労働学校通信

実践講座
第Z期No.01


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実践講座第2回のお知らせ

6月23日(土) 13:00〜
 改憲阻止のたたかい−安倍−御手洗路線との対決
 講師 鈴木 達夫(弁護士)
 動労千葉顧問弁護士。労働運動の経験もあり、実践者の立場から労働運動の決戦的闘いになっている国民投票法案−改憲阻止のたたかいについて提起する
16:30より講師を囲んで懇親会を予定いたしております(会費1,000円)

労働学校通信(実践講座) 第1号 (2006.06.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

労働組合、労働運動とは何かをつかむことが実践講座の核心
(第Z期実践講座開校式代表あいさつより−要旨)

 この実践講座でやることは、労働組合や労働運動というのはいったい何なのかということをちゃんと把握することだと思います。
 今、社会に現れている様々なことが労働組合ということの中に凝縮して現れます。それをすべてやりきらなければならない。そうなったときに団結力の強い、どんな弾圧にもへこたれない、闘いぬける労働組合ができるんです。
 動労千葉という数百の組合が孤立無援でここまでやってこれたのは、動労千葉の組合員がそういうものとして団結しているからできているわけです。これが無数、いたるところにできたら、鬼に金棒、天下無敵の存在になります。
 敵はいろんな妨害をかけてくる。核心は、労働組合という形で団結させない。そのために労働組合に対するイメージを非常に悪くする。あるいは堕落した存在にしてしまう。
 まず歴史からすべてを学ぶんです。戦後日本の60数年の歴史の中ですごい闘争をいっぱいやっています。その限界もハッキリしています。戦後の労働運動史をめくると、日本の資本家たちがいかに労働組合の団結を解体するためにいろんなことをやったのか、よく分かります。労働組合に対して激しい攻撃をかけた。
 にもかかわらず、左翼を名乗っている諸君のなかでも、労働組合の存在を軽視する傾向が非常に強い。労働組合というと、なんか右みたいなことをすぐ考えちゃう。これは間違いですよ。労働者が決起しなければ、日本で革命なんか出来るわけない。それにもかかわらず労働組合に対するものすごい軽視があります。
 いずれにしてもこの2007年、勝負所に来ています。日本がどういう方向に向いていくのかをわれわれ労働者階級が決める、その出発の年にしたいと思います。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●今回、特に印象に残ったのが、当時(今もそうなのか?そうなんですよね)の共産党のあり様と終戦直後の強制労働させられていた外国人の決起です。闘わない、革命も望まない、そんな人たちが「共産党」なんて名乗っていることに憤りを感じました。
 それから読売新聞の生産管理というものが、本当にすごかった、ということを知りました。今、産経新聞は「逆」生産管理みたいな状況だと思います。北朝鮮バッシングに始まり、9条は自衛隊海外活動の邪魔だ、とか現憲法は欠陥憲法だとか……ひどい内容だと思います。戦後革命期という時代は、権力者たちの思惑が反映されない報道があって、さらに革命に導くことの出来る可能性があったこと、よく分かりました。

●自分の運動の中で最も欠けているところが「歴史を知らない」ことであるので、とても興味を持っていました。「民同」とか「協会派」とか先輩方は言いますが、実体験としてもっていない私たちにとって、それが何を意味するのかがわからず、話が通じないことが多々あります。
 今回の講義は総論的で、核心としての共産党の裏切りが戦後革命をつぶしたということは理解できました。一方で、総同盟や産別会議等の様々な組織の成り立ちや考え方などの個別的なことも、もっと知りたいと思いますし、代表的な闘争から学ぶ教訓なども知りたいと思います。

●革命情勢の到来時、誰がどう動くかで世の中大きく変化する方向が変わることがよく分かった。共産党が第二次世界大戦後にとった行動により、現在、また同じような情勢が迫っている。今度は何においてもつぶされない労働者党を組織しなくてはいけなくて、革命を念頭に置いての闘争戦術を選択していかなくてはいけないことが過去からの反省により準備することができることが分かった。

