労働学校通信

実践講座
第[期No.06


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実践編次回講座のお知らせ

2008年 3月22日(土) 16:00〜 修了式 (基礎講座と共同)

労働学校通信(実践講座) 第6号 (2008.03.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

労働組合こそ労働者の最高の組織
  (第6回実践講座代表あいさつより−要旨)

千葉県勝浦市の漁船がイージス艦とぶつかるという事故が起きた。世界最新鋭の船が漁船とぶつかるまで何もしなかった。結局、軍隊は人を守らない。自分は軍艦だから、他の船が避ければいいという形でずっとやってきたということだ。
 昨年9・29沖縄の12万人大集会も、沖縄戦で沖縄の人たちが軍の命令で集団自決を強要されたことを高校の教科書から削除されたことに対して抗議したものだ。沖縄で日本軍が徹底抗戦したのは、本土を守るため。沖縄は生命線だといって沖縄の人たちを盾にして戦った。それが軍隊の本質だ。
 08年、大変な時代が来た。サブプライムローン、貧乏人に焦げ付きを承知で金を貸し、返済できなければ家を取り上げる。それを証券化しさらに細分化してわけがわからないようにして、全世界の金融機関がそれを扱っている。それが全世界を金融危機にたたき込んでいる。問題はこれに対し誰も非難をしないということだ。低所得者向けになんでそんな金を貸すんだと疑問を呈する論調がひとつもない。
 今年は京都議定書が発効する。今、ヨーロッパでCO2の排出量が売買の対象になっている。「二酸化炭素が経済を回す」なんておかしいじゃないか。資本主義というのはCO2の排出量まで金儲けの道具にする。そういうところまで来ちゃっている。
 今年、金融危機が経済危機や様々な危機に転嫁して、大変な年になることははっきりしている。それに対して労働組合を闘う労働組合にする、労働組合を組織化することが重要な課題になってくる。
 労働組合に対する支配階級の側の見方は、われわれが考えている以上に階級的だ。本物の労働組合をつくっていくことが、労働者にとっていかにプラスになるか、敵にとってものすごくダメージになるのかということを僕は常に思っている。にもかかわらず「お前は労働組合の幹部をやって、たいしたもんだ」というのはあまりない。労働組合の指導部がみんなから尊敬され、「たいしたもんだ」と言われるように、若い人たちは労働組合をつくらなければいけない。それで闘いを開始する。労働者がストライキをやって、支配階級が金切り声をあげて「問題だ」と言うところまでやらなかったら、今の状況を打開できない。そのために労働者が労働組合を正しく認識する、労働組合こそが労働者にとって最高の組織だというふうにしていかなければいけない。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●今回の講義は大きな期待を持って参加しました。期待以上の内容で、元気が出ました。ありがとうございました。団結を固めるということは、とても難しいことだと実感しています。私が専従をしていた時も毎日がいかに団結を強めるかということに頭を痛めていました。その中で、一つ確信を持ったことは@基本方針は曲げないA現場で討論する時はしゃべりすぎない、の2点でした。
 基本となることだけを話し、あとは組合員、現場の意見を徹底して聞く。このくり返しが団結を固める基礎になると思います。今回の講義でこの考えが間違いでなかったことを確認できました。

●労働組合とは何か?ですが、話自体は特別なことではないと思います。動労千葉自体が特別なことをしてきたわけではないと言っていますが、その通りです。しかし、そのひとつひとつが自分の単組で執行部2期目となった私自身をうなずかせるものがあります。執行部での苦闘がなければ、多分「そりゃ正論だよね。ごもっともごもっとも」といった表層的な受け止め方しかできなかったのではないかと思います。つまり実行していくのはとても大変だということの裏返しなのですが。
 一つだけ「非正規こそ最重要戦略」に対しての批判、多分反発して聞く者も多いのではと思いますが、私は我が意を得たりの気分で聞きました。「正規」として闘うことを自分自身がやりぬくことなしに、このような戦略をいうのは無責任!「非正規」の仲間もそこを見ていると思います。

