労働学校通信

第10期No.07


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労働学校通信 第7号 (2010.10.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

すべてを語れる
国鉄闘争全国運動で、この運動に確信を持ちきって、この運動から、僕は今の労働者が置かれている現実から何から、すべてを語れると思います。 
新しいパンフが明日出来ます。今度は、鎌倉先生にも原稿を書いてもらいました。1万部のパンフレットを作りました。これを、職場に持ち込んで、何で自分たちは、今これを始めたのか。今、何でこういうことを訴えるのか。僕はここに核心があると思います。
これから何が起きようとしているのか。我々は何をしなければいけないのか。そういうことを、このパンフレットを活用して、11月集会まではもう2ヶ月ぐらいですから、今年は何としても1万人ぐらい集めると。
日比谷野外音楽堂からあふれ出るという感じになったら、これは一つの社会的な力になるわけですよ。社会的な力を示せば、この社会的な力というのはそれ自身で、自己運動を始めるという力を持つ。そういうふうになった時に、歴史は動き出す。
運動が運動として自己運動を始めるまでというのは、一人一人の真剣な努力が必要で、運動が運動として自己運動を始めるというところまで持っていく。ここの努力が、最大の力なんです。
ハードルを越えた時
僕らの力はまだ、その段階かも分からないけれど、今必要なことは一つの運動体が、いろんな力が集まって、自らが運動を始めるという、こういうあり方に変えていきたい。そのハードルというか壁を越した時に、次の違った風景が見えてくる。そういうことだろうと思います。
動労千葉も小さな労働組合で、そういう意味では微力と言いますか、力不足で申し訳ないと。できるかぎりの力を振り絞って、組合員の団結を固めてその先頭に立つ決意でいます。
結成から30周年やってきたけれど、本当にムダにしたくない。大変な苦労を、現場の組合員達がくぐり抜け、くぐり抜け、悩み、苦しみながら、だけど、間違った道はいけないと思ってやってきました。これを、どこかで生かしたいと僕は思います。それは、労働者全体の力がそこに結合していくという運動をつくる以外にないと思います。
当面、ぜひ11月集会に向かって目の色を変えて、各地の職場で、地域で、全力結集の運動をしていただけるようお願いして、私からのあいさつとします。ありがとうございました。
(田中委員長あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

☆国鉄大運動は本当にすごい! 講義の最後に鎌倉先生が労働運動の再生に向けて、大運動で自分もがんばるとおっしゃられましたが、学者も私たち労働者も同じ地平でがんばるものがあるってすごいです! 怒濤のような資本の攻勢の中で、この流れを反転させる国鉄大運動の持つ力をあらためて感じると共に、鎌倉先生といっしょに闘えてうれしいです!
 日本共産党がふりまく幻想は、目の前で起きている現実によって破綻しているとは思いますが、宗教のように信じ切っている多くの善良な労働者をいかに国鉄大運動の側にひきよせるのか。鎌倉先生にはぜひ、ここにこだわってもらいたいです。日共のふたが取れたら、どれだけこの社会はすがすがしく一直線に資本と対決できるようになるのかと思います。
 理論はやはり難しいですが、擬制に支配され実体が倒れるなんて普通にあり得ません。実体が実体として社会をつくり、擬制なんて不要に必ずしてやります!
<今後の希望>
 怒怒怒怒怒、生徒全体にキチンと知らせて下さい。ドアを開けると部屋の中にいてもタバコの煙が!!これは犯罪です! いい加減にこの環境をかえて下さい。これを変えられずに革命も、労働運動もないということが、理解されないのがわかりません。法律違反以前に、人を集めて何かをやるという資格はないということなんですけど!

☆終わりの方の労働者が自分自身の思想を確立することの大切さ、ストライキの本当の意味を熱く訴えられたところが今回の学習会の核心的な結論で、もっとも感動的な提起であったと思います。
 労働者と資本とは非和解であり、当然、労働者と資本の思想も非和解なのだと。問題は労働者が資本の支配の思想に支配されていることを闘いの中から突破できるということだと思いました。
 個別的内容では賃金が後払いであることも資本主義の立場からみてもおかしいということ(だとすると賃金の前払いも力関係で可能になるというかとか!!)労働者はそもそも自分と家族を養う以上の力を持っていることが資本主義の条件だということ、景気の上昇は労働者の歓迎すべきことなのか?−否、むしろ搾取の強化で粉砕対象なのだということ、恐慌の原因は過剰生産論よりも資本と労働者との関係に見るべきだという提起など、非常に新鮮に感じました。
 特に景気回復のための賃上げという共産党の主張が、資本と労働者の非和解的本質をわからなくさせるためのデマゴギーであると論断されたことは、非常に聞いていて気持ちが良かったです。この共産党のデマゴギー性はそもそも恐慌の原因が賃金上昇にあるという点からも立証されるものだと思いました。我々にとって不況に対する回答は、資本主義のための賃上げではなく革命なのだという提起は、本当に爽快でした。
 資本主義はもう破産している。今、残されている問題はただ労働者の革命的な主体性にかかっているのだと事は本当にそうだと思いました。今回は楽しい講演を本当にありがとうございました。

