感想文紹介
03年に鎌倉先生の講義を前半だけ受け、その時に、現実に起きている問題と資本主義の持っている構造的な矛盾との関係をとっても分かりやすく話していただき、"目からウロコ"の感動をおぼえました。そんな話ができるのも、鎌倉先生の"資本主義をどう打倒するかが経済学の最終的な課題だ"と言い切れてしまうその立場性ゆえと思います。話全体はとても難しい話ですが、一貫して労働者階級への深い信頼と、資本主義社会への怒りにあふれていて、とても聞きやすかったです。
・資本の蓄積と恐慌について
恐慌についての俗説を引き合いに出した上での説明はわかりやすかったです。核心は賃労働と資本との関係を軸にしてとらえるということもとても分かりやすかったです。
ただ、いつも人に説明する時にうまくできないのは、市場の有限性という部分です。市場ということについてもう少し説明していただけたらと思いました。
・信用と株式について
資本主義(帝国主義)の腐朽性、寄生性に対する最後の弾劾の言葉が強く印象に残りました。「現実資本」と「擬制資本」について。いつも「株取引は実体経済とかけはなれている。ありえない形だ」とかよく分からず、"感覚的"にしゃべっているのですが、なるほどこのように説明されるものなのかと思いました。
●今後の希望
鎌倉先生の講義をパンフにして下さい。
2回じっくり鎌倉先生の話を聞かせてもらい、先生が素晴らしいマルクス主義者なんだなとあおられて、ついつい本も買ってしまいました(大枚はたいて)。
初回(前回)、現代の殺人事件や犯罪、全ては資本主義が悪いという言い方に、それは言い過ぎではないかという印象も受けていたのですが、今回最後まで話を聞いて、とても納得することができました。「資本主義」だけでさえ、労働者から収奪していく悪の存在なのに、さらにその上にギャンブルで金のために人間性の全てを破壊できる(破壊する)世界があって、今の日本がどっぷり浸かっている、すごい衝撃です。
冒頭の田中委員長の話も含め、労働者が団結する、労働者が自分に自信を持って立ち上がることの重要性を何度も何度もかみしめています。
とてもおもしぇがった!(仙台弁)。今の社会、本当にカネ至上社会になってて憤りを感じてたんですが、その内実をきちんと教えて下さいました。ますます憤りを強くしまして、このパワーを明日からの行動に生かしていこうと思ってます。
私個人、結構ギャンブル好きなところがありまして(苦笑)、今もそこそこパチ屋に行ってます。ただ、厳しく心がけているのが「借金してまでやらない」「うさ晴らし程度にとどめる」ということ。だってパチンコやってる時の自分、何にも生産してないんだもん。あくまでも労働して社会を動かすのが労働者の基本だと思ってるもんで、その労働意欲を維持するためにやってるわけです(笑)。ですから、パチプロなどという連中はマジで嫌いです。人間は労働してなんぼだ!労働することに誇りを持ってないような状況になっている今の社会は絶対におかしいと思います。
それにしてもホリエモンや村上世彰はひどい人間ですが、一番の問題はそんな連中をチヤホヤする今の政府・財界・権力だと思います。結局、社会そのものを変えなきゃならんと思いますし、私もその先頭に立ってがんばりたいと思います。パチンコでうさ晴らしをしながら(笑)。
資本主義の弱さと危うさがよく分かりました。今日の世界を回しているのは擬制資本っていう実際はどこにもありもしないものだって事に驚きです。大の大人がくそまじめにこんなゲームをやっているとは、どうりでゲームをやって育った子供達が凶悪な犯罪を犯すわけです。こんな悲惨なゲームははやく終わりにしたいし、話を聞くかぎりその日は近いと思います。
だいたい株式だって何だって法律に触れなきゃ……とか言ってもその法律をつくったのは人間なんだし、人間がつくったものに完璧なものなんてありもしないんだから。
という事なんですけども、周りの人と話して思うんですが、みんな不思議なほどやられています。たいがいの人が頭は資本家で体が労働者みたいな。労働者なのに言うこと、考え方が支配する側の理論じゃないですか。先生の言うように駅をおりるとサラ金の看板があふれ、雑誌を開けば何かの宣伝だらけ、マクドナルドでは放射能にまみれたポテトをアメリカ牛の油からつくられた油で揚げたフライドポテトを食べている。家に帰ってTVをつければ、いろんな意味で偏ったニュースが流れている。本当にこの世の中は資本、資本、資本の資本まみれの毎日ですが、なぜか全く絶望していません。単に楽観的なのかも知れないけど、そうじゃなくてやっぱり資本主義なんか終わりにできると確信しているからだと思います。昨日、辺野古では反対している僕たちの仲間と警察がぶつかりました。権力はかなり強権的にプレッシャーを与えているつもりでしょう。それでもあそこに座り込んでいるほとんどの人がブレません。それはやっぱり海上座り込みでの自信と確信があるからです。前回はたった6人でした。今回は30人の人がいました。6人からはじまった座り込みで海上建設を白紙にできたのだから、30人からはじまった今回のV字案は、絶対に勝てるし、ただ白紙にするだけじゃなくて、すべての基地はいらないんだという動きになるはずです。
これまで工場がどんどん拡大してウハウハから物が売れなくなり、労働者に賃金を払えなくなり、賃下げ、首切りやって不況になる仕組みの中で資本主義じゃやってけねー、というふうに考えていましたが、もっと奥深い! その工場すらあやつる金貸しの存在と、そこで利潤を生もうとする(……にせものの儲けに支配されていく)がゆえに、パンクしていく資本主義のダメさかげんと恐ろしさとやってけなさがわかりました。
