労働学校通信

第10期No.06


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労働学校通信 第6号 (2010.09.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

自らの職場から、地域から
・・・国鉄闘争の全国運動の、職場に組織をつくろう、あるいは地域につくろう、全国無数につくろうと訴えていることは、そういう意味を持つと考えています。
このことは、ただ「単なる動労千葉支援運動を組織してほしい」ということとは違うんです。本当に今の状況に抗して、一から、「自らの職場から、地域から」闘う労働組合、労働者の怒りの声を結集する、団結する。そういう「共闘組織」を自らの職場、地域から、この国鉄闘争をひとつのメインにしながら、つくっていくと。
ここで「非正規職撤廃、派遣法撤廃」だとか、「戦争に反対する」とか、いろんな怒りの声を結合して、これは「一つの問題」なんだと。問題は何でこんな現状を許しているのか。それは、労働組合がダメだからだと。
本来、労働組合がちゃんと労働者の力を結集し、その力を発揮することができれば、世の中を変えることができると。そういうものとして無数に、職場に、地域に、国鉄闘争全国運動を軸とした闘いの組織を作ろうということを、11月集会に向けてやりきるということだと思います。
大きなチャンスがある
そうした力で、1万人結集ということをつくり出すことができればと思っています。総決起をお願いします。今が正念場です。僕は、ここに絶対「大きなチャンス」があると思っています。
情勢は本当に悪くないと思います。これだけ、支配者側の危機です。菅政権、今度の9月の代表選挙で負ければ、今度は3ヶ月ですよ。こんな敵の側がボロボロになっているというね。こちらの側の団結と闘いがあれば、いくらでも歴史は動く。そういうものをつくりたいと思います。
以上を訴えて、今日の冒頭のあいさつにしたいと思います。ぜひ鎌倉先生の講義をきっちり学んでほしいと思います。
(田中委員長あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

☆資本家と労働者というのは、絶対に非和解であるということ。資本主義という体制そのものをひっくり返すことには労働者が生きていけないということがよく理解できました。
 人間の特殊な能力が、自然に対して働きかけることをとおして人間に必要な生産物をつくり出す。それには1人だけではできなくて、協力して働きかけるということ。その積み重ねで剰余生産物が産まれ社会が発展してきた。資本主義の生まれてくる過程である本源的蓄積過程においては、農地から農民をたたき出して都市へ流入させて労働者になるように暴力によって囲い込んできたことがよくわかりました。初めから労働者と資本家は非和解であり、和解の余地は一切ないことがますますハッキリしました。
 資本家は社会の運営の仕方はメチャクチャで、労働者を使い捨てにし、環境破壊をやりまくっている。そうした根拠が資本の増殖にあるというところに強い怒りを感じました。社会を動かし、富を生産する労働者こそ、主人公になるチャンスが今来ていると思います。思っているだけでは変えられないということは、先生の意識性のお話のところで痛感しました。本当に労働者が主人公になるためには闘わなければならない!10・3首都圏労働者集会から11・7にむかって組織、組織したいと思います。

☆労働や生産物の流れが難しいと思います。知らないうちに生活が資本主義に支配されていることが、少し分かりました。質問で勤勉な人が成功者として、「ホンダ」の名前ができたのは、否定することは正しいと感じた。新聞でも、中国のホンダ工場の生産ラインが労働者の反撃でストップしたのは、資本の利潤追求の結果だと感じます。資本家は海を渡っても労働者とは対立関係だと、今日の学習でよくわかりました。

☆私達が生きていく現在の社会が資本主義ということでありますが、資本主義の中でエネルギー時間を提供すればするほど、資本家たちに搾取され続けていくことが、資本主義というものが変わらないかぎり続いていく、日々生活していくための賃金が脅かされ、だんだん生きていくことが難しくなっていく。
ますます非正規職者が増え、失業、倒産が増えていく。こういう社会の中で単に賃金を確保するために闘っていくのではなくて、社会の仕組みを変えるために闘って行かなければならないと思います。
 資本主義が本当に最後の末期的状況にきているのは誰しも感じることだと思います。戦争がいつ始まってもおかしくないことは、沖縄、広島の闘争に参加することができたことでも実感できました。反戦・反核の立場に立つことも重要なことだと思います。

