JR東日本は3月に、久留里線の廃線に向けた協議会の設置を千葉県と地元君津市に申し入れ、5月11日に検討会が非公開で行われた。「久留里線と地域を守る会」は検討会の会場に出向き抗議の見解を発表した。
続いて5月17日にはJR千葉支社に対して、久留里線(久留里駅ー上総亀山駅)の存続を求める署名5700筆と申し入れを提出し、千葉県庁で記者会見を行った。
地域にとって不可欠の公共交通機関である久留里線の廃線化を許さず、JRと国が一体で進めるローカル線廃線攻撃に対する地域からの闘いの第一歩が示された。
JRへの要望と申し入れ事項 (5/17)
1.久留里線の列車本数、特に久留里駅〜上総亀山駅間を増やすことを求めます。
2.久留里駅〜上総亀山駅間の収入100万円に対して営業経費2億8100万円という数字だけが宣伝されており納得できません。「赤字」の実態を明らかにしてください。
3.イベント列車を計画することは賛成ですが、それらすべてが久留里止まりになっています。久留里駅から上総亀山間にも企画・イベントを拡大してください。
4.3月9日に新聞等で報じられた、「沿線自治体、千葉県に対して協議を申し入れた」とありますが、その後どうなっていますか。中川支社長は「利便性が向上する交通体型のあり方を総合的な観点から検討する必要がある」といっています。それはどういう意味ですか。同時に「路線存続の是非をめぐる議論がされる」と報じています。その意味を明らかにしてください。
5.署名を集める過程でも久留里線は上総亀山地域の観光資源とっても欠かせない存在であるという言葉を沿線住民の皆さんからいただきました。
6.奥房総の観光資源を活かし、広めるための創意・工夫をともに考えてはどうですか。そのためにも、列車のシートをベンチ型だけではなく、ボックス型シートも導入してはどうというアイデアも聞かれます。検討してください。
7.上総地域は路線バスが通っていない地区が多くあります。久留里線の駅まで、自家用車を利用する人のために、駅近くに駐車場を整備したらどうでしょうか。
8.5月11日の「(仮称)JR久留里線(久留里・上総亀山間)沿線地域交通検討会議」が想定外の早さで開始されました。これの当該参加者である貴社のご意見をお聞かせください。
JR久留里線と地域を守る会 代表 三浦 久吉
NHKはじめ報道各社が署名提出と申し入れ行動を報じた。