労働学校通信 第Y期No.06 |
次回講座のお知らせ
9月16日(土) 各13:00〜
◆資本主義とはどういう社会か
◆講師 鎌倉 孝夫(埼玉大学名誉教授・東日本国際大学教員)
マルクス主義経済学者。『資本論体系の方法』(日本評論社)、『資本論とマルクス主義』(河出書房新社)、
『経済学方法論序説』(弘文堂)、『「国鉄改革」を撃つ〜公社交通の再生』(緑風出版)など著書多数。
資本主義社会について全面的、体系的に明らかにする
*親睦会も楽しみです(会費千円)
労働学校通信 第6号 (2006.09.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル |
労働者がいないと 資本主義社会というのは労働者が賃金労働者として存在しないと成り立たない社会なんだね。つまり資本家が金を出して設備投資とかいろんなことをやるけれど、それだけじゃ商品を作れない。労働者がいないとダメなんだね。だから労働者を徹底的に痛めつけちゃうと、資本主義社会は風前の灯火になる。 |
ひとりは万人のために 万人はひとりのために 交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています |
感想文紹介労働者が社会の主人公として行われる経済活動は、本当に崇高で素晴らしい活動だと思わずにはいられない。人間本来の能力を意識的に自主的に発揮して、経済活動を高めていく、このことを我々労働者が実践できたら、本当にやりがいのある活動になると思う。 まず、はじめに鎌倉先生、ありがとうございました。以前、鎌倉先生をお招きして学習会を開催した時、私も参加し受講しましたが、まったくワケがわからずちんぷんかんぷん、他の国の言語を聞いているかのような状態でした。あれからだいぶ年月が過ぎ、私も労組役員をいろいろいくつか経験し、必要に迫られ自ら勉強したりもしました。そして今日、あれから時はかなり流れたまさに今日のこの講義、結構理解できることが多くなり、納得できる事が多くなり、時の流れを感じ、自らの飛躍も感じました。まだまだ理解できないこともありましたが、この調子でゆけばさらに5年後、10年後、私が私の労組の中で仲間のみんなに理論を説明できる時が来るなと確信しました。まだまだ自信はありませんが……。頼りない確信ですが、私も仲間にマルクスを説明できるかな……と。 労働力再生産比として、当然賃金に盛り込まれなければならない生活費がどんどん削られていって、怒りが沸々とわき上がっているのを感じる。「新自由主義は暴力を伴う」と言われましたが、私は競争という側面、格差社会とかの側面しか見ていなかったのですが、言われるようにイラク侵略=資本の投下に都合のいいような状況を暴力でつくる。労働者から働く職場や財産を奪うということで、まさに暴力的ですね。 今回の講義では、人間社会の基礎が労働にあることを徹底的に強調された気がします。資本家は働いていない、資本家の活動は、搾取すること、これは富を作らない。こんな活動は入らないということが印象に残りました。 私は現在、神奈川県に住んでいて、東京に働きに行っていますが、東京にいるとどこでも建物があり、逆に虫や鳥があまりいないために私たち人間は自然から離れても暮らせるのでは?という誤った感覚に陥ってしまいそうになります。しかし、仕事を終え、地元に帰ってくると、雨が降った後には土臭いし、蜂や蚊や蛾がブンブン飛び回り、つねにそれらにおびえて生活している自分がいます。でも、それこそが人間らしい暮らし方なんだろうなと思いました。講義でも私たちは自然法則を作りかえることは出来ないと先生が言われましたが、今、私たちが住んでいる世の中では、そんな当たり前のことが忘れられ、人間が自然のすべてを支配しているつもりになっている気がします。だから過度に森林伐採して物質的に豊かな国や地域にモノとなって大量に輸送されても、それが変なことだとは思わなくなってしまっているのではないでしょうか? 印象的な感想から……鎌倉さんの書かれたブックレットを読んだことがあると思うのですが、その時に持っていた印象とは違って、「資本主義とは……」というテーマが経済的にだけ解明される、接近して語られるという感じではなく、人間社会として接近されていて、すごく人間味のある(愛情ある)講義で感動しました。 資本は生産手段を奪いとってきた。 戦前は労働運動の中でよく無産階級という言葉が使われたが、戦後はあまり使われなくなった。賃金労働者の本質を表す言葉としてわかりやすいと思うが、なぜあまり使われなくなったのだろうかとふと思った。 最初、レジュメをざっと見て、話を聞き始めた時は「すっごい難しそうだなあ」と思ったのですが、聞いているうちに段々と面白くなってきました。「経済学」というのは今、自分が存在する時代を客観的、科学的にとらえていく学問なんですね。過去の時代を「あの時代は〜だった」と論評することは簡単だと思うが、今自分が生きている時代を客観視してとらえることは非常に大変な作業ではないでしょうか。 経済の基本、資本の性質、資本主義経済について、とてもシンプルに解説していただいたように思います。今日の講義は根本的、原理的な内容だったせいかもしれませんが、例えば「労働」という言葉ひとつについても、私自身が普段使っている意味と若干違っていたり、難しいなあという感想を持ってしまいました。(私自身の勉強不足だと思います) 鎌倉先生の講義を聞いたのは、今回で2回目なんですが、資本主義が労働者をどう支配しているのかという事が前回(昨年)よりも理解することができました。 |
労働者学習センター事務局 |