☆恐慌の原因は需要に対する供給の相対的過剰ではなく、搾取の減少による利潤獲得の制限にあるということがよく理解できました。
 恐慌の時代は資本主義の本質が化けの皮を破って出てくるのではないかと思います。JALや社保庁の大量首切りの問題は、資本主義の下では労働者は生きていけないということだと思います。
 新聞・テレビでは、「景気回復が雇用を生み出す」と報道しています。職場でもそういう話になります。「そうじゃない、労働者と資本は搾取され支配する非和解の関係で、労働者には社会を動かす力があるんだ」と、労働組合こそその先頭に立つ以外に社会は変えられないと思いました。
 資本主義とは利潤の増大−搾取の増大を目的とした社会であり、「こうしたら社会がもっとよくなる」と労働者が労働を通じて考えることとはまったくの非和解の社会だということが理解できました。この関係をひっくり返すことが必要だと思いました。1820年から英で自由主義段階として出発した資本主義は、現在資本主義の最高にして最後の段階にあり、今や利潤をえるために土地にまで投資するというところにまできています。株式=擬制資本が資本の主役になっています。
 資本家は資本コストを上昇させ、利潤を減少することは絶対にしない。資本と利潤は対立関係だということが理解できました。賃上げ闘争はその原理的矛盾をついて、資本家と力関係をかえる具体的な闘争なのではないかと思いました。

☆「賃上げで景気回復」という日本共産党の主張の許しがたさが鮮明になりました。資本と労働者の利害が共存するかのように言い、資本家と労働者の非和解性を隠す日本共産党の主張はマルクス主義の解体であり、結局、資本家の利害、立場に立つものだ。
 新成長戦略の成長は、資本が成長するのであって、労働者にとっては徹底的な搾取の強化しか意味しない。
 前回と同様、「資本とは何か」にこだわって資本主義批判を展開していたので、資本主義の根本がよく分かった。
 結局、資本の価値増殖運動に対する最大の対抗軸が労働者の団結なのだということ。労働運動の総括軸が「何かとれたか」ではなく、団結の強化・拡大にあるというのも、資本主義における資本の価値増殖運動とまっ向から対決し、否定し、労働者が主人公の社会をつくり出す根本に位置するものであるということが良く分かりました。
 国鉄闘争全国運動も資本とまっ向から対決して、職場に労働者の団結をつくり出す運動として、より鮮明になりました。
 だからこそ資本は、労働者の団結に恐怖し、団結破壊してくる。労働者の団結を破壊し続けなければ生きられないのが資本なのだ。
 資本の正体をつかめないことで、日本共産党のデタラメな理論と実践が生まれているということも良く分かりました。資本論はやはり重要だと思いました。

