労働学校通信

第X期No.09

次回講座のお知らせ

2006年1月21日(土) 各13:00〜
 国家について
 講師 藤村 一行(社会問題研究家)
 「国を守れ」という宣伝が吹きあれるなかで、労働者の立場から国家とは何かを提起する
DC会館(総武線東千葉駅前)
*親睦会にも積極的に参加しましょう!(会費千円)

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労働学校通信 第9号 (2005.12.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

歴史からしか学べない

 11・6は特に国際連帯という要素において、非常に大衆化したということが、一つの大きな成功の要因だったと思います。ILWU、民主労総ソウル本部が、現場の活動家たちをたくさん日本に派遣してくれました。そういう点で、幹部たちと交流するというレベルから、お互いに実のあるものになったと思います。
核心は闘う者同士、言葉がわからなくても心は通じるということが、特徴的な事ではないかと思います。
 06年は波瀾万丈、何が起こってもおかしくない年になると思います。その時に右往左往しないで、起こってくる様々な事象を、的確に見る目をもたないと間違った方向に行く。その意味で労働学校が非常に重要だと本当に思います。
歴史をちゃんと、正しく認識するということが非常に重要だと思います。われわれは歴史からしか学べません。伊藤先生は戦前の労働運動を、日本が侵略戦争に突入していった過程のことを、わかりやすく講義してくれます。ぜひ、今の情勢に引き寄せて勉強してもらいたいと思います。
(代表あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

回の伊藤先生の講演を聞いて、大いに感じたことは2つありました。1つは先生が言われた、日本人は歴史の中から教訓を学ぶ点が弱いという指摘です。確かに、戦後労働争議があれだけ闘われても、しっかりした総括をなし得ているとは思えないし、我々の運動においても注意しなければいけない点だと思います。それと、もう一つは話の中で、小泉の靖国参拝に対し、中国や韓国等が激しく反対していることは、過去の戦争責任問題もあるが、これから日本がやろうとしている事についてであり、きわめて現在の問題だと言われましたが、核心をついており、なるほどなと感じました。
 講義内容としては、少し勉強不足のせいもあり、この戦前、戦後の労働運動について、もっと学習を深化していく必要性を感じたし、それを労働現場でいかに実践していくかが問われると思います。これからもがんばっていきたいです。

争に向かってゆく過程が今の情勢にもあてはまり、当時の歴史からいろいろなことを学ばなくてはならないなあ……と思った。戦争政策を否定せず、むしろ協力している連合なんて打倒し、ちゃんと戦争を止められる労組と労組のナショナルセンターを再構築しなければならない。そうしなければホントに戦争というものが現実のものになってしまう。恐ろしいことに巻き込まれたくなければ、恐ろしいことを知っておかなくてはならない。

「労働者の要求を国家を通じて実現する」という戦時中の考え方が、戦後も労使協調路線だの「資本主義の枠内での改革」(CP主義)など、今もいたるところで運動の妨害に使われる主張の基にある事がわかりました。「国民を通じて」とつく時点で労働者の要求を実現するためには、労働者は国家に迎合しろという権力への屈服強制が見て取れます。国労の和解路線も、この考え方を汲むものでしょうが、矛盾あり正義なし道理なしの主張なのだと今日の講義を受けてあらためて強く感じました。

働者の要求を、戦争をつうじて実現するという産報思想が、戦後復金融資をめぐるアベック闘争で労使協調になったことや、占領軍による影響など、戦中、戦後の労働運動の歴史を学ぶことから、今がどういう時代なのか、しっかりと認識して闘っていきたいと思います。

の日本の中では、がんばっても良くなるなんて思えないようになっていると思うけれど、あの当時は良くなるという上が見えたような気がする。希望があった気がする。それは最低だという意識だからできるのかもしれないけれど。
 今だって最低ではないかもしれないけど、やっぱり高くないし、どこかの国に最低をつくり出さなければ自分たちは良くならないという資本主義の中は変わらない。日本人が日本は他の国と違う、特別だと思ったり、自国のためなら他国はどうなってもかまわないという、どこかの国へ犠牲を押しつけて、勝ち組になろうとするその思惑を日本の中で日本人の中で追い払わないといけないと思うし、それは小さな社会、くらし、生活の中でそうだと思った。団結が大事だ。人と人は支え合って生きている。働くってのは労働も生産物もそれをとても表す物理的動作だ。

は今年、韓国へ行ってみて、生きるために闘わないといけない(闘わないと死んでしまう)という人達を多く見たように思います。言葉は全然通じなかったですけど、言葉の強さ(声の大きさ)や、表情でその怒りがひしひしと伝わってきました。
 ぜひ停滞せずに、労働者(というか人間)としての生きる権利を獲得してほしいです。そして、彼らに恥じる事のない運動を日本でもつくっていかなくちゃいけないなーと感じました。
 正直、マルクス主義だけが解放の道かどうかはわかりません。でも、戦争がダメなことはよーくわかります。そして資本家や権力者から実権を奪わないと未来はないこともよーくわりました。(歴史に学んで……)

史を学ぶことは本当に重要だといつも伊藤先生の講義から感じます。歴史が過去のことではなく、今の問題に取り組むために必要だと感じさせる「現代史」の授業はめったにありません!
 今日の一番の「成る程」は「日本は東アジア全体に影響を及ぼす大国なのに、日本人はそのことに無意識である」ということです。常に劣等意識と、それの裏返しの尊大さでアジア諸国にふるまう日本の一般大衆の意識こそ、戦争推進の最大の原動力になると思います!
 あのサッカー人気は、ほんと気持ち悪いです。こうやって無意識のうちにナショナリズムが形成され、利用されていくことが戦争を遂行する上で不可欠。一方、戦争に反対する側がその問題を意識していないということを反省したいと思います。
 「日本が生きのびるために満州は不可欠」と労働者も思ってしまう。そういう罠に落ちこまない思考力はやはり学習以外にないです。
 今日の成る程は、司馬遼太郎の「明治期の戦争」を肯定する歴史観に真っ向対決する伊藤先生の歴史観を反映するもので、(これは先生の本に書かれていて、今日の話を聞いて思いだし、私の中で意識化されました)これぞ本当に重要なものだと思います。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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