だけども、やっぱり株をどんなにたくさん占めようが、現場労働者の労働がないとやつらに利潤を生まない……だから必死に現場を締め上げる……関係である。だから労働者の団結、労働者のストライキ、労働者の職場支配にビビり、締め上げられるのは株主の方だ。そこもハッキリしました。
金貸しに支配される世の中は「物が売れるか売れないか」とか「この商品は儲かるか儲からないか」に支配される世の中以上に、末期だとハッキリしている。うん、たしかにこんな世の中の支配者はぶっ倒さなければうちらは生きていけんな。株の利子率のこととか、もっと勉強して職場の仲間に『こんなものに支配されてたまるか! こんなもんで支配してるんなら、こんなやつらをぶっ倒す力は労働者にしかない!労働者はこんなやつらぶったおして、職場を、世の中を支配していく力があるんだ!』ってことを理解できるように伝えていけるようにしたいと思います。
今日の講義は前回に比べると少しはイメージがつかみやすかったですが、相変わらず専門用語のオンパレードで理解するのに時間がかかりました。
恐慌に関する俗説の話には、皆がだまされ踊らされている現状をよく理解することが出来ました。資本家と労働者の間には利害対立があり、結局資本主義には労働者に対して生活を保障することができないということが理論的に整理できたように思います。
株式の話は鎌倉先生のお話の中でも最も分かりやすいお話しでした。それにしても一部の資本家が労働者をだましてギャンブルをし、多くの利益をえる仕組みは本当に許せない仕組みだと思います。そのため多くの真面目に働く労働者が苦しめられ職場を失い、財産を失い、命までも失うような世の中はまさに資本主義の末期的症状だと思います。資本家たちに命を奪われようとしている社会的弱者のためにも、労働者は団結し、労働者が持っている本当の力を発揮していかなくてはならないとあらためて思いました。本当にありがとうございました。
本日の講義で思ったことは、とにかく労働者は資本と相いれない存在だということです。不況、好況、どんな状況下であっても、労働者は資本から搾取されるだけの存在だということが嫌というほどわかりました。銀行の利率が無いから預金ではなく株式投資を始めようとなけなしのお金をはたくという話を聞きますが、それも現実資本の搾取であり、また銀行に預けることも、産業資本、商業資本への貸付に使われ、どのみち資本に利用されることになるということをはっきりと意識することができました。また、鎌倉先生がノンバンクについて「福祉がしっかりしないからノンバンクがのさばる」という言葉が印象的でした。やはり、資本主義の中にあって、福祉というものは存在することが難しいと思います。「自己責任」だの「痛みを分かちあう」だの、福祉の理念に全くそぐわないと思います。労働者という存在と同じように、福祉も資本主義に利用されるだけ、搾取されるだけの存在になっていると思います。でも、それは当たり前だと思います。資本主義はとことんまで人間性を否定するものであり、労働者とは人間そのもの、福祉も人間同士のあるべき姿だからです。資本主義との闘いは、人間性をとり戻す闘いだということを強く感じました。
キリスト教などの宗教は悩める者を救うためにあるのかもしれないけど、マルクスは資本主義社会をリアルに分析して、現実社会を的確に捉えていたものだと思う。今回の鎌倉先生の講義も資本主義社会についてリアルに的確に捉えていて分かりやすかった。
もっとも私自身、資本主義社会全てを理解したわけではないが、資本と蓄積と恐慌の話では、資本主義社会での厳しさがリアルに感じられた。
でも資本主義社会の中で今は生きていかなければいけないから大変だけど、いろんな意味で真価がなければ生き延びられない厳しい社会だと思う。
もっとも、資本主義社会の中で、株価至上主義になっている人間もいるみたいだけど、それは学問を点数至上主義にしてしまっている人間に似ている。そもそも学問は人間を幸せにするためにあり、真理を追究するためにあるのに、テストの点数で学問の価値をはかろうとする姿になってしまったように、経済の本質は経世済民のためにあり、世の中をよくするためにあるのに、株価至上主義が経済の目的になってしまっている姿は、本末転倒である。
その中で日本社会がどんどんすさんでしまっていて、宗教だけでは人間の悩みは解決できないところまできてしまっていると思う。
日本の年間自殺者が3万人以上いることは、その証拠ではないだろうか。経済は経世済民のためにあるということを世の有識者は再認識してほしい。
そして、労働者はもっと賢くなって、団結することが1人1人の悩みを解決していく近道だと思う。
そうしなければ資本の犠牲になってしまい、場合によっては自殺まで強制されてしまう危機性があるからだ。
資本主義社会において、資本の利益と労働者の利益は絶対的に対立関係にあるため、労働者にとってよい方向へ傾くことがないというシステムについてよく分かりました。
質問ですが、株式会社における「売上高」というのは、その会社が扱っている商品に対してのみでしょうか? それともそこに株式(株券?)がかかわっているのでしょうか?
また、上場企業でなくても株式会社のほとんどに「総会屋」がかかわっていることが多いと思いますが、「総会屋」とは株式会社におけるどんな役割を果たしているのでしょうか?
|