労働学校通信

実践講座
第V期No.02

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第V期労働学校−第2回講座のお知らせ!!
《日時》2003年7月26日(土)13:00〜
《場所》DC会館(JR総武本線東千葉駅前)
《講演》司法「改革」と治安弾圧
《講師》鈴木達夫(弁護士)
・※16:00から懇親会を予定しております PartyCompany(会費1,000)

労働学校通信(実践講座) 第2号 (2003.07.1発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

戦後の日本のあり方を一変させる有事法制の強行!

唯一打開できるのは労働者階級として団結すること

(労働者学習センター・中野代表あいさつ要旨
 開校にあたってお話したいと思います。昨日小泉首相がアメリカに行きまして、共同記者会見をやっていました。言っていることはイラク問題と北朝鮮問題であって、完全にブッシュと小泉は一致したと言っているわけです。つまりアメリカのイラク戦争をはじめとして、その前のアフガン戦争、9・11を前後とするアメリカの様々な世界に対する世界戦争も辞さないという攻撃に対して、心の底から一致したということが基調に据えられています。
 特に北朝鮮問題、イラク問題について言いましたが、イラク問題につきましては自衛隊を派遣するかどうかということが焦点になると思います。法律的にはPKOというのがありまして、この場合にはそのところの政府から要請を受けて、治安のために、あるいは復興のために自衛隊を派遣するということで、武器を携行しなかったわけです。今回のイラクというのは政府ができていない。米英の軍隊による占領下のイラクなわけです。したがいましてイラク新法が必要になるという形になろうかと思いますが、そういう方向に行くでしょう。
 もうひとつは北朝鮮問題でありまして、今、瀬戸際外交というふうに言われていますが、つまり核兵器開発も辞さないと、こういう態度をとっている限りにおいては、断固たる措置をとる。私は北朝鮮に対する米日の政府による宣戦布告であるというふうに受けとめました。
 今回の156回通常国会の中で、日本の戦後を画するような法律が後から後から出てきております。その際たるものが有事法制ですね。有事法制というのはご案内のように戦争法なんですね。戦争をやるための法律ですから、戦争と基本的人権なんていうのは相容れるはずがないんです。戦争というのは総動員体制による戦争ですから、全部弾圧されます。
有事法制が通ったということによって、明らかに戦後の日本の在り方、つまり戦後の日本は憲法9条によって戦争をやらないということを国是としてきた国ですから、戦後のあらゆる在り方が大きく変わることは間違いありません。
 今回非常に恐ろしいと思ったのは、イラク戦争には反対するけれども、有事法制には賛成するという人が多くなっちゃった。これは何なんだということなんだね。これはやはり北朝鮮脅威論というかな。だから有事法制が必要じゃないかと、これを排外主義というわけだけど、こういうキャンペーンが毎日のように行なわれております。
 いずれにしても私たちは、今の情勢の特性は何なのかということを正しく掴み、それを打開できるのは唯一労働者が階級として団結をし、全世界の仲間たちと共に闘い抜くこと以外にないんだという、そういう確信をどれくらい持っていくかということになろうかと思います。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎受講感想・イラク反戦編

イラク反戦闘争の過程で、市民運動(ピースナウ等)としての盛り上がりはあるのに、なぜ一体化できないのかと考えていました。意図的に分断策動がされていたという指摘に納得。また職場では一緒にイラク戦争反対を話せるのに、行動は別々という事態を打ち破りたいと思います。

「ピースナウ」が労働組合の旗を掲げるなという話しを聞き、あらためて情けない思いがしました。目的や敵は同じであるにもかかわらず、どうしてこういうことをするのか。

◎ 受講感想・有事法制関連編

イラク戦争反対のうち有事法制反対13%というのは、かなり決定的だと感じます。排外主義キャンペーンというのはとても恐ろしいと思います。労働者がキャンペーンにのって、戦争動員の方向に行かないようにするには、こちらの側の宣伝、ビラまきを恒常的にやることだと思います。

情勢についての話しがはじめにありました。01年の「9・11」や「3・20イラク侵略戦争」が大きな影響を与えていることがよくわかりました。そして有事法制、治安弾圧立法、労働法制などの攻撃があり、よく考えてみるとそれから職場に様々な形で現れ健康に働きにくい職場になっていることがわかります。

