戦争と労組破壊攻撃と闘おう! 11・3労働者集会 報告A
3労組発言
戦争を止め、社会を変える力がここにある
基調報告 動労千葉 関 道利委員長
衆院選では自民党が大敗しました。これまでの政治構造全体に「NO」の声が上がっています。 新自由主義は、社会的な連帯や団結を解体し、労働組合を攻撃し、労働者の権利を奪い、生活を破壊してきました。それは医療や教育をはじめ、社会の底が抜けるような崩壊にまで行き着いています。
戦争への怒り、新自由主義への怒り、溜まりに溜まっていた怒りが、政治の場面でも流動化を生み出しています。日本だけではありません。アメリカも、国内支配さえグラグラです。イスラエルに虐殺を行わせ続ける民主党政権に怒りが爆発し、人生をかけたデモやスト、座り込みの闘いが叩きつけられています。続々とストが闘われ、労働運動の歴史的な再生の展望が切り開かれています。
今回の選挙では、本当に重要なことは争点にされませんでした。「国を守れ」という愛国主義と排外主義の下、戦争に突き進んでいく攻撃との対決こそ、本来「最大の争点」です。東アジアから始まろうとする世界戦争、核戦争を絶対に阻止しなければなりません。そのカギは日本の闘いが握っています。アメリカも日本の全面的な参戦抜きにこの侵略戦争をやり切ることができないからです。沖縄米軍基地を撤去し、琉球弧のミサイル基地化を許さない、新たな安保・沖縄闘争の爆発を。日本から巨大な反戦闘争を作り出そうという決意で、全国の仲間たちが数十波もの反戦デモを闘い、新しい展望も切り開いてきました。
だからこそ、問われているのは労働運動の変革です。戦争に動員されるのが労働者なら、戦争を止める力があるのも労働者です。労働組合は団結と権利の拠り所であると同時に、反戦の砦です。自国政府の戦争政策と闘い、労働者同士が殺し合うのではなく国境を超えて団結し戦争を阻止することは、労働組合の「最も重要な任務」です。連合は自国の軍拡や軍事演習などの戦争行為に対して「反対」と言わず、闘いを組織しようとしません。それは日本の労働者の意識に大きく影響をおよぼしています。連合会長は、「企業が発展しなければ労働条件は改善しない」などと言っています。政府・財界一体で軍需産業に莫大な金が投じられる情勢で「企業を発展させて賃上げを」とだけ言えば、戦争への加担、労働者を戦争に動員していく事と同じです。労働者・労働組合はこれでいいのか。社会の主人公は労働者です。私たちの手で連合を乗り越える労働運動、階級的労働運動を作り上げていくことが絶対に必要です。
最後に、集会の呼びかけ3労組に対する攻撃を、全労働者の未来のかかった闘いとして絶対に粉砕しよう。関西生コン支部には当たり前の労働運動を犯罪にでっち上げた戦後最大の労組弾圧、港合同には民事再生を利用した役員の選別解雇・労働組合潰しの攻撃、そしてJRでは、労働法制の歴史的な改悪、「労組なき社会」化攻撃がかけられています。これは「戦争を止め、社会を変える」大きな闘いです。力を結集し、この闘いに必ず勝利しなければなりません。そして、絶対に戦争を阻止するために街頭で実力で闘い、職場からストライキを組織し、階級的労働運動を何としても再生させましょう。
■特別報告
●全国金属機械労組港合同
昌一金属支部 木下浩平委員長
昨年、この集会の壇上でストライキ宣言をしてから1年、まさか今年、争議の当該として特別報告をすることになるとは夢にも思いませんでした。
昌一金属は昨年12月に突如、民事再生法の適用を申請し、そこに名乗りを上げた那須電機鉄工は、労働者に大幅な賃下げや労働組合の執行部の選別解雇を強行してきました。以降、この露骨な組合つぶしと闘い抜いて、那須電機鉄工は事業買収から撤退し、争議の現場からも逃げようとしています。昌一金属の経営は、破産手続きの開始決定に、責任がないかのような勘違いをしており、やり散らかしの食い逃げ資本を追撃する第2ラウンドの闘いに入りました。
この10カ月、資本と労働者が非和解の社会であることを身をもって実感します。那須電機鉄工は、労働委員会で国鉄分割・民営化に対する最高裁判例を引用し、別会社への事業譲渡だから那須電機鉄工に法的責任なしと主張しました。この全国労働者総決起集会の呼びかけ3労組は、「JRに法的責任なし」とする国家的不当労働行為を許さない闘いの旗を打ち立ててきました。昌一金属闘争は、民間中小の整備・淘汰(とうた)、解雇自由、総非正規職化の攻撃との最前線だと考えています。戦争によってしか延命できない石破政権を打倒し、労働組合の実力闘争でこの社会を根底から変革していきましょう。勝利するまで皆さんと団結して闘います。
●全日本建設運輸労組
関西地区生コン支部 武谷新吾副委員長
関生支部弾圧への物心両面のご支援、本当にありがとうございます。
2018年から始まった、資本と権力が一体となった関生支部への弾圧は反転攻勢の闘いに入っています。和歌山広域協事件や滋賀ビラまき事件など3件11人の無罪判決を勝ち取りました。特に和歌山広域協事件の高裁判決では、関生支部を産別組合と認定し、関生の組合員がいない企業へも憲法28条の団結権が保障されると司法が認めました。この判決文を活用して、生コン業界のみならず、あらゆる産業に産別労組の組織化と産別の運動を拡大します。
そして、湯川委員長への求刑10年、加茂生コン事件の高裁差し戻し審、滋賀事件の湯川委員長への実刑4年判決と、コンプライアンス活動の有罪判決の控訴審など、組合活動を犯罪とした事件の無罪判決を勝ち取るために全力を尽くします。
10月23日に開催された港合同昌一金属闘争決起集会では、港合同の中村委員長と昌一金属支部の木下委員長が、初動の遅れや組合の団結強化の不十分さなど、厳しい総括を語りました。私は2人の、話しに感動を覚え、多くのことを学びました。闘争の総括をしっかりすることで新たな方針を確立し、闘争の勝利を目指すという習慣を身につけることが重要だと思います。
8・6広島暴処法弾圧では、広島地裁、広島地検、広島県警に畳みかける行動で、年内に5人の仲間を奪還するために全力を尽くしましょう。
労働組合つぶしは戦争への道です。関生支部は産業別労働運動の拡大と、産業別ストライキを組織して戦争を止めます。共に闘いましょう。
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