5/30「京葉線ダイヤ変更」
6/4「首都圏15駅でみどりの窓口復活」発表
迷走するJR―「IT企業化」「鉄道ありきで考えるな」路線の破たん
今こそ職場から怒りの声を!
【京葉線ダイヤ変更概要】(5/30発表)
- 内房線・外房線を直通する各駅停車4本(上下2本ずつ)を快速に変更
- 内房線→外房線:上総湊6:56発―東京8:43(8:41)着
- 外房線→京葉線:上総一ノ宮6:28発―東京7:58(7:52)着
- 京葉線→内房線:東京20:03(20:07)発―君津21:33着
- 京葉線→外房線:東京20:35(20:45)発―上総一ノ宮22:03着
※( )内は土休日
- 快速全体では平日7本増、土休日12本増
→勝浦〜上総一ノ宮間では通勤快速2本(朝上り1本、夕下り1本)が走っていたが快速は上総一ノ宮止まり!
特急「しおさい」(総武本線)、「わかしお」(外房線)、「さざなみ」(内房線)も今ダイ改で削減!
【みどりの窓口復活】(6/4発表)
- 窓口を全廃した川口や北朝霞など6駅は臨時窓口を設ける。
- 窓口の数を減らした蒲田、登戸など9駅は混雑状況に応じて閉鎖した窓口を復活させる。
京葉線快速・窓口の一部「復活」
5月30日、JR千葉支社は9月に「ダイヤ変更」を行い、京葉線の各駅停車の一部を快速に戻すと発表した。一方で、通勤快速の復活は行わないという。
3月ダイ改では京葉線快速・通勤快速だけでなく、内房線、外房線の特急本数も削減されている。とくに上総一ノ宮以南は、今ダイ改で直通していた通勤快速が切られているが、「快速復活」の対象にはされていない。沿線地域の生活基盤を破壊する重大な問題はいまだに解決されていない。
また、6月4日には喜?社長の記者会見で、首都圏15駅で廃止したみどりの窓口を繁忙期に復活させると発表している。先月に「みどりの窓口7割削減」の凍結を発表してから1ヶ月、部分的とはいえ「窓口復活」を具体化せざるを得なくなった。
相次ぐ「異例の修正」
京葉線をめぐっては3月ダイ改でプレス発表後に改変するという前代未聞の事態となり、さらに半年後に「ダイヤ変更」という異例の対応に追い込まれた。一度窓口を廃止した駅でも「復活」させるというのも「異例」だ。
喜?社長就任の冒頭から「異例続きの見直し」――起こっていることは、喜?らが主導してきた「鉄道ありきで考えるな」「IT企業化」路線の破たんだ。
「昼間以外の快速・通勤快速を全て廃止」「21年から25年のわずか4年ほどで440駅から140駅まで7割も削減する」―どちらもあまりに強引でごう慢な攻撃だ。鉄道会社にとって本来もっとも大切な安全や公共交通としての役割、働く者の生活や権利を完全にないがしろにしている。「鉄道会社」として考えられないようなやり方だ。
しかし、JRは22年には「鉄道部門4千人削減」「転籍・副業促進」「非鉄道部門へ再配置」を掲げ、23年には「鉄道を持つIT企業」化を打ち出してきた。「地方路線も乗客も、利益が上がらないなら切り捨てて当然」「これからは価値創造だ」と舵を切ったのだ。だからこそ、ここまで極端な攻撃を一挙に進めようとしたのだ。
だが、その攻撃は地域住民からの怒りの声の大きさを前にとん挫した。「異例続きの見直し」は、「IT企業化」路線、業務融合化等の攻撃の矛盾の表れだ。
今こそ闘う労働組合の力を
一方、職場では職名廃止・業務融合化、ジョブローテーション、全運輸区・駅の統括センター化、車両センターの首都圏本部への再編、行路内での「その他時間」導入、副業解禁などの攻撃が進められている。
会社は現場労働者も労働組合も無視するように矢継ぎ早に融合化等の攻撃を仕掛けている。だが、その攻撃は矛盾に満ちている。そのことが、まずは地域からの怒りの声にさらされる所からあらわになった。
職場の状況は社会から直接は見えていないため攻撃が続けられているが、すでに矛盾は「若年退職の急増」という形で表れている。同じ攻撃である以上、融合化攻撃も打ち破ることができるということだ。
その力は何より職場からの団結した声と、闘う労働組合の力にある。
会社が融合化攻撃、「IT企業化」路線に突き進むにあたってまず行ったのが、露骨な東労組切り崩しと「社友会」組織化を通して職場から労働組合を一掃しようという攻撃だった。その後も、「これからは価値創造だ」などといって現場での競争をあおり、「ジョブローテーション」の下で次々に強制配転を行い、職場の団結を破壊しようとしてきた。
会社がここまで「労働組合と団結の破壊」にこだわるのは、鉄道を動かす力も、職場の現実を変える力も、すべて現場労働者にあるからだ。
地域からの怒りで、攻撃を打ち破る可能性が生まれている。今こそ職場から団結して声を上げよう。すべての仲間は動労千葉に結集し、融合化攻撃粉砕へともに闘おう。 |