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不当解雇から24年―2.16を忘れるな
1047名解雇撤回2・16集会
2月16日  18時30分 すみだ産業会館(錦糸町駅前)

 民営化−「一旦全員解雇・選別再雇用」の強行から24年が回り巡って、国鉄分割・民営化攻撃がもつ階級的意味が、再び情勢全体の最大の焦点にせり上がっている。
 とくに、菅政権は、「公務員制度改革」と称して、公務員労働者数百万人を対象として「国鉄方式」による解雇・民営化・非正規職化攻撃を画策している。これは、国鉄分割・民営化攻撃を10倍するような究極の民営化−労組破壊攻撃だ。4月9日の「1047名問題政治解決」は、それを貫徹するたの1047名闘争解体攻撃であった。

「国鉄方式」が再び焦点に

 「4・9政治解決」の本質とは何だったのか、今進められようとしている労働者と労働組合に対する攻撃の焦点はどこにあてられているのかをはっきりさせるために、昨年1月1日付で1千名以上の労働者が解雇された社会保険庁解体攻撃の過程で何が起きていたのかをもう一度見すえなければならない。
 社保庁の解体・民営化をどのように枠組みで進めるのかは、「年金業務・組織再生会議」という審議会で決定された。その議事録が公開されているが、次のように、「国鉄方式でやれば問題はない」という議論が繰り返し行なわれているのだ。

 (国鉄は)複雑な労使関係を抱えていたことから、それが不当労働行為として社会問題化する危険が絶えずあり、実際にもそうなった。最高裁で決着を見るまでに非常に時間がかかったが、最終的には、(JRの)不当労働行為責任については、最高裁はこれを否定する立場を採用し、決着を見た。  

 今回も国鉄改革法と全く同じスキームでやっているから、日本年金機構による不採用が不当労働行為となる可能性はない。 それから、国家公務員にはそもそも労働組合法の適用はないので、分限免職それ自体が不当労働行為とされることもない。 また、職員の任免に関する事項は、国家公務員法上、管理運営事項に属するため、そもそも交渉事項にはならない。

さらなるエスカレート!
  
 しかも、「国鉄方式」をさらにエスカレートさせている。国鉄分割・民営化の場合は、法律的にも「JRの職員は国鉄職員から採用する」と明記されていたが、社保庁解体にあたっては、一般からも1千名を採用し、社保庁の労働者を解雇するというより暴力的な方法がとられたのである。これは明白な違法解雇だ。だが「再生会議」の議論では、次のように言ってそれを強行したのである。

 同じ企業が、一方で人を採用し、もう一方で減員するというのは難しいと思う。ただし、今回、採用するのは(新設される)日本年金機構で、分限免職処分するのは社会保険庁。組織が違うので、割り切って考えれば別々なんだという議論も成り立ち得るとは思う。

 ここで言われている「新規採用という形式をとれば何をやってもいいんだ」というのも国鉄分割・民営化の時にとられた方法であり、そのさらなるエスカレートだ。

連合の手で解雇・排除!

 さらに重大なことは、社保庁の解雇・民営化・解雇を1047名闘争化させないために全力を尽くしていることだ。そのためにとられた手段が連合を動員することであった。
 何と、職員の採用・不採用を決定する「日本年金機構設立委員会」に連合の古賀事務局長(当時・現会長)を入れたのだ。これは、国鉄分割・民営化当時では考えられなかった事態である。社保庁の1千名の労働者は連合事務局長に解雇されていたのである。
 それだけではない。自治労は新機構設立の1ヵ月前、社保労組解散・「年金機構労組」設立大会を開催し、不採用=解雇された組合員をあらかじめ組合から排除したのである。自治労の手を使って、組合員ですらなくしてしまったのだ。こうして絶対に1047名闘争化させない仕組みを作ったのである。

国鉄闘争全国運動の位置

 これが起きたのが昨年1月で、1047名問題「和解」が4月、そして日航の指名解雇が12月だ。こうした流れを見れば「4・9政治解決」の本質は明らかだ。国鉄1047名闘争を解体し、「成長戦略」などと称して、究極の民営化・労組破壊攻撃に突き進もうとしているのである。
 この事態を見れば、昨年6月に立ち上げた「国鉄闘争全国運動」がどれほど大きな位置をもつのかは明らかだ。支配階級の労働者政策の根幹と対決し、労働運動の復権をめざす
運動である。1047名解雇撤回に向け、全力で2・16集会に結集を!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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