労働学校通信

第9期No.7


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次回講座のお知らせ

*16:30より講師を囲んで懇親会を予定いたしております(会費1,000円)

労働学校通信 第7号 (2009.10.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

展望をつかみとる

 今日の鎌倉先生の講座は、本当に大事な講座になるだろうなと僕は思っています。資本主義の目に見える崩壊が始まってほぼ、ちょうど1年です。去年の9月にリーマンという金融会社が破綻、その前からサブプライムローンの破綻ということが社会的に問題になっていて、これを契機にして一気に資本主義体制が崩れ去るということが起きて1年です。
 さあ、これからどうなるのか。我々が何をしなければならないのかということが本当に問われている段階が今なのかなあと思っています。
 ・・・僕らが今、やらなければならないことは何かと、ものすごく鮮明になってくると思うんですよ。この現状との関係で我々が何をしなければ行けないのか、ということを考えなければいけない。今日は『資本論』から前回に始まって、そういう話にまで鎌倉先生の話は、その本質まで去年の講義などを聞いても及ぶはずです。
 そういう意味で今日の鎌倉先生の講義は、この時代に僕らがひとつの展望をつかみ取るにあたって決定的に大事な講義になると思うので、本当によく話を聞いてほしいと思います。これだけ腐りきった、こんな資本主義社会、資本主義体制というものは、倒さなければ行けないということは鮮明になるはずです。

11・1に向けて

 みんな自分の力に気づいていない。だからそうやって民主党なんてダメよね。自民党の方がまだましだったという話になってしまう。
 ここを本当に僕ら一人一人からだって、職場の中で違うんだって。今、労働者がおかれた現実を見てくれって。今、自分自身がやられていること、こんな事でいいのかと。ここの怒りを、団結を組織するということです。これをやらなければいけないし、結局、その声をただ単に怒りじゃなくて、何でこんな事になったのかというね。
 やはり本来、労働者の利益や権利や、そういうことを守り、戦争に反対し、社会を変革するための組織であるはずの労働組合がみんな腐っているから、そこまで話を持っていくことだと思います。労働組合を作り、労働組合を変えなければいけないってね。
 そうしたらこんな派遣法の改悪だ、民営化だ、こんな事ぜったいに起きていなかった。やはり労働組合のあり方、労働組合って何なのかというところまで話を持っていった時に、いろんな事が鮮明に見える。そういうところにいかなければいけないだろうと思っています。
(委員長あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

☆今回の授業で分かったこと。
 「資本主義は歴史的限界に来ているんだ」ということ。資本主義はそれ自体が矛盾を含んでいるからだということで、人間が人間らしい生き方ができなくなってしまう、物をつくって金儲けができれば何でもいいんだ、という社会。しかし、資本の二重化−現実資本と株式=擬制資本にいたっては、これが「資本の理想の姿」と言われると、もう私の頭では理解不可能です。
 今、私のまわりは1ヶ月13万円の収入しかない人が沢山います。タクシー労働者は「俺は13万にもいかない」と言い、レオパレスの正社員も13万の収入の中から寮費を3万円天引きされ、光熱費は残りの中から払わなければいけないという状況だと言っていました。これでは人間として再生できることはもう不可能です。本当に資本主義をなくさなければ、打倒しないかぎり生きていけない歴史的限界に来ていることを実感します。
 今こそ真の担い手になるべく時だと思いました。団結した労働者のたたかいこそが社会を変革し、労働者はその力を持っているんだということを実感しました。

☆今日で講義は6回目となりました。周りの人で労働学校に行って変わったなどと言われている人を見て、たいした根拠も何もなく学校に来るに至りました。さまざまな講師を迎えましたが、前回の講義で、先生はマルクス主義を学問として伝える方かと勘違いしていました。先生の講義は学問(核心に迫る形での)のすごみを与えてくれ、初めて本を買ってみたい人です。本当に今日という日を備えたかったのに自分を責めたくなります。
 これまでの講義でもっとも自分に染み込ませることができませんでした。幸い先生の本があります。何とか読み込んで、またいつか先生とお会いできる時、心の底から意見を交わしてみたいと思います。講義ありがとうございました。自分の課題が増えています。がんばってやっていきます。ぜひまた会いたいです。