☆資本主義社会を原理的に解明し、批判しつくすことで、資本主義は「変革すべき、変革しうる社会」であることを暴き出し、その変革の主体が生きた人間としての労働者階級であるということをとことん証明しつくしていて、非常に面白かった。資本主義を現象的に批判したり、新自由主義を「行き過ぎ」だと言ってみたりする連中は多いけれど、変革主体としての労働者、人間の存在と実践をすっぽ抜かして、あれこれと政策論(それもまったく非科学的な!)をふりまいているにすぎない。今、大学において、経済学や社会学系の「左派」っぽい教授などが、マルクス主義を否定または歪曲して、こうした幻想まみれの空論で(あたかも資本主義を批判するようなポーズを取りながら)学生の中に幻想を組織している現実があります(一橋大教授渡辺治など)。現代社会に対して批判の目をひらき、問題意識を強く持った学生が、生き生きとした階級闘争の実践に身を投じていくことを阻止し、否定し、抑えつけるために、こういうエセ理論(「ルールある資本主義」だの「新福祉国家戦略」だの)で学生をだまくらかして、一定の党派(勢力)としてキャンパスで幅をきかせています。要は、労働者や学生が闘わなくても、資本主義の矛盾を解消したり軽減したりできるような「妙案」があるかのように主張し、学生の決起を否定する。こういうイデオロギーとの闘いになっています。
 やはり、資本主義社会とはどういう社会かということをつきつめれば、その最大の矛盾が資本と人間との対立にあるということだと思いました。そして、人間の未来を代表する労働者階級が社会の主人公としての地位を獲得し、活動する社会主義社会を、団結した労働者階級の手で確立する以外に、人類の活路はない。そのことが講師の言葉から力強く確信することができ、非常に感銘を受けました。
 国鉄闘争全国運動に決起されたことによって、講師の言葉はいっそうの説得力と獲得性を発揮されていると感じました。ここで学んだことを武器に、キャンパスにはびこるエセ・イデオロギーを粉砕し、11月労働者集会に学生の大結集をつくり出していきたいと思いました。ありがとうございました。

☆地元で地域の人と始めた“プチ労働学校”(おこがましいですが)で、マルクスの共産党宣言の説明とからめて、“今は恐慌であり、1975年の恐慌から直近のベースは来ている”等と説明したら、「恐慌というが、そのイメージは取り付けとかそういう庶民がパニックになっていることで、今はそうなっていないが」という意見。とりあえず“1929年の恐慌の時と比べて、金融とその当局の連携が発達して、アメリカでも7,000億ドルをすぐ金融機関に税金を注入して押さえたりした。これでパニック状況を先送りしている”と説明しましたが、今度の会ではアメリカの今の状況をみんなで見ながら、“資本の運動とヒトとの対立そのもの”という講義もふまえて、“恐慌、パニックって、資本がパニックになっていることだ。資本が生産できない労働力の商品化のムリをどうしていいのかというパニック。今回、深く長い。資本にとっては売上より利潤だし、金融資本が発達した中では、確かに借入利子より高いかどうかだ。その上で利潤のために1番なのは賃金。アメリカの1960年代からながめてみても、今はそれが深まっている。労働者のチャンスなんだ”と話します。

☆水の話はとてもショッキングでした。きれいでおいしい水、ヘルシーだからと買って飲んでいました。こういう購買意欲をあおる資本におどらされていただけなんだと言うことがわかりました。雨水までも独占し、金儲けをする……本当に資本主義は労働者を雑巾のように搾りとるものだと思いました。

☆「結論は、めざすは社会主義だ!」ということから始まった、今回の講義でした。
 資本主義とはどういう社会なのか、資本の何が問題なのかをわかりやすく話していただきました。
 人間の営みとして、労働者の生活にとって必要不可欠なものまで、すべて金儲けの対象にしかならないという中では、当然、教育や福祉も金儲けの対象でしかない。今、私たちがとり組んでいる「障害者自立支援法」もまさしくその内容で考えなくてはいけないと思いました。選ばれた「障害者」が1日中立ったままでロボットのようにテキパキ働く。そしてわずかな給料をもらい、税金を払える自立した「障害者」になりなさいということで、資本主義の生産手段からはじかれた「障害者」が、その作業所の中からも排除されていく。作業所の労働者は労働をさせられている現実を変えようと、今、東京都内の作業所へ自立支援法に反対するネットワークづくりをはじめました。「労働者が社会の主人公なんだ」、資本に対する批判の目を持つこと、生活をしていく上で大切なこと、もうこれ以上資本の自由を許してはいけないことを、皆が感じ始め、団結したら勝てることもわかってきた情勢が始まりつつあります。
 前回と比べ擬制資本も、パニックに陥ることなく学ぶことができました。パニックなのは菅体制だと思います。 資本主義を学び、だまされることなく労働者の立場に立ち、共に闘う中に必ず展望があるのだと思いました。

☆とても難しいです。テキストを必ず読んで、今回の授業を受けたいと思っていたのですが、できませんでした。毎日布団の中で本は開いていたのですが、全然読み進められませんでした。
 まだ社会主義の世界がどんなものなのか、うまく想像というか、シュミレーションできませんが、資本主義の姿は分かったような気がします。もっと勉強したいです。

☆とてもていねいな講義でした。今まであいまいだった帝国主義や資本主義のあり方が理解できました。今の資本主義が今や末期状況にあることをあらためて知ることができました。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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