているのだということを、改めて認識されられた。
●“価値”という言葉の意味と、資本主義の“価値”という言葉の意味が違っていることに少々驚きました。
●「交換」ということについては確かに空気のようなものであり、わかりやすい例えで理解できた。
●「資本主義とは、働く生産者を暴力的に奪って成立した」というのはちょっとショックな事実だった。
●「差別が無くなるような社会を目指すなら、資本主義のままでは有り得ない」ことが良く分かった。
●ノンバンクに対する具体例や吉野家の値下げについて個人的にも興味があり、何となく理解できました。
●資本主義の中で生まれ育った私達は、ある種無意識に今の社会のあり方を「そういうものだ」として受け入れてしまっているところがありますが、市場経済の交換関係が非常に特殊な人間関係であり、一歴史的なものだということをキチンと捉えることが重要だと思いました。
●労働者の観点で、資本主義の仕組みを見ることが大事だと感じました。
●「例えば貨幣がなかったらどういう社会になるのか」等の話をして、今の資本がどのくらい腐りきっているのかを更に明らかにして欲しい。
●今回知り得た一つに、小泉・竹中の経済理論が実体経済と擬制経済の区別もなく、ただ余剰価値を生み出す資本に正義を与えるという実情であるという点です。これは今の構造改革路線を端的に突く矛盾点として学び取りました。
●はじめのところで出た資本主義社会が空気のような存在、歴史的特徴を絶対的な特徴と思わされているという話は、そうか!という思いでした。
●労働を買うのは誰なのか、ちょっと分からなかった。
●金融資本と帝国主義、不均等発展のメカニズムなど社会との関わりを聞きたい。

今後の要望編

●参加できない時のためにも、ビデオ録画して欠席者に貸し出したりすることを検討して欲しい。

◎参考資料の紹介(鎌倉孝夫著)

「資本主義の経済理論」有斐閣:定価3,296円(特価3,024円)
「経済危機・その根源−現代帝国金融主義」新読書社:定価3,500円(特価3,000円)

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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