感想文紹介
☆現在起こっている様々な社会的現象・事件を資本の非・反人間的な本質のあらわれとして大変ていねいに、徹底的に暴いていただいたので、あらためて資本に対する底深い怒りがこみ上げてきました。
そうであるだけに韓国民主労総ソウル地域本部長の質問は重要だと思いました。それほど醜悪な資本がなぜ労働者をこれほど強力に取りこんでしまうのか、資本と労働の本質的な非和解性を決定的な断絶へいたらしめるためにどういう行動が有効なのか。
関連して、本当の敵は資本であることを労働者にとって明確にさせるために何が必要で、どうやって資本と闘うのか。
やはりそれが職場で具体的に資本と闘うこと、資本と共存できるかのようにウソをつく体制内勢力および体制内思想と徹底的にたたかうこと、そのために仲間との団結をつくること、先生がおっしゃった「団結しかない。団結するしか生きられない」ということを職場闘争を通して実践すること、これが基礎であると、ますますはっきり思いました。それだけ労働現場の現状が劣悪化しているのだから、なおさら。あとはやはりマルクス主義の思想をもっともっと広めることですね。学習会重要。
☆数度目の受講になります。中野顧問が最初におっしゃっていたように、鎌倉先生の講義は「『資本論』というだけに、なかなか難しい」という感想をもっていましたが、今回はテキストがあったので(これがあることがすばらしい!)、分からなくなったらテキストを読みつつ講義を受けることができたので、分かりやすかったです。(全員必ず買って、それをもって受講した方がいいと思います。)
1章で、市場経済、資本主義的市場経済の特徴は“特殊な歴史的関係だ”ということで、商品と貨幣の関係からはじまり、資本とは貨幣を増やす貨幣、つまり儲けるために使われるお金であり、この資本が市場を動かしている。そして、実体経済を支配している。しかし、この儲けの“根拠”は、労働者の労働によって価値が付加されているのだ。村上ファンドの村上は「儲けて何が悪い」と言い放ちましたが、その“儲け”はすべて労働者の血と汗と涙と命をも吸いとっているものではないか!
こんな資本の支配と、資本家はもういらない。そして実際に社会を動かしているのは労働者だということ。それが実体経済を握っているのは労働者だということだと思いました。労働者の労働には、資本家の金だけの関係ではなく、現場の協働がある。本質的に労働は協働でしかできない。そして人間は協働してしか生きていけない。しかし資本は、支配を貫徹させるために、この協働・共同性を破壊している。今は、派遣労働の強制などで、この労働の協働性をも破壊していることは本当に許せない、と思いました。
労働者にとって、敵は資本だ!とハッキリさせることが必要だ、という冒頭の問題提起、よく分かりました。ありがとうございました。
☆ちゃんと聞いていない私が悪いのですが。「資本が資本家を支配している」ということがよく分からなかったです。テキストをもう一度読んで復習してみます。
☆「お金で一番買えない」と思うもの。今ならこう答えます。「仲間との(資本主義社会内における労働者同士の)団結」です。
でも、今この時ほど「団結」を求めてやまない時もないと思う。「仲間も自分もこれ以上殺させない。仲間や自分からこれ以上奪わせない。」魂から強く強く叫ぶのは、新自由主義時代に入り、労働者がよりいっそうお金も食糧も生活も奪われ、体力も心までも資本家に食いつくされているから。
そういう側面があると思うと、今この時代に生まれて、革命を画策するようになれたわけなので、まんざら悪くもないかなと(笑)。でもその中で、アキバの加藤君をはじめ、「繋がれない仲間」「ともに闘えない仲間」を生み出してしまった悔しさがある。怒りの声をその口から発する以前に、自殺した(殺された)労働者がたくさんいる。もう絶対、こういう仲間を生み出したくないのだ!だから私はさらにさらに元気を出して「おかげさまなこの社会」の中でよりいっそう仲間との団結を求めて闘っていきたいと思います。
☆はじめに「力があって闘争ではなく、やっていく中で力をつけていく。闘うために勉強する」という話があり、今の自分に必要な言葉のように感じました。
講義では無差別事件などを含め、いろいろなことが個人の問題であり、自己責任であるとされているが、そうではなく、社会が個人を追い込んでいるのだという話があり、本当にそうだと思いました。この視点から見なければ、今の社会の状況はよい方向に変えることはできないと思います。誰が何が自分をこれほどまでに苦しめているのか、捉えられない状況の中で、自暴自棄になっていくことは、自分自身の実感としてよく分かります。そのはけ口が人に向いたり……。競争させられ比較され、人と人が敵対させられている状況の中で、本当の敵を知ることが第一に必要なことだと思います。集会などでもよく耳にする「敵をハッキリとさせる!!」ということなんでしょうね。「神=人間の頭脳の産物である」にもかかわらず、逆に支配されているという話は、とても共感しました。
これは私の考えですが、人間社会が不安や苦しみに満ちているから、人間は思考の中で神というものをつくり出し、すがり、不安や苦しみをやわらげようとしたり、導きを得ようとするのではないでしょうか……。
資本の本質の中では、自分で食べるわけでなければ、売ってしまえばいいという考えで、食べ物に保存料、農薬を大量にばらまき、全世界に売って膨大な利益を得ていたり、兵器など人間を破壊するものでも、儲かるためなら売り、兵器の利益を拡大するために戦争までする、という話があり、本当に怒りを感じます。この「怒り」が力になるんでしょうね。話の中でもあったように、「資本の支配=地球の破壊」であり、これをやめさせられるのは、資本家でも国家でもなく、労働者階級なんだ、という意識を高めたいと思いました。