☆今、私たちのおかれている資本主義社会というのは限界に来ており、鎌倉先生がおっしゃっていた擬制資本なんだ!!ということを学びました。それはまさに、自民党政権が崩壊し、民主党政権に移り変わっても、私たちの生活が何一つ良くなっていないということからも現していると思います。
 私たち労働者は毎日一生懸命、責任を持って働いています。自分たちの労働力を売りながら、(身を粉にしながらも、身を粉にしない程度に)自分たちの職場=社会を守っているのです。私は福祉労働者ですが、鎌倉先生も講義の中で話されていたように、福祉・医療・保健・教育が崩壊の道に進んでいると日々感じています。福祉の民営化で、介護も民営化され、3人で6000人の高齢者を見守るという相談員の仕事は膨大な労働量と労働時間を強いられ、私たちの健康を奪い、労働事故(労災)を招いている。これが資本の自由の徹底から、労働者を殺すということになるのかと思いました。
 鳩山政権→資本・国家はただの幻想で、この国家・資本にすがっても何も良くならず、私たちの生活はもっと危うくなっていく。でも、いかにも生活が良くなるような幻想をふりまいて、国民を支配していくというこんな資本主義社会のメカニズムを、私たち労働者が主人公として起ちあがり、労働者の団結(これが労働組合!!)をもって社会を変革していくことが本質だと思いました。
 労働組合は、(もちろん労働者も)社会の中で重要なところに位置している!!これを11月集会の武器に闘っていきたいと思います。

☆(今日はうまく文章を構成できない気がするので、とにかく思いつく順番に思ったことを書くことにします)
 民主党=連合政権が出来て、労働組合が政権の中に入ったってこと。その政権に入った労組が何を言い、何をやってきたっていうのか! 労働者、労働組合をどうするのか、どう支配しようとしているのか(敵の側が)ということがほんとうに問題になってて、ここが勝負に今なってるんだと思う。だから労働組合が団結を取り戻す、現場からつくりかえる、絶対にやろう。労働者の希望は救済なんかじゃない、団結することが労働者の希望なんだ。田中委員長のこの話にすごく感動したし、絶対やりたいし、それが資本を倒す力なんだ。
 現場でどうしていったらいいか、ちょっと分かりました。民主党や自民党やらではなく、労働組合って何なのかという話をとことんする。そして11・1、何でか。今の首切りも派遣法も1047名解雇撤回で粉砕してしまう、って展望を語ることかと思います。
 鎌倉先生の話について 印象に残った言葉は
・勤勉家が資本家になったんじゃないぞ! 暴力が不可欠だったんだ! でも、その暴力というのはどこから来るんですか? 権力と結託するということですか?
・労働を「モノ」にしてしまう。こんなことはやめさせなきゃいけない!
・資本の一番の弱点、一番やりたくないのは資本vs賃労働だ!!
・共産党はひどいですね。→資本に期待する、敵に期待する、そして内部留保で景気上昇に期待する……もう最悪のセリフですね。そのために資本がやることは首切りと賃下げじゃないか!!
・新自由主義は労働者を殺す。ぜったい社会を変えよう。
・擬制資本の話。最初は分からなかったんですけど、聞いているうちに“資本は最高の姿をフィクションでしか実現できない”と聞いて、資本主義は終わってるなと思ったし、そのために考えるとまだまだ小さな力の我々のやらなくちゃならないことは、すごく重要でたくさんあると思いました。
 そして私はもっともっと勉強しなければならないなと思いました。

☆とくに後半の話はよかったです。絶対的剰余価値と相対的剰余価値の違い。相対的剰余価値、食料品を切り下げ、FTAの話は具体的で分かりやすかった。
 恐慌論。賃金が上がることによる利潤率の低下の話も良かったです。話が実践的なので、賃金闘争の理論的根拠として良かったです。資本の支配をうち破って労働者が主人公の社会を社会主義の社会をつくろう、という結論が鮮明で良いと思います。労働運動の決定的位置、賃労働と資本のせめぎ合いが基軸ということがはっきりしていて良い。スターリン主義の総括は実践的に重要ですね。