●私の職場では組合員は私1人ですが、労働者が自らもつ力と可能性を自覚し、誇りと団結を取り戻すこと。自らがこれまでのあり方を日々打ち砕き、「団結した労働者の力こそが社会を変革し、歴史をつくる闘いだ」という、ただその一点に依拠して、明るく元気に闘い、職場で仲間をつくり、団結を拡大・強化していきます。

●「労働組合とは何か?」を語る場合、半分は時代認識を語ることが動労千葉の団結の強さであるとあらためて思いました。
 帝国主義の世界支配の崩壊の中で、労働運動のあり方も必然的に変わる。しかし、重要なことは、資本と労働者との関係は何か、「非和解である」という原点に帰ることだと思う。
 その上で、実践的には「団結に依拠して闘う」ということ、田中委員長もおっしゃっていましたが、実践でこれを貫くことは、本当に大変なことだと実感しています。ただ、「労働者の組織化とは自分が変わることによって仲間が変わること」だという提起が、解決の方向であるかなと感じています。「資本と闘うために、まず何よりも自らと闘うこと」、自分がまず先頭で闘い、怒るということだと思いました。

●・「現場は厳しいから元気、やる気になることを言う、取り組む」ということをやっぱり基本にしようと思いました。
・久しぶりの学習で、自分の中に染みついているイデオロギー、歴史観をひっくり返していく必要性を感じました。
・この間、東京都立高校の卒業式に向かう「不起立闘争」の組織化に入っていて、分岐が起きているのですが。根津さんの闘いもあり、「不起立やってやるぞ」という方向と、「不起立はできない。自分は定年後も(現在57歳)雇われたい。まだ小学5年の息子がいる。3・16集会なんかも行けと言われても行く気になれない……」と真剣に向き合って、格闘する人が出てきています。職場で団結が奪われ、同僚を信頼できなくなり、校長には本当に虫けらのように扱われるという状況がある。どういうオルグをすればいいか、悩んでいるところです。動労千葉の話をすればよかったか等々。何が展望になるのか……。今日の学習会を受けて、もう一度考えてみようと思いました。

●今日の講義は本当に突き付けられる激しさがあった。どんなに小さな労働組合であろうと、労働者階級全体の利益を忘れない、労働運動全体の前進の視点を忘れない。その視点から総評についても語られた。「身近な要求」このイデオロギーが自分の中に濃く染みついている。それに対して、労働組合が労働者自らの解放を勝ちとる団結の拠点とするならば、そこに立ちきって動労千葉に学んでいくことが大切だ。
 今回も、資本との非和解性から話が始まった。労働力商品としてのあり方をくつがえすこと、そこから話が始まった。そしていかに資本家が労働者の団結を恐怖しているか、団結の解体ということにいかに精力をそそぐか、それに対する労働組合は、団結を解体されないために闘うことがどれほど大切かということ。自らのことをふり返るなら、体制内労組幹部よろしく「仕方ないじゃないか」という感じで組合員の怒りに接していることが思い出される。「最も保守的な感性」に陥っていると思う。労働者は本当に毎秒毎秒怒りを新たにしつつ現場で資本と向き合っている。この怒りの先頭に立って闘うという立場でなかったらいけないと思う。そこから労働者の、そして自分の闘う力が引き出される。組合に不団結が生じているとしたら、それは自分のあり方こそが問題なのだということだと思う。団結をつくり出すこと、この一点に集中していきたい。

●動労千葉の委員長として指導されてきた田中委員長であればこその内容豊かな講演でした。ありがとうございました。
 私としては、まだ消化しきれないものが多いのですが、それは今後の実践と学習、仲間から学ぶことを通して、自らのものとしていくとして、感想的にいくつか書きたいと思います。
 労働者が団結するという点について。とにかく労働組合にとって一番大切なことは団結する、団結を強めるということが核心なのだということの理解が深まった気がします。印象的なのは、分・民化との闘いを崩されないために「反対」を掲げストをやり抜いたということ。そのために40人の首を切られたわけですが、これはある意味でものすごい打撃であると思います。しかし、それだけの傷を受けても守りぬく価値が、団結を守りぬくことの中にあること。かつまた、それを通して日本の労働者階級全体を獲得する(それだけの団結をつくり上げる)展望を自ら握りしめたということであると思います。
 また、レジュメ2頁の「『団結』とは、闘いを通して自らのもつ力を自覚し、団結する力を取り戻すこと」という指摘は、とても核心をついていると思います。すなわち資本主義社会において労働者階級はとことん分断され、人間的共同性というものを奪われています。しかし、団結を取り戻す闘い、強める闘いとして、人間的共同性を奪い返し、共産主義社会を建設していく主体的能力を再獲得していく過程でもあると理解しました。
 まだまだ理解は浅いのですが、労働組合にとって団結が決定的に重要なのだという点は、深く胸に刻むことができました。
 私の場合、古い世代な者ですから、「闘わなければならない」的な発想が強く、自分に対しても仲間に対しても、そういうニュアンスで語ってしまうことが多いのですが、「元気にする」ことが大事なのだという話が胸にしみました。

