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日米安保始まって以来の大転換 歴史的戦争会議

4/10日米首脳会談弾劾!

4月8〜14日に訪米した岸田は、10日に日米首脳会談、11日に米議会の上下両院合同会議での演説、同日に初となる日米比3カ国での首脳会談を行った。10日の会談後の記者会見でバイデンが「日米同盟が始まって以来、最も重要な刷新」と語ったように、行われたことは日米安保の歴史的な大転換だ。

対中国戦争へ米軍と一体化

会談後の共同声明の第1の項目は、「防衛・安全保障協力の強化」であり、「中国による東シナ海における力又は威圧」が問題だと名指しで語っている。「南西諸島を含む地域における同盟の戦力態勢の最適化が進展……この取組を更に推進することの重要性を確認」と、何よりも対中国戦争のための首脳会談であることを露骨に打ち出している。

そのための「転換」の最大の核心は、「米軍と自衛隊の指揮統制の連携強化」だ。平時・有事を問わず、「作戦と軍事力の日米統合」が目標に掲げられている。

岸田政権は22年末の安保3文書改定以降、沖縄・南西諸島における軍事拠点化・ミサイル基地化を急速に進めている。その中で、来年3月までに陸海空自衛隊を束ねる「統合作戦司令部」を作ろうとしている。

これと一体で、今回の首脳会談では在日米軍の態勢変更を打ち出し、東京・横田基地にある在日米軍司令部の権限強化から作戦指揮権の付与へと動き出そうとしている。

これは安保3文書改定で打ち出された「敵基地攻撃能力」保有とも一体だ。そのための南西諸島へのミサイル部隊の配置が強行され、長射程のミサイル配備も狙われている。

だが、実際に「敵基地」を攻撃するには、目標の特定が必要だ。しかし、自衛隊にはそうした能力はなく、米軍の情報に頼る以外にない。「指揮統制の連携強化」は、自衛隊が中国本土を標的にミサイル攻撃を仕掛けることを想定したものに他ならない。

岸田は「日米の統合指令部の創設ではなく、あくまでそれぞれ独立した指揮系統」といっているが、実際の戦争に突入すれば完全に米軍の指揮下に組み込まれる以外にない。

さらには、日米での防衛装備品の共同開発や共同生産、AUKUS(米英とオーストラリアの対中軍事協力の枠組み)と日本との軍事技術協力、米軍艦艇の日本での整備等も打ち出され、戦争の指揮命令から軍需生産まで一体化しようとしている。

労働組合として闘いにたとう

岸田は翌11日、米議会の上下両院合同会議での演説も行った。中国、北朝鮮、ロシアを一方的な「悪」とすることで自らを正当化し、日本も米国とともに「国際秩序を守る義務を負う」ことを強調した。また、防衛費の大幅増額や敵基地攻撃能力保有などを進め、「日本は内向きの同盟国から変化を遂げた」「当初は米国の地域のパートナーだったが、今はグローバルのパートナーになった」などと語った。

曲がりなりにも「戦争放棄」「専守防衛」を掲げてきた建前も投げ捨て、「グローバルに戦争を行う」という宣言だ。まさに戦争国家化への歴史的な転換だ。

そのために、私たち労働者の生活も含めて、国家のあり方そのものが「戦争のため」に作り変えられようとしている。労働者を戦争に動員し、協力させるために、「自国を守れ」「中国・ロシアが脅威だ」と恐怖と愛国主義、排外主義があおられている。

この時代にあって、労働者として、労働組合として何をなすべきかが問われている。この戦争は労働者を「守る」ためのものではない。戦争こそ、労働者に対する最大の生活破壊であり、権利破壊であり、団結破壊だ。「戦争反対」は労働組合として最も本質的な課題・任務だ。世界の労働者との団結、労働組合の闘いこそ、戦争を阻止する力だ。

岸田政権の戦争国家化攻撃を許さず、戦争協力を断固拒否して闘おう! 4・28沖縄デー集会・渋谷デモに集まろう!

4・28沖縄デー集会・渋谷デモ

日時:4月28日(日)13時〜 集会後、渋谷デモ
場所:代々木公園 けやき並木
主催:改憲・戦争阻止!大行進

組織拡大! 闘う労働 組合を歴史の最前線に登場させよう!

 
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