☆近代経済学は学問ではないと思っていた。しかし、今日の学会の状況というのを聞いて、愕然たる思いがした。私は経済原論の教科書が中谷巌だったので、これは中身がないと思った。やはり経済学も学問なのだから、現象面の解析ばかりでなく、その理屈が必要だろうと思います。存在論的な説明と言いますが……。例えば通貨の流通速度が上がると利子率が上がるとか、なぜなのだろうと思いました。人の手を多く渡ると利子が生まれるらしい。きっと何か理由があるのかも知れませんが。
 ところで、今日の講義では現在の状況は資本主義の最後の段階だと言っておられました。そういった面白い時代に立ち会えてある意味良かったなと思いました。私も苦しい時代に立ち向かい、自分自身の個性を表現していきたいと思いました。しかし、そのためにも正しい歴史認識と人類愛が必要だと思います。ちょうどユリウス=フーチクの小説に出てくる人物のように、自己に負けてはならないと思います。それでは次回の講義を楽しみにしています。

☆資本論のエッセンスを元にしたご講演はとても分かりやすく、かつ真理に目覚める話であり、ありがとうございます。
 私たち労働者は、どうしても日々資本主義の現実の中で生活していると、階級的視点、とりわけ理論的な視点で明確さを失うというか刃がさびるように思っています。
 先生のお話で勉強しなければ!という思いが今一度換気されて感謝しております。次回も楽しみに、テキストを予習して参りますので、よろしくお願いします。

☆民主党政権をはじめとしたあらゆる階級協調、融和思想のペテン性を明るく明快に粉砕していくところが一番面白かったです。資本と労働者階級は絶対的な敵対関係にある事を労働者階級の立場から暴かれている姿勢はすばらしいと思っていました。
 そもそも労働者が生産したものを資本が搾取する関係であるということ、結局すべては階級闘争の力関係で決まるという事が大事だと思った。
 ギリシャ危機について、金額の問題だけでなく、債券が国内が多いか、国外が多いかでかなり違うということなど、なるほどと思った。この間の円高問題もなぜか良くわからないのだけど、似たような構造があるのかな(例えば日本マネーの大きさ)と思ったりしました。
 今回はなかなか問題意識についていけなかったので、次回はなんとかついていけるようにしたいと思います。

☆本日のテーマで「資本主義社会とはどういう社会か」は、何かとてつもない大きな「モノ」だと思っていましたが、講義が進むにつれて大きなモノは、資本に搾取された労働者たちの血と汗を流した尊い労働力から成り立っていることが分かりました。資本の勝手な利潤追求によって、労働者は低賃金により競争もさせられている。しかし、その労働者が経済、資本を支えている事は確かです。その中でも「人間は失敗から学び、反省することができる」という言葉が心に残りました。

☆『資本論』の内容を分かりやすく話して、非常に良かったです。資本主義社会は、なんて転倒した社会なんだろう。資本の支配をひっくり返して労働者が主人公の社会はつくれると、ますます確信しました。それが正常なことだと思う。プロレタリア革命とはそういうことでしょう。
 資本の論理、資本の支配をひっくり返すためには、まったく逆の労働者の団結、人間的共同性を対置して闘うことだと思う。ここに未来社会もある。次回も楽しみにします。

☆資本主義の歴史と市場流通が分かりやすかった。
 資本による労働者への暴力的搾取により労働者は生活ギリギリの生活のなか、資本は金もうけのために何でも売ってしまう。「戦争兵器も……」との話もあったが、実際に我々労働者が労働力を売らなければ資本は動けない。菅も広島で「核抑止力は必要」と言っていたが、それもできない。しかし民主党支持の連合は表向きだけの「戦争反対、核廃絶」だ。私が属する体制内組合も連合系です。
 労働者が社会の主人公……は当たり前だけど、資本、国家に抑え込まれている。1日でも早く資本主義、菅政権の解体、連合や他の御用組合に変わり我々労働者が真の主人公になるために、今後も学んでいこうと思った。

☆資本の本質というものがわかりました。テレビ番組『カンブリ宮殿』とかで成功して、金持ちになった人の紹介をしていますよね?「頑張っていいアイデアを出せば」とか、「自分の会社の経営者も、その人を真似すればいいのに」とかいうことを言っている人が私のまわりにもいます。
 そういうことを言われると、頑張ってアイデアを出せない人、工夫できない自分が悪いような気がしていますが、これはやはりお金を中心に考え、お金を手に入れることが目的というのが、今、大前提になっているからですね。
 資本家が生まれた過程の本当のところは、略奪からはじまった。この過程があって資本家になるなら、私はなりたくないと思いました。

