03春闘 パンフ No.1 |
◆03春闘 パンフ No.1 |
■ ■ ■ ●大幅賃上げ獲得! めざせ春闘の復権! 国鉄千葉動力車労働組合 |
目次
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1 安全の基本をくつがえす。 |
1 国土交通省令の抜本改悪 |
1 信号に対する考え方の大転換、無線万能主義 |
1 千葉支社の再回答 |
1 異様の会社賛美! |
Y 闘いなくして安全なし! −−− 原点にかえり、反合・運転保安闘争の強化を 1 進行の指示運転の即時中止を |
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03春闘をともに闘おう●賃下げ・春闘解体を許すな JR総連の要求放棄弾劾 労働者にとって大変な時代が到来しようとしている。日本経団連は全面的な賃下げを宣言した。03春闘はほとんどの労働組合が要求すらださないというとんでもない春闘になろうとしている。 ●全ての労働者が不安定雇用につき落とされる! 今開催されている国会では、企業に首切り自由の「権利」を与える条文が労基法にもり込まれようとしている。また、労基法や派遺法の改悪で、終身雇用制を最後的に解体し、ぼう大な労働者を不安定雇用・非正規雇用につき落とす最後の扉が開け放たれようとしている.財界は、正規雇用は全労働者の10%程度にすると宣言している。 ●動労千葉に結集し、ともに闘おう! この現実を変えることができるのは労働者の団結した力だけだ。何のために労働組合が存在しているのかが問われている。われわれは03春闘に組織の総力をあげて起ちあがる。 ■03春闘勝利!大幅賃上げ獲得! 賃金と賃金制度の改悪を許すな! |
1 安全の基本をくつがえす。 昨年11月1日から運転取扱実施基準が改悪され、「場内信号機に対する進行の指示運転」が実施されている。 2 これだけの問題点が「進行の指示運転」には、直接的な事柄だけに限って列記しても次のような多くの問題点がある。 @ 「絶対信号機」という概念を解体してしまったこと。 この一つひとつがこれまでの考え方を180度覆すものであり、重大なことだ。言うまでもなくこうした事態から派生する問題点は他にも数限りなくある。 3 誰ひとりとして問題にせず ところがこの深刻な事態を、動労千葉以外誰ひとり問題にもしようともしなかった。そして、JR東日本も、これだけ重大な変更をどの組合にも一切提案せずに一方実施しようとしていのである。貨物会社も同様であった。 4 会社内部でも大混乱 「場内信号機に対する進行の指示運転」は、会社内にも大混乱をもたらした。 5 こんなこと現場では通用しない 結局、「進行の指示運転」が、運転保安や運転法規に関するこれまでの考え方を根本的に覆すものであり、会社自身がこれまで指導してきたことと180度違う内容を指導せざるを得ないものであるために、大混乱をきたしているのだ。 |
1 国土交通省令の抜本改悪 「進行の指示運転」の具体的な問題点の検討に入る前に、ここで前提的なことを確認しておきたい。
要するに、全てを市場原理に委ね、規制は必要最小限にし、こと細かな決めごとはしない。概ねかくかくしかじかの性能をそなえていればよい、後は鉄道会社の自由な判断・裁量にまかせるということだ。しかも、事前規制はやめて事後チェック型に転換する、つまり事故が起きたら後で考えればよいというのである。 2 恐るべき発想、自作自演の改悪 ここには恐るべき発想の逆転がある。そもそも安全は、市場原理に委ねたりしたら間違いなく崩壊するからこそ、これまで国土交通省令(以前の運輸省令)で、企業に詳細な規制をかけてきたのではなかったのか。 3 駅の大合理化−外注化と一体 国土交通省令の規制緩和−抜本的改悪は、ニューフロンティア21やニューチャレンジ21など、第二の分割・民営化攻撃と表裏一体のものだ。 4 ルール無しの社会に それは運転取扱いに限った話しではない。検修の新保全体系合理化のように、車両や線路、電気、信号通信設備などの検査・保守業務でも、省令改悪−規制撤廃によって、検査のあり方や周期等が、あらかじめ認定を受けた企業は、企業の裁量権で自由に決められるように改悪されている。第二の分割・民営化的な大リストラ攻撃と、運輸省令−運転取扱実施基準の改悪は、どちらが先でどちらが後とも言えない一体のものとして進もうとしている。 5 社会を覆(おお)う安全の構造的崩壊 今、「安全の崩壊」という問題はJRばかりでなく日本全体を覆う社会問題となっている。東電の原発事故隠し・検査偽造事件しかり、JOCの核融合事故しかり、雪印食品、日本ハムなど事件しかり、相次いだ原発事故しかり、企業倫理も安全に関する社会的規範も、すべてが崩れ去ろうとしてるかの観がある。 |