☆私は社会に出ていない一般住民です。資本主義を反対するのは構わないと思いますが、全否定しては何も残らないと思います。それでは社会主義(?)で政権をとったとき、資本主義で得たことを活かせないような気がします。少しでも長所を見いだし、自己の主張の材料、参考にすることがいいのではないでしょうか。
また、環境の話でCO2の排出量についても賛成しかねます。地球温暖化は労働者がどうこうではなく、私たちが住む世界の問題なのですから、そこで金儲けをしているからダメだと否定するのはどうかと思います。少しくらい目をつぶらないと生きていけないことはこの世にたくさんあるはずです。それに闘うか、目をつぶって従うかは自由ですけど、全否定して真正面から闘っても可能性は低いと思います。
☆鎌倉さんの名前はよく拝見して、どんな人なのだろうと思い参加しました。宇野弘蔵氏の弟子だとどこかで耳にしていたので、かなり歳を召していらっしゃるものかと勝手に思いこんでいましたが、驚きました。とてもエネルギッシュで、信念に生きる男という印象を抱きました。革命的インテリゲンチャはかくあるべしと思いました。
さて、今回の講義を通して、キーワードはやはり“団結”です。鎌倉さんは生きるために団結して闘うことが必要だとおっしゃいましたが(もちろんその通りだと思いますが)、労働者が資本を倒して自ら社会を運営していく主体となるための団結が必要ということです。
労働者階級の存在と意識が資本主義社会の下では乖離している。「実体経済」を担っているのは労働者階級であるにもかかわらず、資本の支配によって労働者の意識は個々バラバラにされてしまっている。労働力を売り、生活資料を得るために労働をさせられてしまっている。だから、“いかに自分の労働力を高く売るのか”とまさに商品経済に組み込まれ、資本の論理にからめとられてしまっている。ここに人間としての生活、よろこびがあるのか!
だが「実体経済」では、共同(協働?)して労働者は生活活動を担っている。まさにこの存在と意識の乖離を止揚していくのが革命だということだと思った。
労働者は資本との闘いをとおして、資本家はいらない、自分たちが社会をまわしているんだという意識の上でも共同性をとり戻していく、つまり階級性をとり戻していくということです。これがこの講義でつかんだことです。
☆もう少し理解できると思っていましたが、いがいと集中して聞いていたつもりですが、あまり頭の中に入ってこないくらい理解するのが難しいという印象を受けました。おそらく、何回も復習するという努力が必要だと感じました。おそらく、今の資本主義社会を思えば、こんな社会は変えなければ(一刻も早く転覆しなければ)と現実を通して感じていると思うのですが、資本主義そのものを理論的に解明していく作業というのは、こんな短時間でスパッと理解できるはずもないと思いました。
ただし、資本主義社会は「資本」の本質は利己の利益の追求にあること、そのためにはどんなこともいとわず、人間の命=人間が生きること、人間自身を破壊するものである。そういう自己運動をするもの、制御することができないものとしてあること、は理解できたような気がします。
『蟹工船』の話では、敵は誰なのかということを敵=資本であることを明確にする必要があると補足的に提起されていたのは、あらためて内容が深まった気がしました。
資本家は、資本という価値を労働者を使ってつくり出すことになるのか、なぜ利潤追求に走るのか、など、分かっているつもりが、あまり分かっていないということも感じました。
とにかく、ブックレットは次の講義まであらためて読んでおく必要があることを痛感しました。
図式を通して、資本、カネは必要ないんだという実体経済をとらえるという点でも、まだまだ自分自身の理解があいまいなような気がします。あらためて勉強し直します。
☆昨年の講義の時は、W−G−WとかG−W−G’とかよく分からなかったのですが、今回はよく分かりました。労働者が労働力を資本に売り、そこで得た賃金で生活に必要な物を買い、消費し、労働力の再生産をする。資本は賃金を払い、物をつくらせ、売上+利潤を得る。しかし、その売上も利潤も労働者のもとには来ない。労働者が物を生産しても、生活がよくなることなんてない。逆に今は食料も上がり、ガソリンも上がりで、さらに労働者から搾取し、資本家は何とか今の現状を保っている。
需要が増えれば、労働者をたくさん雇用するが、需要が減ったら今度は労働者をゴミのように捨てる。こんなことで、先生がおっしゃっていた目的意識・創造性を発揮できるわけがない。
自分の職場でも、目指していることは一緒。患者さんの安全第一で、とか言っているけど、私の現場には、看護士もいなければ常勤も一人しかなく、一人の労働者にすべて負担がかかっている。こんなことで安全なんか守れるわけがない。こんな資本のもとで、労働者が人間として生きていくことなんて、絶対にできない!!
労働者が社会の主人公として生きていくためには、今こそ、一人一人の職場で、怒りの声を上げて闘っていかなければいけない。
そして、隣の仲間とつながって団結して、革命を起こす!!それなしに労働者が社会の主人公として登場し、生きていく方法はない。
11月1万人結集とは、一人一人が革命家として登場するということ。今年で、資本家に終わりを告げるためにも、闘いをさらに切り開き、08年中に革命起こしちゃいましょう。今回、民主労総のイジェヨン氏をはじめ、3人の方が参加していましたが、イジェヨン氏の質問は本当に重要なものだと思いました。 一人一人真剣に考え、実践していかなければならないと思いました。 |