☆ 大変おもしろく受講させていただきました。講師のトーンが全体として「資本主義社会の一切は労働者を労働者を搾取することで成り立っているんだ! そこをごまかすな!」という怒りに満ちていて非常に痛快でした。
 労働者と資本家の階級対立(搾取関係)を隠蔽する一切のイデオロギーは、そもそも“資本とは何か”ということを決定的にごまかしている“資本”という概念をあいまいかすることで搾取関係をあいまい化し、階級調和を説教して実は労働者にすべての犠牲を転嫁しているということが、非常によくわかりました。菅民主党政権批判もこうした視点から展開されていて、とても説得力がありました。マルクスが『資本論』を通じて資本の正体を徹底的に原理的に解明したことの意義があらためて納得できた気がしています。
 資本主義社会がこれまでの人間社会とどう違うのか、という歴史的なアプローチは、やはり重要だと思いました。人間と自然との関係を根拠として成立し、発展してきた人間社会において、本来、カネだとか資本などは必要ではないはずなのに、現在の資本主義社会においては、資本の価値増殖運動を媒介しなければ人間は自然と関わることができない、という点に資本主義の歴史的に独自の矛盾があるとういのは非常に重要。
では、こうした労働=生産過程の資本運動への包摂・支配は何を条件として可能となるのかと言えば、それは労働力の商品化にある。だから、労働者が自らの労働力を商品として売ることを拒否し、人間であることを取り戻していく団結した行動こそ、資本主義を打倒する力であるということ、この確信を労働者がとりもどし、自らの武器としていくことが本当に求められていると思いました。
 『資本論』は狭い意味での経済学の書ではなく、人間と自然との本来の関係を取り戻すための実践論(人間奪還論)として読まれなくてはならないと感じました。
 次回も楽しみです。

☆ 自分は今まで資本主義の考えで生きてきました。なので、まるっきり資本主義が悪いとは思えずにいます。戦後、日本をここまで発展してきたのは資本主義ですから。
 今日、鎌倉先生の講義を聞き大変分かりやすく理解が出来ました。ですが自分はやっぱり資本主義が無くなるとは思えません。残念ですが。

☆「資本がなくても労働者は生きられる」「資本がない方が労働者は健全に生きられる」「資本主義は発生の時から血をしたたらせている」「労働者の労働は目的意識的、創造的かつ共同性を持った活動である」
 鎌倉先生の講義、大変わかりやすかったです。資本主義というのは歴史に登場してから現在にいたるまで、ウソ、ペテン、暴力なしには存在しえなかった体制であること、それを「廃止」することによってしか、人間は人間らしく生きられないということが、理論的に証明できるだと少し感動しました。
 学生時代に資本論を少しかじりましたが、自分が労働者となり職場での労働や人間関係のしんどさや、社会の矛盾にぶつかって、初めて資本論は単なる経済学の理論ではなく、実践の書だとわかりました。資本論をちゃんと学ぶのは、今や動労千葉の労働学校だけですね。
 後半の講義も楽しみにしています。

☆全体的にわかりやすく、特に「本源的蓄積過程−何で労働力を売らなければならなくなったのか」「“勤勉”な人が資本家でなく、暴力が必然」のところはあらためて参考になりました。
 質問もしましたが、日本の蓄積過程はさらに国ぐるみ政商などの構造の中で行われてきていることで、戦後のソニー幻想も含め、“自己責任”の押しつけ、そして「“敵”を見えさせなくしている」という中で「瀕死の労働運動」にもなっているが、それだけに、そこまで追いこまれている労働者が動く可能性ありだと、それしかない。そしてやっていきます。

☆鎌倉先生のお話はとても分かりやすかった……それでもやっぱり難しい……苦手です。「勤勉な本田さん」の話じゃないけれど、本当に、だまされてるなあと思います。資本主義にどっぷりつかって生きている中で「資本の行動原理が労働者の行動に入ってしまう」ということが実感としてわかります。労働組合の責任です。瀕死の労働運動(組合)を何とかしたいですね。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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