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 「始発列車の運転士によるドア開扉の試行」 に関する
10/26千葉支社団交

10月26日、「始発列車の運転士によるドア開扉の試行」に関する緊急申し入れ(動労千葉申第56号)に基づき千葉支社との団体交渉を行った。
交渉の概要は以下の通り。

労働時間を削り取るな!

組合 目的に「お客さまの利便性や乗務員の働きやすさの向上等」とある。利便性とは具体的に何か。

会社 乗客がホーム上で待っていることがある。運転士がドア開扉すれば待ち時間が少なくなる。

組合 ドア開扉は10分前に統一されている。時間が違うと乗客からの苦情につながったからだ。出区点検終了までの時間によって開扉時間がまちまちになるのではないか。

会社 多少のズレは出てくる。千葉駅での試行では10分前に開けてもらっている。

組合 「働きやすさの向上」になるのか。

会社 車掌はこれまで10分前にドア開扉があったが出場前に休養時間が取れる。

組合 今後、車掌は何分前出場とする考えか。

会社 作業内規で出場後に確認する項目が定められている。「何分前」でなく点検が完了できる時間に出場という指導になる。指導する上で妥当な時間は今後検討する。

組合 運転士も3分前出場をなくすといわれている。労働は同じでも労働時間は削られる。車掌もそうなるのではないか。

会社 ノーペイで業務になることはない。必要な時間は確保する。車掌が出場しないことでサービスが低下することは良くない。

組合 数分でも短くなるのではないか。

会社 運転士がドアを開扉すれば、その分は見直しができる。

組合 同じ時間で仕事を増やしたり、仕事は同じで労働時間を削るというのは、「働きやすさ」からはかけ離れる。労働時間を減らすべきではない。

実際に列車遅れも発生

組合 試行の実施状況はどうか。

会社 8月から総武緩行線は中野・三鷹・千葉駅を対象に試行が始まり、10月1日から津田沼駅でも開始した。あがってきた声は3件で「据え付けてからの折り返しで、エンド交換する時間がギリギリ」などだ。

組合 案内放送と行先の設定を出区点検後の時間でやると間に合うが、所定通りに据え付け後にやると間に合わないことがある。

会社 列車によって据え付けてから折り返しまでの時間が違う。一番短い5分だと少し急ぐが、長いと6分半程で余裕がある。

組合 津田沼駅で試行前に試したときには遅れた列車もあると聞いているが?

会社 朝の時間帯で2本あった。運転台交換中にベルが鳴ってしまった。数十秒は遅れている。据え付けてから案内設定をやる取扱いだった。中野の折返しも5分だが所定の取扱いで遅れていない。

組合 数十秒の遅れだと報告が上がらないこともある。時間になれば信号はあいてしまう。焦って行えば安全がおろそかになる。

会社 千葉支社の指導方法としては、出区点検後に設定しても良い、据え付けてから設定しても良いというダブルスタンダードでやっている。先に設定して余裕を持ってもらおうということだ。東京は基本通り据え付けてからになっている。

組合 10両で折り返し5分は大変だ。乗客にちょっと足を止められたら間に合わない。機器整備でボタン一つ忘れたら列車は動かない。焦っているとそういうミスが出る。30秒でも1分でも時間があれば確認できる。ダイ改では余裕を持って設定と機器整備をできる時間設定にしてもらいたい。

会社 列車密度を考えると時間を増やすのは不可能だ。出区点検後に行う形で整理するのがシンプルだ。そのほうが乗務員の負担にもならない。

組合 運転士に負担をかけているだけだ。試用中のD―TACKの本使用はいつか。

会社 来年5〜6月からだが確定ではない。

組合 使い勝手があまりに悪い。遅らせたくなくて紙でやってしまうことが多い。間の時間は増やせない。ドア開けやD―TACKの設定もあって、やることは増やす。大変な思いをするのは結局現場だ。

会社 不都合な所は声を上げて頂きたい。

組合 設定を間違えると車掌は掲示に出される。運転士が間違えた場合も出されるのか。

会社 明確な回答はできない。案内放送と行先設定の最終的な確認は車掌が行う。運転士の設定が誤ったとしても車掌が確認できる。運転士の責任にはならないが、どう設定したかなどの話を聞くことはある。

輸送混乱時の取扱い

組合 ドア開扉の運用で輸送混乱時などの運用はどうなっているのか。

会社 出発が遅れても運転士が開ける。車掌が開けることはしない。「何分遅れたら車掌が開ける」等の基準も難しく混乱しかねない。試行段階では扱わない。

組合 遅れている場合、車掌が開扉した方が早い。今も、ドア開けは運転士がしても案内設定を車掌に頼むことはある。

会社 設定確認は車掌の仕事だ。まずは運転士にやってもらうが、そういうこともある。

ワンマン運転は中止すべきだ

組合 提案に「今後のワンマン運転の導入等を見据えて」とある。今後の計画はどうか。

会社 中央・総武緩行線のワンマン運転は、具体的な時期が明確にあるわけではない。全体としてワンマン運転を拡大するということは伝えている。

組合 ホームドアが整備されたらワンマン化するのか。

会社 ワンマン化のためにホームドア設置は必須ではない。必要な工事は進めるが時期は未定だ。

組合 ワンマンで事故も起こっている。総武緩行線は駅間の時間が5秒縮められた。遅れると取り戻せない。ホームドア設置でTASKが導入されブレーキでは取り戻せず時間を縮めるには速度を出すしかない。合間の時間も増やせないというが、無理な運転時分は危険だ。今施策もワンマン化も中止すべきだ。

(以上)

組織拡大! 闘う労働組合を歴史の最前線に登場させよう!

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