ブッシュ政権が行なっているアフガニスタン戦争、イラク戦争の本質がアメリカ帝国主義の体制的危機をのりきっていく為の新たな戦争戦略にもとづいていること、それはイラク戦争を通して中東石油支配圏を再編し、EU、ロシア、日本帝国主義に圧倒的に勝利するための帝国主義戦争であること。そして小泉政権のアメリカ帝国主義に対する協力と生き残りをかけた有事法制攻撃、改憲攻撃に反対していかなくてはならない。今日の状況を許しているのは、日本の労働組合が連合の支配下にあること。この事が有事法制が小泉政権の下で通ってしまう基盤になっている。

「5・23STOP!有事法制」闘争の熱気もさめやらない中、ますます闘いの心を熱く決戦のときに進撃しましょう。

◎ 受講感想・国労臨大弾圧編

「国労臨大弾圧を許さない会」の会員を10名職場でつくることを課題として次回までに頑張りたいと思いました。「許さない会」運動は、逮捕されているということと、労働運動の弾圧ということをもっと前面に出して訴えていこうと思います。

国鉄闘争には分割・民営化反対の闘いをはじめとし て、ささやかながらかかわってきました。権力から の攻撃がたいへん激しくなってきていますが、それ に対する闘いも組織されています。5・27臨大弾 圧のようなことを許していたら、いろいろな運動に適用されてしまい、恐ろしくなります。あまり十分できませんが、「許さない会」にかかわって少しで も努力したいと思います。

権力の側は権力の側で、大変な危機に陥っている。一方で国労もグラグラの状態に陥っている。しかしここで国労・闘う闘争団(支援共闘会議)に再び気が入れば、彼我とも流動的状況にある中で、好機に転じることが可能である。その気を入れるのは、今や、「許さない会」運動の圧倒的組織化・強化である。何と言っても国労の再生を権力側は恐れている。再生すれば情勢が一変し、権力側の腐敗は一気に進むからだ。他方、国鉄闘争の前進がなければ一切の反動化が一気に現実化される。労働法制改悪、有事立法などすべてが実効性をもって襲いかかってくる。労働者は戦前の状態に陥ってしまう。何としても国鉄闘争の再生を勝ちとらなければ、労働者の明日はない。その一切は「許さない会」にかかっているということでしょうか。自らの現場で闘いを開始(推進)するとともに、地域で「許さない会」を広げ、運動して闘うしかないと感じました。

連合支配の組合を本来の闘う労働組合に変えてゆく責任とその客観的条件はあること、そしてその環は国鉄闘争にこだわり、勝利することにある。5・27国労臨大弾圧は4党合意を破綻に追い込んだ国鉄闘争を解体するために、国鉄闘争の主体的勢力である国労共闘に狙いを定めてかけてきている攻撃であり、「許さない会運動」を拡大することで、国鉄闘争勝利の展望が開かれること。世界情勢認識と国鉄闘争の現状についてのとらえ方において非常によく理解できました。

国労の仲間は「許さない会」づくりに頑張らなければならないということがとても大事なことだと思います。

5・27闘争弾圧への反撃と国労9月全国大会へのまたJR東労組のより一層の分解・解体は、すべての労働者への差し迫った闘いであると思います。

国鉄闘争の勝利、小泉大反動をうち破るための闘いの中での臨大闘争弾圧の位置と、「許さない会」運動の位置がはっきりした。この点、もっと時間をとってほしかった。

◎ 受講感想・現場運動編

労働組合も今、国家権力の弾圧と闘わなくては生きていけない時代に入っています。警察権力が公然と地区労にデモ申請の件で恫喝にきています。戦前の侵略戦争前夜の状況をうち破るために、やはり女性組合員の団結を取り戻すことと、反戦への決起を作り出すことが決定的だと感じています。「国労臨大弾圧を許さない会」運動はあらゆる労働組合に適用されていく問題だし、もし勝利できなければ大変な問題になると思います。何とか自分の組合に、女性部運動と国鉄闘争の戦闘性を再生していかなければと思いました。

