労働学校通信

実践講座
第W期No.03

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第W期労働学校−第4回講座のお知らせ!!
10月23日(土) 13:00〜
 労働法制改悪と団結権
 講師 大野 義文(日本労働法学会会員)
 ※16:00から懇親会を予定しております PartyCompany(会費1,000)

労働学校通信(実践講座) 第3号 (2004.08.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

戦後最大の反動期−教育基本法改悪、改憲阻止!
闘いへ向け地殻変動がはじまった日本労働運動!

 (労働者学習センター・中野代表挨拶要旨)
 有事7法3条約が国会を通ってしまった。日本がついに戦争遂行する国になった。その中で労働者に対する治安弾圧が強化されてくるのは必然。今日は、司法改悪、団結権を解体する労働法制改悪などについて、鈴木達夫先生に話してもらいます。
 第59回通常国会が終わって参院選、7月11日の投票結果がどうでるか。投票結果によっては向こう三年間選挙がなくなる。そうなると教育基本法改悪、共謀罪、労働法制改悪、来年からは憲法改悪。戦後われわれが直面している最大の反動期を過迎える。その中で国会が翼賛化している。今こそわれわれ労働者は団結して大衆的な闘いを盛り上げるということを軸にしてやっていく必要がある。
 04年の焦点は、3・20イラク戦争1周年に日本も一枚加われるか、一応成功した。その上で日本最大の悪法、有事7法をめぐって5月、6月闘争を頑張り抜いた。問題は後半、世のなか反動一色だが、労働者は必ずしもそうではない。1989年に絵評が解散して連合が出来たが、それ以来の10年間のことを考えると、去年来のことは、大きく労働者の新しい闘いがはじまったと考えている。流動・分岐・再編の過程。労働運動の地殻変動が明らかにはじまった。3月に東京都の高等学校の先生たちが、石原の反動攻撃にクビをかけて立ち上がり、これが大変なインパクトを与えている。特にこれから教育基本法改悪、改憲に向けて大きな中心的な労働者の闘いになる。特に今年は8・6ヒロシマが重要。広島・長崎は世界で唯一原爆を受けた所で、反戦闘争のメッカ。そういう闘いをやり抜いて、今年の11月は、情勢が変わってきているので、今までの発想を大きく変える。万、十万の単位で考える。そういう04年半年にしたい。そういう土壌は形勢されている。期は熟している。問題はそれをどう結集させるかという点だ。
 これまでにない労働者の決起をつくるということを目的に据えて後半戦に打って出たい。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●9条問題について、一般的に自衛権は主権国家である限り存在するとしていますが、今回の講義では「あえて国家の自衛権はない」と言われて「階級的に考えればそうだよなあ」とストンと納得できました。
●裁判員制度について、かなりずさんな制度だと言うことがわかりました。陪審制度を求める声というのも、狭山事件に関わって確かにありますが、裁判員制度ではむしろ石川さんの無実をはらすことはできないと思います。
●労働法制の改悪は労働者の課題そのものですし、来年には自民党の改憲案が示されようとしています。憲法は国家権力の手足を縛ることで人権を保障しようとするものです。改憲は国家権力側が自衛権などを振りかざして戦争に突入していくためのものです。国民の側に義務ばかりをかかそうとするものです。本質を見抜いて絶対に阻止しよう。
●司法の反動化が凄まじい勢いで進んでいる。制度改悪とか刑法等の改悪、共謀罪の新設等々すべてが「戦争をする国づくり」へ向け、憲法改悪攻撃です。裁判員制度がどんなに悪法であるのか、理解できた気がします。
●労働組合を担う一人として、司法「改革」が無縁でないこと、労働者の権利に直接結びっく「改革」なんだと学んだ。これからの弾圧の前触れと認識し共に闘っていきたい。
●特に裁判員制度の暗黒性には戦傑すべき怒りをおぼえた。戦時動員というべきものであり、「健全な社会常識」とは許せない。何よりも司法「改革」が労働者に争議を、裁判を起こさせない、治安弾圧の強化につながるものであると思いました。治安弾圧諸法の強化は、アメリカでも韓国でも同じように同質の攻撃がかけられてきています。5・27弾圧等々、帝国主義の危機としてとらえ、大衆運動一労働運動の力で跳ね返していきたいと思いました。
●司法の問題ということで、思いっきり眠くなるんじゃないかと思っていましたが、あっという間に時間が過ぎました。訴訟費用を敗訴した側が負担するということと、裁判員制度は知っていた(小耳にはさんでいたというレベル)けれど、弁護士に賠償や懲戒請求までされるなんて、本当に驚きました。弁護士が弁護士でなくなる「儀式の立会人になる」恐ろしいことです。それにこれからはいままで以上に労働者は無権利状態におかれるので、首切りや労働強化等々、本来なら駆け込み寺がより必要とされるのに、まさにそこに手を付けてきているというのがよくわかりました。
