委員会宣言
本日われわれは、第49回定期委員会をDC会館において開催し、動労千葉の底力を如何なく発揮した4日間にわたる03春闘ストライキと勝浦市議選・水野選挙闘争の勝利を高らかに総括し、03年後半に向けた闘いの方針を決定した。戦争と大失業の時代に抗し、第二の分割・民営化攻撃と対決して闘われた03春闘ストは、全世界で燃え上がった数千万の労働者の決起と結合して、全国に、そして世界に大きな波紋を広げている。03年第一ラウンドから第二ラウンドへ、実現した闘いの成果をさらに大きく広げよう。
われわれは、いま、まさしく歴史的転換点にたっている。6月6日に成立した有事関連三法案は、北朝鮮への侵略戦争を明確に視野に入れた戦争法案だ。しかも、それが民主党(連合)の歴史的裏切りによって、国会議員の9割が賛成するという恐るべき事態のなかで成立したのだ。かつて幾度となく繰り返されたように、戦争が現実化する情勢のなかで、多くの勢力が挙国一致主義に転落していく様をまざまざと見せつけられたのである。北朝鮮脅威論、排外主義の洪水のような宣伝によって、イラク戦争には反対しても有事法制には反対できないという「世論」が作り出されている。だが
陸・海・空・港湾労組20団体などによって、新たな闘いも開始されている。全力を尽くして「有事立法を完成させない・発動を許さない・従わない」闘いを、今こそ大きく燃え上がらせなければならない。
イラク侵略戦争は現在もなお続いている。米英は5月22日の国連決議で、占領国としてイラクを植民地支配することを世界に認めさせ、石油等の莫大な利益すべてを手にした。そして直ちに「中東和平」の名のもとに、中東全体の支配にのり出している。「大量破壊兵器の保有」などという戦争の口実が自らねつ造したペテンに他ならなかったことも明らかになり、むきだしの帝国主義的植民地支配が現代によみがえっている。しかしアメリカは激しい怒りの声の前に泥沼に陥ろうとしている。「中東和平工作」なるものの破たんももはや明らかである。
一方、5月22日の日米首脳会談で、ブッシュと小泉は、開戦も辞さず、北朝鮮への強行外交路線をとることで合意した。われわれは、北朝鮮−中国への侵略戦争を阻止するために全力で闘わなければならない。
また同時に進んだのは、永年の闘いでかちとってきた労働者の諸権利を解体する最後の扉を開け放つ攻撃であった。労働法制の改悪で、派遣労働が全面解禁され、有期雇用・裁量労働が緩和・拡大され、失業手当は大幅に削減され、そして労基法に解雇は「権利」であると明記されるに至ったのだ。さらには、社会保障制度、税制等すべてに手がつこうとしている。日本の大多数の労働者を不安定雇用に突き落とそうという日本経団連の基本路線のもとに、労働者が虫けらのように犠牲にされる時代が到来しようとしている。労働法制の改悪は、有事法制と一体のものとしてある。労働者を無権利状態に追い込んで侵略戦争へと動員する、「
いつか来た道」が目前で進行している。教育基本法の改悪や憲法そのものの改悪攻撃も急ピッチですすんで いる。だが、労働者の怒りの声は爆発寸前だ。われわれはこの攻撃に真正面からたち向かい、労働運動の再生を必ず実現する決意である。
第二の分割・民営化攻撃も新たな段階に入っている。JR東日本は「車両メンテナンス第三期計画」で、工場と検修区の一元的管理・融合化を行い、検修基地の大再編を強行することを明らかにした。この12月にも習志野電車区廃止攻撃が強行されようとしている。これは検修・構内外注化攻撃を再度阻止した03春闘ストへの挑戦でもあり、密接不可分なものとして組織破壊攻撃が仕組まれるであろう。また貨物職場では、「賃
金制度の白紙見直し」攻撃が切迫している。総額人件費の抑制と団結破壊のために、これまでの賃金制度を 覆そうというのである。組織の総力をあげて第二の分割・民営化攻撃阻止の闘いに起とう。
一○四七名闘争解体攻撃−国労臨大闘争弾圧粉砕の闘いが、全国各地に広がりはじめている。臨時大会での説得行動を理由とした国労の仲間たちへの不当逮捕という大弾圧を断じて許すな。また4党合意の推進者たちは、自らの手で国労を解体しようとしている。国鉄闘争をめぐる状況もまさしく正念場だ。こうした事態を打開しいまこそ一○四七名闘争の勝利に向けた展望を切り拓かなければならない。
そして何よりも、JRをめぐる情勢が地殻変動しはじめた。JR総連の松崎支配−結託体制が音をたてて崩壊しはじめたのだ。国家権力からも癒着体制を清算・一掃するという意志を突きつけられ、東労組は醜い内部抗争を激化させている。JRをめぐる情勢も一変しようとしている。組織拡大に向けたこれまでにない好機が到来している。03年後半戦の最大の闘いの課題は、全組合員が組織防衛・強化・拡大の闘いに総決起することである。われわれこそが団結というすばらしい労働者の意志を示すことができる。われわれは歴史の転換点にたって求め、訴える。動労千葉の旗のもとに結集せよ! 何よりも大失業と戦争の時代に抗して労働者が労働者として生きられる時代を創造する闘いに来たれ!
右、宣言する。
二○○三年六月二八日
国鉄千葉動力車労働組合第四九回定期委員会 |