権力も最近は改革ということばをさかんに使います。しかしこの「改革」ということは、労働者や多くの市民にとって反動的でもあります。教育改革ということで完全学校5日制が実施されました。それに伴っていろいろなことが変えられましたが、労働条件が悪くなったり、様々な労働慣行が、当局によって攻撃を受けています。さらに子供たちの学ぶ条件も悪くなっているのは見逃すことができません。こうしたことも国鉄闘争を闘ううえで考え、取り組んでいきたいと思います。

元気が出ました。顧問の話しを文章にした『動労千葉』を読んで「わかりやすい。一度聞きたい」と感想をもった組合の知り合いと参加しました。現場で頑張っている人間が展望を持ち、仲間との関係では展望を作ることがポイントだと感じています。企業内組合の理論をこえた存在の組合形態での団結づくりということに頑張ってみます。

◎ 受講感想・受講感想編

国鉄闘争問題だったので、とてもわかりやすくまた語りも軽快でおもしろかったです。結論としてはやはり日本の労働運動を担っていくのは国鉄だし、とりわけこれだけだらしない国労だけど、やっぱり国労が戦闘的に再生されなければ労働運動の未来は暗いし、国労再生の中心を担っていかなければならない。口で言うのは簡単ですが、なかなか腰が重く、流れにながされたりしますが、この講座で学んだことを職場で「実践」していきたいと思います。

労働組合は、一体何ができるだろう?どこまでやれるだろう?最終的勝利、労働者の解放に向け、何をすべきか。何ができるのか。どうすべきか。弾圧を恐れては何もできないが、不要な弾圧を引き出すこともない。運動を広げる。つくる。若い人に労働組合は受けないというか・・・じゃあどうすれば受けるか?搾取、支配の仕組みがわかっていないから、そこから解放されたいとか、自由になりたいという考え、思いにつながらないのだろう。それを知らせる。わかってもらう。運動の広がりになるだろう。何ができるのか、可能なのか、頭を柔軟に考え、発想し、意志を堅く持って行動したい。機会があれば、アメリカやイギリスの労働運動のこと、レーガンやサッチャーの時代、相当やられたが盛り返してきたこと、など、他の国の労働運動について多方面にわたって、もっと詳しく知りたい。

戦後労働運動が経験したこともない労働組合解体攻撃がすさまじい勢いで、しかも暴力的に開始されている。このような状況は、ややもするとマイナス思考におちいり、運動の展望を見失う危険がある。攻撃の激しさだけに目をとられるのではなく、その攻撃の本質、その攻撃の裏側にある敵の危機というものを正しく見抜く時代認識、情勢分析能力を身につけることが大切だと感じました。

労働者を食わせられない資本主義は打倒してしまえということをはっきり言っていけるように運動したい。そうしないと労働運動も「企業のために」とか「共倒れ」ということにも勝てないし、反戦闘争でも「国を守るために」という論に勝てないと思いました。

新鮮な印象を受けました。個人的にも精神的にもリフレッシュできて良かったです。

今度、おそらく通ってしまうであろう労働法制改悪、連合のやったことと言えば小さな集会と駅前でティッシュを配っただけ。これで改悪案が施行されてしまえば、ますます地盤沈下が進み、連合の組織もガタガタになる。こういうことに連合幹部は気が付かないのかと思う。

「好機と危機はメダルの裏表」、いかに我々の側に“勝利”をたぐりよせるのか。わかりやすく、おもしろい話しの中に、身の引き締まる思いを感じました。活動のあり方を組み直していきたい。

資本主義の崩壊、大失業・合理化、労働法制改悪攻撃、戦争国家化攻撃の中、労働者の権利剥脱、労働運動破壊、すさまじい攻撃の中で不屈に連合傘下の中で闘っている労働者とともに闘う位置づけとして国鉄闘争1047名闘争は非常に重大な位置を示しています。やはり労働者は一致団結をうち固め、苦しい時代だからこそ、自ら労働者としての権利を主張して闘う階級的労働運動を構築していかなければいけないと思います。

03春闘スローガンのもと団結して、労働運動の最先頭で闘っていきます。

◎ 受講感想・感想編

「聖域なき構造改革」の聖域は憲法の改悪をしようとしていた。改革というイメージでだまされる。派遣会社内の組合がストライキを行なったアメリカでの出来事が心に残った。国会を法案がイケイケドンドンと通過する情勢は本当に恐ろしいし、労働者側が情けない。国労の現場の組合員は本当にかわいそう。JR東労組の革マル結託体制の終焉→今後、組織拡大のチャンス。