●今日の戦後革命期の話を聞いて、あらためて中野さんの言うように、「つねに自分たちの産別のことだけでなくて、日本の労働運動全体の動きを視野に入れ見ていく」ということが本当に重要で、革命を起こそうという活動家の立場なら当然なのだ!と思いました。自分の産別の内部の腐敗を確認、批判するだけではなく、他の産別の動向を捉えながら、自分たちの闘争を組むということだと思いました。「日本の革命運動全体をつねに視野に入れる」ということです。
 今の時代を見る時に、資本に完全に屈服した労組指導部の下で、現場のたたかいを組めば、当局から労組の指導部までが様々な弾圧をしてくる現状に立ちむかうために、闘いぬき、勝利するには、「労働者を軽んじ、蔑視する考えに取りこまれないかぎり労働者は勝てる」ということで確信を持つ、そのことが本当に重要だな、それしかないということを思いました。
 私のいる産別、組織の現状を見る時にも、現場の闘いを通して、「心から仲間を信じる」ということから逃げてしまえとか、さまざまな問題を合理化した形で総括してしまうとか、そういう局面に立たされる。実際にそのような意識に逃げ込んでしまえば、どれほど楽かと感じることが多くあります。しかし、すべてこの「労働者に依拠する。仲間を信じ切る」ということに集約されるべきものだと思います。労働者の党をつくる、この労働者党も「労働者を信じ切る」という立場に立たなくてはならないと心から確信しました。ありがとうございました。

●戦後革命期の生き生きとした闘いが伝わってきたと思います。ただあと一歩、リアリティーをつかみきれないのは総評労働運動すら経験のない世代の悲しい現実です(これは講師のせいではありません)。
 半年で労働組合が多数つくられていく過程は、スゴイ!の一言ですが、それを自分自身が実感としてつかむには自分自身の職場闘争の発展の中でしかないのだと思います。

●「革命」を考える/おこなうにあたって、大事だと思うのは、何に対して行われるのか、「敵」の正体はなんなのかをはっきりさせ、自分の意識の中にある今の社会に対する幻想を打倒していくことが絶対に必要だと思います。生活が困窮し「食べ物をよこせ!」から革命は始まるのかも知れないけど、それだけでは絶対に革命は失敗に終わるんだろうと思います。だから戦後革命期にそれが形成されていたとは思えず、終息してしまったのでしょう。
 2007年の時点では、戦後期にそうはいいながらも、ものすごい労働者の団結が、ある核に向かって形成され、爆発的なエネルギーがそこに集中し、爆発寸前までいったという労働者階級の本来持っている力を確信することと同時に、資本主義を打倒すること以外に労働者はおろか、ブルジョア側にいる人々すべても、この地球で生き延びることはできないことをハッキリさせることだと思いました。

●敗戦することが半年も前から分かっていながら、目の前で大勢の人が死んでいくのを何とも思わず自分たちが生き残ることだけしか考えていなかった資本家階級は本当におそろしいと感じた。
 今、革命を起こしたいと考える時、労働運動の歴史を学ぶことは大切だと思った。「団結して立ち上がれば道は切り開かれる」ということに確信を持って、となりにいる労働者を軽んじ、蔑視する考えに絶対に取りこまれないようにしたいと思った。

●歴史を学ぶとは、今度その情勢が来たらどう闘ったらいんだろうということを学ぶということ。私は自分に巻きついた賃金奴隷の鎖を自分たち労働者階級が一つに団結することによって自分たちのこの手で引きちぎり、解放されたい!!革命を絶対にやってやる!と欲するので、何事も革命を今度こそ成功させるために学んで、それでいいんだと思いました。
 私たち労働者階級は、資本主義社会が誕生してからずーっと、この歴史も含めて徹底的に“階級として一つになるその時”まで敵より1日長く!の闘いだったんだと心強く、力強く感じました。だから資本家がふき込んでくる、そして労働者の中から生まれてくる敗北感、労働者なんて勝てないとか、革命なんて先に決めて闘うなんて宗教みたいで気持ち悪いとか、労働学校で学んで目からウロコだったことをとなりの労働者にストレートに話しても通じないだろうっていう労働者がそもそも持っている政治的存在と革命性への不信感とか、そういうものに絡めとられないかぎり、必ず革命してやる!という確信とこたえを持って、敵より1日長く闘い続けるこの団結拡大闘争、革命への闘争に必ず勝利する力を発揮し続けられると思いました。

