動労千葉申第15号
2003年6月19日
東日本旅客鉄道株式会社
千葉支社長 鈴 木 俊 一 殿
国鉄千葉動力車労働組合
執行委員長 田 中 康 宏
検修職場に関する申し入れ
JR東日本は5月に「メンテナンス近代化(第V期)」を提案し、その直後千葉支社はこれに基づく京葉電車区検修庫の増設提案を行ってきた。
しかし検修職場では、新保全体系について消耗品の計画取り替えが全くできない、予備品の管理ができていないために制輪子等の欠品が発生して業務に支障を来しているなど、新保全体系が完全に破綻しているとしか言いようのない事態となっている。こうした中で「メンテナンス近代化(第V期)」を実施するなど到底無理だと考えざるを得ない。
従って、検修職場に関して下記の通り申し入れるので、団体交渉により誠意をもって回答されたい。
記
1.千葉支社が5月28日に提案を行ってきた「京葉電車区検修庫増設」について、検修庫増設の理由について明らかにされたい。
2.JR東日本本社が、5月22日に提案を行ってきた「車両メンテナンス近代化(第V期)計画」について、「効率的な業務態勢の構築」に関して「区所の統廃合」をあげていることに関して、千葉支社における車両基地の統廃合計画等について次の点について明らかにされたい。
(1)「習志野電車区電留線化」について
@ 「電留線化」する理由は何か。また、「電留線化」とは区の廃止を意味するのか。
A 具体的な時期についてどのように考えているのか。
B 「電留線化」する場合、保全検査及び仕業検査、臨時検査、車輪転削、物品管理等各業務の担当についてどのように考えているのか。
(2) 京葉電車区への車両の移管について
@ 車両を移管する理由は何か。
A 具体的な時期についてどのように考えているのか。
B 想定される車両数は何両か。
C 要員規模はどの程度を想定しているのか。
D 交番検査、仕業検査、車両転削、物品管理、事務等の業務量はがどの程度になるのか。
(3) 幕張電車区から鎌倉総合車両所への217系車両の移管について
@ 車両を移管する理由は何か。
A 具体的な時期についてどのように考えているのか。
B 幕張電車区の検修区としての将来的な位置づけをどのように考えているのか。
3.千葉支社における検修要員の年齢構成及び、今後10年間の各年度毎の退職者数、要員展望等について明らかにされたい。
4.千葉支社への新系列車両の投入計画及び、現在保有している従来型車両の耐用年数について明らかにされたい。
5.千葉支社は、検修・構内業務の部外委託に関する団体交渉において、「今後は新保全体系を中心にして技術力の継承を行う」と回答しており、一方、「メンテナンス近代化(第V期)計画」では、千葉支社の保有するほとんどの新系列車両を管外に移管する計画となっているが、千葉支社における今後の車両検査業務の位置づけをどのように展望しているのか明らかにされたい。
6.新保全体系に関して次の点について回答されたい。
(1) 新保全体系に関する消耗品交換については、「消耗品は個別に管理する」「大量発生しないように、計画的に取り替えを行う」と団体交渉の場において回答していたにもかかわらず、この間幕張電車区においては、消耗品の計画取り替えが全くできておらず、発生取り替えが頻発していることについて、千葉支社の見解を明らかにされたい。
(2) 幕張電車区において、制輪子等の予備品が欠品となり検修業務に支障を来すという事態が発生していることについて、千葉支社の見解を明らかにされたい。
7.運転関係事務センターについて、新設の時期及び、要員規模、業務内容等について明らかにされたい。
8.総武快速線・錦糸町駅〜東京駅間にATS−Pを導入することで現在工事が行われているが、ATS−Pが導入された場合の幕張電車区の弱電及び錦糸町検査派出のあり方等について千葉支社の考え方を明らかにされたい。
9.次の諸要求について解決を図られたい。
(1) 構内運転士の需給が逼迫している状況に鑑み、運転士の資格を保持している者について、構内運転業務に坦務指定されたい。
(2) 幕張電車区の検査派出の予備要員が少ないため、要員の回しにも支障を来していることから、予備要員の増を図られたい。とくに、来年度以降派出要員から大量の退職者が出る状況に踏まえ、早急に教育等を実施されたい。
(3) 千葉駅のセクションについて、安全を確保し、活線下での検修作業を行わせないために、各番線毎に入り切りできるように改善されたい。
(4) パンスリ板自動計測装置が鳴動した場合、パンスリ板の点検・交換作業の担当を指定するにあたっての考え方を明らかにされたい。
−以 上−
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