 より一層、労働者の仲間と共に実践を進めていくつもりです。
●日本労働運動は戦前からあったのは知ってはいましたが、戦後の総評のできる過程で、アメリカがこれほどまでに深く関わっているのは知りませんでした。今日ある連合の幹部は、労働者の敵と思いました。

●いやー、来てよかったー。すごく頭の中に入ってきました。今、自分が職場闘争をやっているのと、これから春闘に向けてということにぶつかっている部分もあり、田中委員長の言葉が自分に向けられて言われていると思いました(顔も私の方を見ていたような……)。今日来れなかった○○さんにも聞いてほしかった。できればまた、うちの組合で話をしてほしいと思ってしまいます。今、私は原点に戻り、考えていかなければいけないなーと思います。
 今春闘、この内容を思い出しながら、団結・闘争し、勝利できるようがんばります。

●非正規労働者(派遣、パート、アルバイト)などに従事している人にも広く声をかけ、労働学校を盛り上げるようにすれば、組合に協賛する人も増えると思います。

●日本はもとより、世界情勢をふり返るにあたり、資本と労働者との関連・姿勢を考えてみると、資本主義という労働者の権利や生活をかなぐり捨てた施策がとられてきていたということが分かった。
 明らかであるのは、アメリカを中心とした新自由主義という悪の政策が矛盾であったということである。この矛盾が証明された今、労働者は団結して立ち上がり、新たな闘いに立ち上がらなければならないとあらためて感じた。

●今日、勉強になったこと。
・365日、職場は団結破壊と闘う場だということ。だから当局との関係、体制内指導部との関係をあいまいにしてはいけない。まだまだ職場で自分はあいまいにしている部分が多いと思う。日々、一つ一つの出来事を闘いの材料として考えたい。
・連合のひどさが分かった。今まで表面的なところしか分かってなかった。連合結成時のことはもっと知りたい。
・労働運動は労働者を元気にするものじゃなければいけない。これまでは何か訴える時、苦しさが前面に出てしまっていたような気がする。労働運動の展望、方針を明るく訴えることを意識したい。
 これから自分自身の行動について展望を少しつかめたような気がします。ありがとうございました。

●「資本と労働者は本来、相容れない関係である」、つい先日、トヨタ自動車の社員が“カイゼン”の名の下での半強制残業の結果、突然死したことに対する裁判で、トヨタに責任を認めさせる判決が出ていました。こうしたいわゆるサービス残業に対し、続々と会社側の暴挙が暴かれる事態になっています。このような出世、人事考課を盾に残業を強いてきた企業に問題があるのはもちろんですが、このようなことに対し声を上げてこなかった(上げられなかった?)労働組合にも残念ながら責任はあると思います。労働者の思いをきちんと形にして上にぶつけなければ、ぶつけられなければ組合員としての意味があるのでしょうか?ただガス抜きとして組合があるのであれば、そんな組合いりません!
 私の所属する組合も幹部が「今ストライキなんかやっても支持されるわけないよ」なんて平然と言う始末です。私ももっと理論を固め、闘っていきたいと思います。乱文乱筆失礼いたしました。