●戦後革命期と言われた時期の労働運動の規模の大きさや革命前夜の情勢があったことについて、あまりにもサラッと知っている程度で勉強してこなかったなと思いました。
 講義の中で強調されていた支配階級は敗戦が必至という中で敗戦後の資本家階級の生き残りのために終戦を遅らせたこと、労働者階級がその過程で何十万人の人が殺されたことにあらためて怒りをもつ。今日、労働運動が闘えていない状況の中で、本当に労働者は立ち上がるのだろうかという状況の中で、戦後、労働者は労働運動というものさえ知らないなかで生きるために立ち上がった。そこに希望がある。日々闘い、階級的なものが重要ですね。

●戦後革命を裏切り、潰したのが日本共産党スターリン主義であるということがよく分かりました。重要なことは、革命情勢が来るということを準備しておかねばならないことだと思いました。革命党がそれを準備しておかなければならない。そのためにも労働組合をつくり、闘う労働運動を守り、創造しなければならないと思います。
 敗戦必至の情勢の中で、支配階級が天皇制護持のために軍から物資を放出し「ホネとスジ」を守りぬこうとしたことの話は非常に興味深い、分かりやすい話でした。特にブルジョアジーの残滓を完全に叩きつぶさなければならないという話は、革命の徹底性の問題として考えなければならないと思いました。

●戦後労働運動史を学ぶにあたって、まずどういう立場で学ぶのかということがよく分かりました。講師が強調されていた「労働者が革命をやれるという核心は、資本主義は万能ではないということ」「資本主義は必ず崩壊する」「帝国主義戦争は必ず敗北する」という立場から学ぶことが大事だと思いました。「もう一度、革命情勢がきた時に何をするのか」、このことから逆規定して考えた時、あの戦後直後の労働運動が何をなし遂げ、なんで敗北したのかを学ぶことは重要だと思います。今、何を準備するべきかと思うことは、ひとつは労働者の組織性、団結が労働組合として実体を持った時、ブルジョアジーにかわって社会を運営できる基礎になること。あらゆる職場に労働組合をつくるということが最大の闘いであるということだと思います。

●鮮明になったこと。帝国主義の崩壊的危機、戦後革命期のような情勢、必ずくるということ。労働者階級はその時のために準備しなければならない。自分がそのとき何をすればよいのか。何をどうすればよいのか。そのことを具体化していく。何よりも労働者の団結が必要だ。団結こそ最大の武器だという言葉もある。資本主義(帝国主義)はマルクスが言い続けたように弱点がある。盤石ではないということ。恐慌、戦争。
 歴史は労働者階級と資本家階級の関係で決まる。労働者階級の闘いで決まる。資本階級がそのためにどれだけの力をそそぐかということ。しかし、絶対に押しとどめることはできない。
 戦後革命も終息させるために50年朝鮮戦争、総評結成までかかった。55年体制というのは戦後革命の敗北の産物である。そのように歴史をとらえること。

●「日本の戦後60年は労働者と資本家との関係を基軸に動いてきた」というとらえ方は、まさにその通りで、階級的なとらえ方は他にないと思います。こうしたとらえ方もせず、階級社会一般、階級闘争一般を語るところから「労働者を軽んじ、蔑視する考え」がはびこるのではないかとも思います。マルクスは『共産党宣言』の冒頭で「これまでのあらゆる社会の歴史は階級闘争の歴史であった」と言っていますが、その意味をあらためて考えさせられました。「戦後革命期」という規定の仕方は「60年安保闘争前後に新左翼が登場して以来、『この時期が戦後革命期だったんだ、その戦後革命に敗北して今日の情勢もあるんだ』という認識が確立していった」ということですが、「階級的労働運動の力で革命をやる」という立場での実践がないところでは、こうした規定はできないし、「規定の仕方自体が党派的」で一般的には語れないと痛感しました。

