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第5回外房線と地域を守る会定期総会を開催

久留里線の廃線反対!外房線の安全性確保、特急削減の撤回に向けて取り組む方針を決定

来賓として、いすみ市長、いすみ市議会議長、勝浦市議会議長、
内房線と地域を守る会、久留里線と地域を守る会が参加

7月21日、勝浦市・芸術文化交流センター(きゅすて)において、第5回外房線と地域を守る会総会が開催された。

総会は、外房線と地域を守る会の会員や外房線沿線の組合員・OB等50名が参加する中で開催された。とくに、久留里線に関する第4回検討会議が7月16日に開催され、「年内に検討結果をまとめる」ことが発表される中で、あらためて内房線と地域を守る会、外房線と地域を守る会、久留里線と地域を守る会が連帯して廃線化阻止に向け取り組むことを確認した。

総会は、冒頭、早川隆雄会長があいさつに立ち、「この会は、外房線の利便性向上、ワンマン運転の安全性確保を求めて活動し、国交省、JR千葉支社への要請行動を行ってきた。21年3月にワンマン運転が導入され、3日後に太東駅で乗客が転倒・骨折する事故が発生した。原因はワンマン運転とホームと車両間に段差があったことだ。しかしJRは一切改善していない。一方、久留里線の廃線化問題では検討会議が開かれ、JRと沿線住民がぶつかり合っている。久留里線の問題は外房線・内房線に直接関わる問題であり、最大の課題だ。一方、3月ダイヤ改正では、自治体や沿線住民から怒りの声が上がり、JRは改善策や一部変更を発表した。しかし、外房線の特急、通勤快速の見直しは何も示されていない。夷隅郡市と鴨川市からは要望書が提出され、各議会で決議があがっている。今後も自治体との連携を強化し、久留里線の廃線に反対し、外房線の存続と地域を守るために頑張りたい」と訴えた。

来賓あいさつでは、最初に、いすみ市・太田洋市長から、「皆さんの地域を思う気持ちに感動している。先ほどの会長あいさつは全くその通りだ。JRの対応は厳しい状況にあるが、地域から声を出していけば必ず成就する。久留里線の問題は緊迫した問題になっている。外房線では勝浦〜鴨川間が問題になってるが、乗客数は鴨川〜茂原間でカウントすべきだ。地域を守るために夷隅郡市2市2町が運命共同体として支えながら進んでいきたい」との力強あいさつをが行われた。

次に、いすみ市議会・麻生実議長から、3月ダイヤ改正に対して、いすみ市議会として全会一致で要望を決議し、JR千葉支社に提出した経緯等が説明され、今後も外房線の会と共に頑張るとの決意が語られた。

次に、勝浦市議会・佐藤啓史議長から、夷隅郡市と鴨川市の連名による要望書をJR千葉支社に提出した経過と、勝浦市議会をはじめ夷隅郡市、鴨川市の各市議会が連携して決議をあげることができたことの説明が行われ、今後も共に進むとのあいさつが行われた。

さらに、内房線と地域を守る会・梅澤和子代表は、「7月6日に内房線の会も総会を開催した。JR千葉支社に毎年要請しているが、利用者が少ないからといって高をくくったような回答ばかりだ。利便性、安全性は改善されることなく、現在は久留里線が廃線の危機を迎えている。公共交通がなくなればその地域は衰退してしまう。多くの人が声を上げられるように私たちが活動を広げていかなければならない。内房、外房、久留里の3会が一緒に頑張りたい」と訴えた。

来賓の最後に、久留里線と地域を守る会・三浦久吉代表は「16日に4回目の検討会議が開かれ、会議後の記者会見であたかも鉄道に代わるバスやデマンド輸送の検討が必要との報道がされている。しかし、日本全国で運転手不足や乗客数減少でバス路線が廃止されている。JRは久留里線の利用が55人しかいない、100円稼ぐのに19000円かかると大々的に宣伝しているが、今、現に鉄道が敷かれており、それを最大限活用し、久留里〜亀山間の活性化のために観光客や移住者の誘致に利用すべきだ。
先ほどいすみ市長や市議会議長のあいさつがあったが、非常に心強かった。君津市でも自治体が先頭に立って鉄道を守るような活動ができるようにわれわれも訴えていきたい。外房線の会、内房線の会とともに頑張る」と久留里線廃線阻止への決意を語った。

次に、北海道や芸備線を中心にしてローカル線廃線がもたらす影響と地域での廃線反対の取り組みを記したビデオの上映が行われた。
議事に入り、経過報告、会計報告、会計監査報告、24年度活動方針案、予算案が提案された。

質疑では、「無人駅に列車の運行状況が分かるようなモニターの設置を要求してもらいたい」(御宿町)、「茂原から千葉に通ってる。千葉駅に定期を買いに行ったら学生が並んでごった返していた。JRは窓口廃止で乗客と売り上げを逃していることを認識しべきだ」(茂原市)との意見が出され、幹事会からの答弁が行われた。

経過及び活動方針、予算案、24年度の役員体制が全会一致で採択され、その後、総会アピールが発表され、「地域に働き、活動する住民の生活を守り、都市部と過疎地域がお互いに支え合う社会のあり方を築くためにも久留里線、外房線、内房線を守る取り組みを一層強めることを決意する」ことを確認し、第5回外房線と地域を守る会総会は成功裡に終了した。

久留里線と地域を守る会
久留里線検討会議に抗議の情宣活動

7月16日、君津市中央図書館において、第4回久留里線沿線地域交通検討会議が開催された。会議後の記者発表では、「廃止ありきではない」としながらも、千葉県は「残せるものなら残したいものの・・・、バスやデマンド交通の方が移動環境がよくなる」と主張するなど、鉄道と地域を切り捨てる発言を公然と行った。君津市は、「鉄道以外の交通モードが望ましいのであれば、一定の方向性を示して欲しい」と発言。

当初、君津市長は久留里線廃線に反対を表明していた。それにもかかわらず現在は他人事のような対応だ。さらにJRは「鉄道が日常利用、観光に役立っていない。バス・デマンド交通を深度化する」と発言する始末だ。そして、次回検討会(期日未定)には報告書の原案を提出するとしており、久留里線をめぐる事態は重要な局面を迎えている。

こうした状況の中で久留里線と地域を守る会は、久留里線検討会議が開催された当日(16日)、三浦代表を先頭に幹事会のメンバー10名以上で抗議の情宣活動を行った。「なくすな!久留里線」「久留里線をまもろう!」の幟旗を掲げ、身につけた手作りゼッケンには、「赤字なら廃止は世界の非常識」「千葉県、君津市は線路はがしに協力するな」などの文字が書かれている。そして、用意されたビラを検討会議の委員や参加者、図書館の利用者などに次々に手渡し、久留里線廃線反対の声を上げようと訴えた。

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