●講演を聞いて思ったが、日本国憲法で「労働三権」が認められているのに、争議(ストライキ)を悪とする今の日本の考え方に矛盾を感じました。この国には矛盾がたくさんあるけど、労働分野だけでもこんなにあるとはあらためて考えさせられた。
 資本主義が完全に危機に瀕している。連合(ナショナルセンター)の幹部の腐り、先日職場動員に行って実感した。民主党議員はわれわれ労働者や国民のことを考えているのではなく、「自己保身」しか考えていない。ある意味、自民党より悪質だ。ネコ被って庶民ヅラしているが、選挙しか考えてない。
 動労千葉の労働講座は非常に分かりやすい。動労千葉の闘い方は正論だ。だから国際連帯まで出来るのだと思う。08春闘勝利、心より連帯し祈念いたします。組合員の方々、当局の攻撃に負けず、団結がんばって下さい。

●サブプライムローン……もともと搾取されている労働者から、さらに搾取するなんてヒドイ!!

●資本家は下の人間(労働者)がやっている仕事に目を向けていない。本人が会社を大きくしたと思いこんでいる。労働者が働いた成果として会社が成長しているんだ。それをまったく理解していない。ばかやろうだ。そんな奴らはけっ飛ばしてやる。良い労働条件を勝ちとらなければ!!

●初めてこういった学習の場に参加させていただき、分からない話も多かったが、根底に持つ、今の会社や社会に対する思いに響く感じや、今後自分の将来や会社に対して、自分がどう動くべきか、漠然とながら一つの指針が得られたように思いました。

●今日の講義では、今までの歴史を学んだことが最も印象に残りました。戦後数十年の権力側の動きがすべて「団結」を抑えつけるため、「団結」を恐れんがための政策であったことが分かりました。直接的に抑えつける場合もあれば、第2組合のようなものをつくりあげて分裂を図るなど、自分も今まで体制内組合にいて、闘わない、折り合いをつける、現実路線というような誤った「常識」にとらわれていた面がかなり大きかったし、そのことを分かった今でも、まだ支配からは完全に抜けきっていない部分がかなりある。
 しかし、今日の話、特に田中委員長の力強い口調を耳にして、自分の中の誤った常識もがんばれば払拭できるような気がもてた。そして、職場のまわりの人たちにもそういう思いを伝え、仲間を増やしていきたいと考えています。

●労働者が団結しなければならないということはよく分かりました。今すぐ職場の人を誘って団結するというようなことは難しいように思いますが、少しずつできるかも知れません。
 自分だけ良ければ良いというのではなく、もっと社会のことを知らなければいけないと思い参加しましたが、とても勉強になりました。特にアメリカの危機的な状況などが以前から頭にありましたが、そのことも勉強になりました。

●・労働者としての歴史観や時代感が本当に重要なんだということを強く実感しました。思えば初めてマルクス主義というものに触れたり、労働学校で学ぶ中で、「労働者として時代をどう見るか?」ということを私も含め、仲間とつかんできたと思います。それは、「時代を変えることができる」「社会を変えることができる。労働者はそうした存在なんだ」という、時代感なのだと思います。
 ありのままの労働者は職場で、地域で、あるいは国境で、バラバラに分断されている。その中で、一人一人が競争させられてこの社会で生きていくしかない、と思わされている。けれど、そうではないんだ!バラバラにされた労働者が、資本と非和解的存在であることをつかみ、階級闘争の全体を自らのものとし、団結して闘いを始めた時に、世界を揺るがす存在になるんだ!−そうした時代感を“うまずたゆまず”共有していくことが、土台をつくる−「階級全体のことを考える労働者は、簡単には折れない」ということなのだと思います。そして、資本主義体制が、崩れ落ちる時代に入った!この時に何を労働者はやるのか、という視点を常に持っていく、ということだと思いました。
 動労千葉の歴史で、分割・民営化後、40名の解雇を出しながら団結を守りぬいた、長期波状ストという形で“傷をいやすのだって、闘いの中からしかできない”という委員長の言葉はショックを受けました。団結を守りさえすれば、展望は開ける。職場に答えがある!−そうした労働運動を絶対につくり出したい!と思いました。

●・自分はまだどこの労組にも所属・加盟しておらず、具体的な現場のことは良くわかりません。しかし、近日中に何らかの形で地域の合同労組に加盟することになるかと思います。今日、学んだことを、解雇攻撃を受けた派遣の青年労働者と共有して闘っていきたいと思います。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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