●「労働者は必ず決起する、そのことに確信をもつ」とよく言うが、その考え方も階級に対して外在的である。「労働者(階級)が労働者(階級)であることそのものに確信を持つ」という考えを出発点にしていくことだ。だから労働組合について軽んじてはならないし、労働組合の存在を甘く見てはならないのだ。そこで切り結ぶために、時代認識と闘い(革命)の路線が必要とされる。
 戦後革命期における生産管理闘争については、「労働者階級と革命」の原初的関係を突きだしている。労働者階級が革命の路線を予め確信できているかどうかが問題とされ、それはすなわち労働者階級の党の問題として提示されている、との指摘は含蓄がある。職場=生産点における労働者の闘いのありようを検証する、階級にとって貴重な体験であったはず。

●「労働運動史を学ぶ場合も党派的に見ていく」と中野さんが言われていますが、今回受講して、プロレタリア革命を勝利させるために労働運動史を総括するという非常に実践的な(革命の立場からの)学習なのであるということを実感しました。
 日々の実践やマルクス主義、労働運動等々の学習を通じて、革命の現実性やプロレタリアの勝利性を確認しているつもりでしたが、先生の熱意あふれる話と鋭い視点の提起によって、プロレタリアートは勝利できる、そのために闘おうと決意を新たにしたのが感想です。

●労働者の団結した闘いが存在していたから、世の中が動いていった。以前は今のような非正規ワーキングプアはなかった。労働者の団結した闘いが力関係を決め、強い勢力であった時、労働者の権利を強制し、食べられるようになった。労働者の団結した闘いがなかったらそうなっていなかった。搾りとられるだけ搾りとられていた。
 労働者の団結した力が弱くなった。少なくなった。団結が弱くなった。少なくなった。労働者の権利が奪われている。労働者がバラバラにされ、弱くて、資本主義が大きく強く、何やっても仕方ないと闘う前から諦めたり、闘う人が周りにいないで闘うことを知らないで、会社に管理されて生きていくことになれて、自分で考えるのじゃなく周りの考えに動かされるようになった。周りの考えというのは労働者よりも力関係の上で強くなった資本家の考えで、それはマスコミや教育、歴史になって現実に今に見せられていく。目の前のことに闘わなければ、労働者階級ということがわからない。僕はこれまでの運動や歴史を経て、そして戦後教育をされて育った。戦争はしたくない。労働者教育ってのは、闘争や闘いのことなんだ。そして生まれた団結で、育んでいくものなんだなと思った。
 これから歴史を、未来を塗り替えるのは安倍とかじゃなく労働者だと思う。

●何年ぶりにまた労働学校に戻って来ました。
 戦後労働運動については、自分のまったく知らない世界で、こんな革命の時期があったなんて、知りませんでした。こんな数ヶ月の間にこんなに組合員が増えて、今なら「ホクホク」だなーって思ってしまいます。でも、それだけ組合員が増えるのは、今の情勢では考えられないくらいに、日本がビンボーというか、労働者自体食糧がなく、生きていくためには革命を起こさなければいけないような危機があったことを知りました。後半の8月の続きを学ばせてもらうのが楽しみです。

●今日の講義で新しく知ったこととして、戦後、労働組合が次々とできたとき、組合が先につくられたのではなく、労働者の闘いが起こって、労働組合ができたこと、今もそこは変わらないと思いました。闘ってこそ信頼できる仲間、強い団結の組織ができるのだと思います。

●3年ぶりに労働学校に参加しました。2・1ストや戦後革命期で、いったんは革命勝利、権力奪取へ向けて行くかと思いきや、敗北してしまった。革命と党の必要性の問題がリアルに分かりました。〈組合が先にあるのではない。闘いはじめたら、仲間と組織が必要になってくる。〉これが今日の最大の勉強になりました。

●歴史に学ぶことの必要さがわかりました。そして、労働者が団結して闘えば、必ずこの時代を変えることができる。戦後革命期については知りませんでしたが、今日のお話しで知ることができました。

●今回、初の参加でしたが、本当に内容が濃かったと思います。私の所属する組合でも「戦後の労働運動」については勉強しましたが、まったくもって比較になりませんでした。ここは本物の労働学校だと感じました。
 私の組合では今、組合が資本側につき、労使協調へ傾きつつありますが、自分たちのための労働組合を甦らせ、変革させるためにも今回参加してよかったです。今回の内容を職場でも話をして、次回は一人でも多くの仲間を連れてきたいと思います。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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