労働学校通信 第V期No.06 |
次回基礎講座のお知らせ
資本主義とはどういう社会か
賃金と搾取の仕組み(その2)
講師:鎌倉 孝夫
(埼玉大学名誉教授・東日本国際大学学長)
9月20日(土)13時〜DC会館
*講座修了後の「懇親会」にもぜひ参加しましょう!( 会 費 1 0 0 0 円 )
労働学校通信 第6号 (2003.09.10発行) |
代表あいさつ 今月と来月の2回、埼玉大学の教授をやっておられた鎌倉先生から資本主義の骨格について講義して頂きます。先生は『資本論』の大家です。世の中がこういうふうになると転向が多い中で日本では数少ないマルクス経済学者です。 キーワードは「国際連帯」 一昨年の9・11ゲリラ事件の時、僕はこれで明らかに戦後の歴史は終って、世界の階級闘争、つまり労働者の闘い、あるいは民族解放闘争のあり方が根本的に変わったと認識したということを皆さんにお話しました。じゃ一体どうしたらいいのかというと、やはりキーワードは国際連帯、インターナショナリズムです。 11月労働者集会へ ILWUローカル10を中心としたサンフランシスコ労働者評議会、全米最強の地区労ですね。ここから動労千葉が招請されたというのも、そういう情勢と全く無縁じゃない。8・15集会で来日した民主労総のキムさんは、これからは積極的に海外に出て、交流をし、人間関係を形成しないといけないと、盛んに言っていました。 |
ひとりは万人のために 万人はひとりのために 交流の広場−闘いの輪(受講生の声) |
◎感想文紹介「資本論」がなかなか読み進められないのですが、今回の講義で再挑戦する気になりました。
「経済」っていうと、今まで株が上がった、下がっただとか、土地が上がった下がっただとかいう問題なのかと思っていたが、そんなものはマスコミによる表面的な解説であって、何ら実体のないものであるということが理解できた。「資本なんて無くたっていい」ということが明確にわかる。私の職場でも、労働者同士が成績を上げ競いあい、それにそれが長時間労働につながっている。市場交換原理を通じて労働者がバラバラ、互いに足を引っ張り合っている状態である。実体の担い手である労働者が団結して、資本の利潤追求に加担することを止め、社会の主人公になるため資本主義社会を早急に打倒しなければならないと思う。
学びながら、自分のおかれている状況と照らし合わせる事が出来て、すごく聞きやすかったです。
資本主義というものの暴力のことがよーくわかりました。人間をものとしてしか扱えない資本主義の話。そこに組み込まれている労働者のことも、全体のこともはじめて聞くことばかりで、興味深かったです。そして、資本主義もすべてが交換原理だけで動いているわけではないこと、労働の場、生活(消費)の場に、人間としての生存の根拠、実体があることを同時に知り、希望が見えました。
未来に希望があると確信できました。今の社会(資本主義社会)は人間を大事にしない社会だということが分かりました。だから戦争ばっかりやって人を殺し続けているんだと分かりました。
これまで資本主義社会論を原理論的に学ぶ機会はありましたが、今回のように批判的論評を加え、資本論的世界をわかりやすく説明していただいたのは初めてで、新鮮でした。労働者の当たり前の人間的な思いをはっきりさせることと一体で、資本主義が批判されているのですね。 |
労働者学習センター事務局 |