3・29にかけたものと、3・29の現実の開きをあらためて突きつけられました。生産点における実力ストで600本の列車を止めて闘っていることの認識、そして自らの生産点からその闘いに応える闘いをつくる努力、そしてスト支援行動への立ちあがり・・・・、その全てにおける不十分性が3・29として結果したように思う。敵の攻撃には運動の拡大で!を常に忘れずに頑張ります。

噛んでふくめるようにゆっくりと展開していましたが、よかったように思います。「勝利の展望」について、もっと新鮮さがあっていいのではないか。アウトソーシング、リストラとの闘いの勝利の展望や、イラク、北朝鮮侵略戦争反対、阻止闘争を含めたダイナミックな展開が聞きたい。たしかなことは右派、反動が居丈高になっています。が、不安と怒りも渦巻いています。

敵の攻撃の激化と主体の立ち遅れを日々の実践の中で痛感し、苛立ちを募らせていた今日、この頃でした。今日の講演ですが、焦りの次元ではなく危機を危機としてしっかりと捉え、あくまで正しい時代認識と路線で勝負していくことに腹を据えなければならないと思っています。国鉄闘争はやはり階級情勢を転換させるカギであることにあらためて確信をもちます。闘うことの中に主体の立ち遅れの実践的打破もあります。何よりも現状への怒りと迫力が求められています。

動労千葉が03春闘スト−3・29になぜ立ち上がったのか、動労千葉の時代認識について、あらためて重要だと思いました。9・11−3・20情勢下で動労千葉の 存在意義をかけて立ち上がったことを本当に受けとめて、3・29の組織化のために闘ったのか、自分自身あらためて問わなければならないと思います。同時に、この有事法制攻撃下で、流動化する労働運動の状況に切り込み、日本労働運動の再生をかちとる展望も明らかにされたと思います。冒頭に言われた通り、「動労千葉の闘いを総括し、それを共有する以外にない」ということだと思います。

現状の情勢をどう捉えて、どう批判していくのか。小泉政権の大反動攻撃を批判し反撃していくこと、まずこの事が重要ではあるが、それ以上にそういう現状を許し、小泉にやりたい放題やられている主体的状況、階級情勢について、本当に心底から怒りをもって立ち向かっていかなければならないこと、この点を痛感させられた。この現状を打開していくために、もっともっと四苦八苦して悪戦苦闘して闘っていくということ。こういう観点からの、3・29春闘集会、5・23集会の総括が非常に鮮明になった。

大変勉強になりました。今後の闘いに生かしていきたいと思います。

4党合意を粉砕した反対派が全く元気がないことが今や最大の問題だと思います。直接的には4党合意がなくなったことで解決の展望が見えなくなったのだと思います。反対派も含めて政治解決路線だから それが根本的な問題なのだけれど、彼らは自らのその路線の意味するところを結構誤解しているのではないでしょうか。つまり、裁判で決着をつけるということではないという意識が大だと思います。しかし、4党合意が破産したことで、政治解決路線のもっている本質がもっと脆弱なものであることが突きつけられているのだと思います。権力と闘ったら解決できなくなると思っているわけです。だからそういう屈服路線・土下座路線を左の側から徹底的につくることが必要だと思います。許さない会運動を反対派が、取り組むことに恐怖している最大の問題はその政治解決路線だと思います。今回、講義では陳情・請願路線だと表現しましたが、非常に的を得た表現だと思います。

闘う闘争団の方が、「分割・民営化との闘いは国家的不当労働行為との闘いだから、国家権力との闘いだ。本当に腰を据えて闘わなければいけない」とのべていましたが、その真価が問われているのだと思います。本部の中執が、「許さない会みたいなことをやるから闘う闘争団も何もできなくなっているではないか」と国労共闘に難癖をつけてきたらしいが反対派の下らない考え方を根本的に粉砕するべきだと思います。闘う闘争団の根本的問題をえぐっていく内容で、JR内労働運動の大再編過程に望むことが重要だろうと思います。そして、その一切の理論的土台が今日の時代認識だろうと理解しました。

◎ 質問編

アメリカの「AFLCIO」というのがわからなかったので教えてください。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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