☆今の世界大恐慌を解決する力は資本家にはなく一資本家は利潤追求のため利潤追求のため労土砂の生命を何とも思わず核戦争も辞さずに進む以外ない。労働者は資本家と絶対非和解であり、資本主義体制の下では生きていくことができない。そういう核心を明瞭にさせる講義でした。
 労働者には経済・社会の主体・実体の担い手としての力を持っているのだという自覚を持たされないように教育されてきた。労働現場の闘いの中で、実際の運動を通して労働者が実質的な富を生み出している。ストライキ生産が止まったらどうなるかという事態を考えてみたら、一目瞭然だ。
 日常の職場闘争、生活の場でブルジョアマスコミによって宣伝される労働者支配のための内容に対して、真実を暴露・宣伝する。現実の資本家との闘いによって労働者自身が気づいていくことが出来ると、私の職場体験からも確信しています。例えば団体交渉(または参加すること、傍聴も含め)を通して労働者が自分の言葉でやりとりを通して資本の真の姿がわかるし、労働者に対しての考え方が良くわかる。資本の出してくる攻撃の内容を分析して考え方が分かるはずです。いずれにしても職場の中で闘うことによって資本の本質が出てくる。そして労働者が団結して1つになり、力を発揮できる。その体験が重要だと思う。私たち労働者階級が真の主人公となるため、労働者階級として世界の労働者が社会主義実現に向かって団結し、共に行動できる時代になったという実感が日々の状況から感じています。11月集会がまさにそういう集会として成功するように、1万人結集に向けて準備し、実現させましょう。

☆「主体形成労働」について
 「労働」というのは人間が協同して自然に働きかけて、価値を創造する。自然に価値を付け加えるということを基本にすれば、人間もまた自然の一部、自然から発生したものであることを考えれば、「主体形成労働」をふつうの「労働」と区別して段階論的にとらえるよりも、「主体形成労働」もふつう労働の一形態として考えた方がいいのではないかと思う。
 人間は自分自身が人間である以上、たしかに自然一般とは区別されたものではあるが、同時に自分自身も自然の一部プラス自然に働きかける存在であるということだと思う。

☆非常におもしろく、興味深い講義でした。「相対的剰余価値拡大の方法」を理解することによって、資本主義の仕組みが明白になりました。資本家が資本の自由を究極的に追求することで、私たち労働者は徹底して商品化され人権が奪われてきた。しかし、資本間の競争の中で「資本の支配の歴史的限界が露呈し始めた」わけですね。そして「資本のモノ化」という資本の究極の理想の姿はフィクションでしかないという現実が、私たち労働者の前に露わになった。
 資本主義の終焉の姿を目の前にして、私たちは田中委員長がおっしゃったように、「労働者の希望」が本当に霧が晴れていくように見えてきました。「団結して闘う」力をさらにさらに強めていきたいし、その展望が持てる時代が来たと思います。ありがとうございました。

☆実体経済は労働者主体で労働者同士の共同活動だが、現実はその間にモノとモノの交換関係、儲け目的の資本の論理が上に立って、労働者主体はトコトンないがしろにされる。資本と賃労働は絶対的に矛盾するということをきちんととらえることがとても重要だと思った。今の労働者はこんな不況や暮らしづらさはイヤなのだが、この経済運動自体はどうにもできないもの、大きすぎて解決できないもののように思わされている。(24時間資本主義の中で生きていると、すぐそうなるのは当然だけど)。しかし、資本の利潤は賃下げでしか成り立たないことがはっきりすれば、あたかも資本主義下で労働者の幸福が実現するかのような幻想は打ち砕けると思った。ただし、それは本当に現実の労働現場の中で労働者自身がつかみ取る過程が必要ということだ。
 農産物自由化が労働者の低賃金化と結びついており、労働者と農民の分断でもあるという指摘は新鮮だった。
 現在、税金関係の部門に異動になり、「税」という仕組みがものすごく資本主義維持の機構であることがわかってきて、本当に労働者は資本のための搾取の対象でしかないことを実感するのだが、そういう資本vs賃労働の観点からすべてを見ないと、自分がなんなのか、仕事の意味は何かとか全くわからなくなる。自分の持つ力に気づかない状態になると思う。「税金」についてのマルクス主義的な見方など自分なりに勉強したいと思った。

☆今回の学習はとてもためになりました。特に分かりやすく説明してもらったと思います。資本主義は自分の利潤のために労働者をロボット=消耗品のように思っていて、利潤が下がるようなら労働者を解雇する。でも今の恐慌で、資本主義が最高で最後の時代である、本当にそう思います。だからこそ労働者が団結し、この時代を労働者が主人公になる時だと思います。
・内部留保−準備金を今、生活に困っている人に分けるべきである。

☆1回目2回目鎌倉先生ありがとうございました。資本主義の中身はすごく濃く感じました。まだまだ勉強がたりなく、これからも資本主義の中身を再度勉強し今後の組合の方向へ生かしていきたいです。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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