●戦争を遂行している国の国内統治の実像がよくわかる話しでした。司法(=司法改悪)、立法(共謀罪・・・)、行政(警察増強)の全領域が体系性を持って社会全体を暴力的に支配していこうとしていると思います。一つひとつが重苦しさと、露骨な人民敵視にあふれていると感じます。しかしそれは絶望をもよおすものではなく、反発したいというエネルギーと、そこまでやるならこちらも力と人民の例の正義の論理を掲げて闘うぞという決意を呼び覚ますものだと感じます。
●今が戦時下であることは日々感じることもあると学習会(特に労働学校では)で認識を深めることができたが、今日はまた、別の角度から再認識できた。実に多くの「改革」があるが、それぞれ断片的に語られ、考察されるので、そのねらいをきっちり読み取ることができなかった。今日の話しでシュミレーションで説明してもらい全体がつながったと思う。
 今日の話しのなかから、先生の人間観と国家間を学べた。少し視界が開けた。
●4・21集会に参加し、漠然とはわかっていたが、一つひとつ丁寧に講義していただき、だから反対なのか、粉砕なのかよくわかりました。
●反動が押し寄せている今、この司法改革をめぐる情勢は、文字通り戦懐する思いを強烈に持ちました。それぞれの敵の攻撃に秘められた戦略と作戦それが忍び込むことを許してしまう国民の心理がきちんと措定されていることが、重要な視点だと思いました。司法改悪のデタラメさがこの時期に認識されてきたことにハッキリ示されているように、冷静に考えれば考えるはど矛盾がドンドン出てきています。結局、大衆をいかにだますか、いかに大衆にばれないようにするかが敵にとっての最大の問題意識だろうと思います。だからわれわれとしては、いかなる国民感情との闘いなのかということをハッキリさせて、大衆運動を勝ちとっていくことだと思います。
●闘う弁護士の気概を聞かせてもらった。この2時間30分の迫力はどうだ。まざまざと示された。
●司法改革に関し、自分自身勉強不足であることを非常に感じました。裁判員制度のことは知っていましたが、ここまでひどい内容とは思っていませんでした。共謀罪に関しても、本当に怖い内容でした。しかし、全体像を掴む事ができてなかったように思います。様々な問題が知らないところでどんどん動いていってしまっているのだと思いました。もっと学び鈴木弁護士のような方たちと反対運動をすべきだと思いました。
●年金法案、有事関連法案といった民衆の権利と生活、日本の行く末を決定する最重要法案がほとんど議論されずに可決成立しています。司法の方も刑事司法改悪3法という悪法を強行しようとしています。こんな世論をまったく無視した法律は絶対廃止するしかありません。
●今回、裁判員制度の内容を聞いて、今までは新聞テレビなどで裁判が迅速になる社会常識が反映されるなど聞いていて、なるはどと思っていましたしかし、素人の裁判員が「量刑判断」を行うことはとんでもないことだと思います。素人が量刑を判断することが司法に社会常識を反映させることだとは思いません。
●少しは悪法のことを知っているつもりだったのですが今日のお話しを聞いて、こんなことが進行していたのかと、とても驚きました。あまり得意な分野ではなかったので、ついていくのが大変でしたが、各法、法案の内容を知ることができてとても参考になりました。これはまさに「いつか来た道に続く道」のような気がします。さらなる弾圧、処分の強化が行われてきているのですから、こんな権力の横暴は許してはおけません。全力でたたきつぶすべきだと本当に思います。また、成立してしまっても従わないということも必要と実感しました。ここまで様々な弾圧体制を強めるのはやはり権力や経済界の焦りなのでしょう。これをむしろ好機としてとらえ、労働者が人間的生活を送れるような社会を、一目でも早く実現しなければならないと感じました。
●このまま司法改革が進むとどういうことになるのか?本当に恐ろしい気がします。誰のための改革なのか疑問です。結局は現体制を維持するためだけの、我々にとっては改悪そのものであるということです。今の世のなか、組合を含めて闘ってもダメという考えが主流を占めている。資本主義の矛盾に対して、絶対反対と言わなければならないし、闘っていかなければならないと患いました。戦争国家体制に向かっていくための改革は絶対につぶさなければいけない。
●はじめの方に最近闘い、対決という言葉がなくなっているという話しがありました。労働組合でも、闘う態度がなくなっただけではなく、運動方針や文書、執行部の発言から闘争(闘い)の言葉を使わないで、取り組みという言葉を使うようになっていました。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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