1 信号に対する考え方の大転換、無線万能主義(1) 「進行の指示運転」とは 「場内に対する進行の指示運転」とは、場内信号機故障時に、代用手信号に代えて駅長等の進行の指示により運転することができるというものである。しかも、場内信号機が複数ある場合も、「故障した信号機から停止位置まで一括して指示する」としている。また指示の方法は、@CTC指令が無線で指示する場合、A駅長が指示書にて指示する場合、B駅長が構内無線で指示する場合、C駅長が指令を介して無線通告する場合−−という4つのケースが定められている。 (2) 「信号絶対主義」 何よりも最大の問題は、冒頭にも結論だけは触れたとおり、信号や信号機に対する考え方を根本的に変えてしまったことだ。 ------------------------------ 図 ---------------------------
----------------------------------------------------- (3) 「進行の指示は信号にあたる」 だが、今回の取り扱いでは、信号よりも「進行の指示」の方が上位に置かれることになったのだ。 (4) 「絶対信号機という概念はない」 しかも、JR東日本本社は団交の場で「絶対信号機という概念はない。絶対信号機というのは俗称に過ぎない」とまで言っている。 (5) 出発信号機まで対象に しかも国土交通省令では、出発信号機も同様の取り扱いができるとされており、JR東日本も「本来ならば出発信号機もこのような取扱いができるが、今回は場内信号機だけにした」と、ことさに今回は場内だけにしたことを強調している。黙っていれば、いずれ出発信号機にも進行の指示運転が拡大されることは間違いない。 (6) 信号を見るな! 「進行の指示運転」では、場内信号機の機外で指示を受けた場合、「所定の停止位置まで一括指示する」という取扱いとなり、それがさらに重大な問題を引き起こすことになる。 (7) 「閉塞(そく)」の概念もどこへ しかもここには、「進行の指示は信号にあたる」「代用手信号と同等の位置づけにある」とJRが自ら主張したこととの関係でも明らかな矛盾がある。進行の指示が代用手信号にあたるのだとすれば、閉そく区間はあくまでも第2場内までのはずだ。無視していいなどという根拠は何ひとつないのだ。 (8) 注意力による運転 こうした発想は「閉そく指示運転」にも表れている。閉そく指示運転の場合、取扱い自体はこれまでと変更はないが、新国土交通省令では、これまでのように「閉そくによる運転方法の特殊な取扱い」ではなく、新たに「運転士の注意力による運転方法」として位置づけられている。 2 事故を起こせといわんばかりの規定に(1) 複雑怪奇な取扱いに 「進行の指示運転」は、さらに重大な問題点をもっている。先に触れたように、指示の方法は、@CTC指令が無線で指示する場合、A駅長等が指示書で指示する場合、B駅長等が構内無線で指示する場合、C駅長等が指令を介して無線通告する場合の4つのケースが定められているが、これに加え、D代用手信号による方法、E誘導による方法を加えれば、これだけでも、場内信号機故障時の取扱いに6つものケースが存在することになる。 (2) 「特殊な取扱い」 さらには、@千葉駅での佐倉方から千葉駅に進入する場合の上り第2場内信号機、A総武緩行線西千葉駅から千葉駅に進入する場合の第1場内信号機、B二俣支線・高谷支線の1RA・5L・6LF・10R及び、総武快速B線、市川−新小岩間にある30LWは、「進行の指示運転」を行なわない、Cいわゆる構内閉そく信号機(新浦安・市川塩浜・二俣新町)は場内に対する進行の指示と同様の取扱いをする、という「特殊な取扱い」が存在し、D車内信号区間の場合、「東京駅の第1閉そく進路内では、場内冒進が考えられるのため基本的には行なわない。ただし、これを越えて運転する必要があるときは、指令が場内進路標識が見える箇所まで運転を指示する」(千葉運転区で配布された教育資料)とされている。 (3) 何をもたらすのか まさに複雑怪奇としか言いようのないものとなったのである。率直に言って、運転士がこうしたことを全て明確に記憶しつづけることなど不可能に近いことだ。実際、教育・訓練が行なわれたばかりの現時点ですら、こうしたことを全て理解できている運転士や駅の係員はほとんど居ないといっていい。それどころか、指導員や指令員、支社の幹部ですら大差ない状態だ。 (4) 事故を起こせ! しかも、場内信号機故障などの異常時に遭遇した場合、運転士や指令員は多かれ少なかれパニックになる。 (5) このような規定は根本的な間違い 要するにこれは、「場内に対する進行の指示運転」なる取扱いが根本的に間違っているということ、無理に無理を重ねて、とにかく列車を進めろという発想だけが先行したために、現実の場面では決定的な矛盾が噴きだしていることを示している。 3 再び東中野事故が起きる!(1) ATS開放運転! 問題点は他にも数多くある。「進行の指示運転」では、無線による指示ひとつで、ATSの開放運転が公然と指導されるようになった。故障した信号機ごとにATS−SNのNFBを切り、あるいはATS−Pのブレーキ開放スイッチを取り扱って、保安装置が全く無い状態で運転することになるのである。 (2) 電気的鎖錠? ポイント鎖錠の考え方が変えられたことも問題だ。これまで場内信号機が故障として代用手信号を用いる場合は、駅係員が関係転てつ器を鎖錠しなければ、列車を動かすことができなかった。 (3) 関係するポイント45q/h さらに「進行の指示」を受けた場合の速度制限が「関係するポイント45q/h以下」とされたことも問題だ。 (4) 再び東中野事故が 1988年の東中野事故は、場内及び閉そくの停止信号に対するロングの警報を受けた場合の取扱いについて、「輸送障害を増大させることになるので、最善の注意をはらって当該信号機に近づき、その信号機の閉そく区間内に停止すること」という指示文書を千葉支社がだしたことによって起きたものだ。千葉支社は、「輸送障害を増大させないために、停止信号を越えてから止めろ」というとんでもない指示をしたのである。 |
1 千葉支社の再回答 冒頭でも触れたように、「信号を見なくてよい」とした本社回答などをめぐって職場は大混乱し、職場ごとに見解がくい違い、千葉支社も回答ができなくなって団交は中断してしまった。未だ運転士には統一した指示がなされていない。こんな状態であること自身が運転保安上極めて深刻なことだが、さすがに現場では「信号を無視しろ」「信号を見るな」とは指導できないのである。 2 運転士の責任とはしないまた、この日の千葉支社との団交では次のことが確認された。
何よりも昨年来、全力をあげて「進行の指示運転」に関する問題点を本社・支社・現場で追及し、闘いを展開してきた大きな成果として、千葉支社をここまで追いつめたことを、大きな成果として確認することができる。 3 本質的な問題は解決していない さらには、千葉支社は「例えいかなることがあろうと運転士の責任にはしない」と回答したが、例えば運転士の刑事責任が問われるような重大事故が発生した場合、この団交での確認は本当に約束どおり貫かれるのか、現在のJRの経営姿勢を考えた場合、重大な疑念が残らざるを得ない。疑念どころか。結局は運転士の責任に帰せられることは火を見るよりも明らかだと言わざるを得ない。 |
1 異様な会社賛美! 東労組は「進行の指示運転」という、運転保安上これほど重大な問題について何ひとつ触れようとせず、団交すら行なわず、文字通り全く問題にもしようとしていない。
この言い方はあまりに異様だ。新興宗教の教団が教祖を崇めたてるかのように会社を讃え、結局は会社への奴隷的な忠誠を誓っているのである。 2 これが労働組合といえるのか しかもこの発言が、97年10月に起きた大月駅事故の1ヵ月後に行なわれていることを考えればなおさら異常としか言いようがない。 3 東労組・革マルのペテン そもそも、東労組・革マルが繰り返している「責任追及から原因究明へ」なるスローガン自体が、職場の現実を知っている者ば誰でもわかるとおり、全くのペテンに他ならない。 |
1 進行の指示運転の即時中止を 「規制緩和」の名のもとに、安全がまさに根こそぎ切り捨てられようとしている。そして、ニューフロンティア21や、ニューチャレンジ21など、嵐のように吹きあれる大リストラ攻撃が、相互に促進し合って運転保安の崩壊にさらに拍車をかけている。 2 東中野、西日本の教訓を思い起こせ 「信号を無視せよ」という指示は、東中野事故を引き起こし、運転士と乗客の尊い生命が奪われているのだ。あれから15年。JRは自らの無謀・違法な指示によって引き起こしたその事故の教訓も忘れ、第2・第3の東中野事故の道をつき進みはじめた。 3 鶴見事故40周年、安全の基本に帰れ! 今年は時あたかも、鶴見事故40周年にあたる。 4 反合・運転保安闘争の強化を! 「規制緩和」とは、安全はもとより、この国会に提出されようとしている労基法をはじめとした労働法制の解体攻撃に示されるように、弱肉強食の論理をとき放って、労働者が永年の闘いによって築きあげてきた労働条件や権利、生きる権利を奪い尽くそうとする攻撃だ。資本主義の野蛮きわまりない本質がむき出しになろうとしている。 ●三河島-鶴見事故40周年−再び運転保安の解体を許すな! この闘いはその労働組合が本当に労働者のための本物の労働組合か、ニセ物かの試金石となる闘いでもある。われわれは、03春闘を「生活防衛、反合・運転保安、反弾圧、反戦春闘」と位置づけて、組織の総力をあげて闘いぬく決意である。ともに起ちあがろう。 ------------------------------------------------------●無線機取扱に関する指示
疑問や問題のある指令からの指示・通告を受けたとき、聞いたときは、全て支部に通告を! |
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03春闘 ストライキ | |||
3月27日(木) |
3月28日(金) | 3月29日(土) | 3月30日(日) |
初日 |
2日目 03春闘勝利 スト貫徹 動労千葉総決起集会/(午後1時、千葉県労働者福祉センター) |
3日目 春闘総行動 3・29 03春闘勝利! 労働者集会(代々木公園)へ |
最終日 三里塚3・30全国総決起集会へ参加 |
ストライキを決行! | 400名の結集で集会と支社デモを闘う | 1600名の参加で集会とデモ | 労農国際連帯 |
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