JR東日本は、ワンマン運転に対する障害者からの訴えに耳を傾けろ!
3・13館山集会に全力で結集を!
3月13日13時半〜 館山商工会議所ホール |
3月ダイ改において、JR東日本が、内房線・外房線・鹿島線にワンマン運転を拡大することに対して、内房線と地域を守る会が行った学習会の中で障害者からの深刻な意見や問題点が出された。これに基づき動労千葉は、JR千葉支社に対して「動労千葉申第16号」により申し入れを行い、2月10日に団体交渉を行い、徹底的な追及を行った。
団交の概要は以下のとおり。
コロナ禍での訓練を中止し、ワンマン拡大を撤回しろ!
組合 まず、コロナ感染症が拡大し、緊急事態宣言が出されている状況の中で、ワンマン運転拡大に向けた訓練を直ちに中止すべきだ。健康が阻害されることに対してどう考えているのか。
会社 出勤時に体調の確認を行っている。また、訓練についても人数を制限するなどしている。
組合 体調管理というが、検温すら行っていない。どうやって管理するのか。
会社 本人の申告により確認している。
組合 JRは公共交通機関であり、不特定多数の乗客と接しており、感染の危険性が非常に高い。会社にこうした認識があるのか。
会社 確かに公共性があり、不特定多数の人と接することは間違いない。そのためにも事前に検温してもらいたい。
組合 体温測定や臭覚、味覚等の問診などをなぜ行わないのか。
会社 やらない明確な理由はない。日々の体調管理で変化があれば申告してもらいたい。
組合 検温等は会社責任で行うべきだ。
会社 組合の意見は受け止めた。
「段差解消は困難」「車イスの利用は事前に申告を」
組合 この間、内房線沿線の住民などを中心にしてワンマン運転の問題点について学習会が行われた。その中で四肢や視覚、聴覚等に障害を持つ人たちからワンマン運転拡大に対する様々な問題について深刻な意見が相次いで出された。今回の申し入れは、こうした問題点を含めて申し入れている。真剣に回答してもらいたい。
組合 障害を持っている人たちは、車両とホームの段差でつまづく危険がある。段差解消に向けた対応はどうなっているのか。
会社 巌根、横芝、求名等で段差解消を用意している。
組合 今、回答があった駅は今回のワンマン運転の対象線区と違う駅だ。ワンマン対象線区はどうなっているのか。
会社 段差解消は困難だと考えている。
組合 無人駅にはエレベーターもなく、橋を渡ることが困難な駅もある。そのため列車の利用を諦める人もいる。
会社 車イス等で利用する場合は事前に申告してもらい駅で対応する。エレベーターは、乗降3千人以上の駅に優先的に設置している。
組合 身体障害者が木更津等で乗り換える場合、相当に困難だとの指摘があり、介助が必要な場合もある。
会社 ワンマン車両から快速等に接続する場合、快速列車の車掌がいるので対応できると判断している。
組合 視覚障害者の転落事故を防止するための対策はどう考えているのか。
会社 転落防止対策として、点字ブロックや誘導ブロックの設置を行っている。しかし、全ての人に十分な対応ができるわけではない。
組合 聴覚障害者の場合、車内放送が聞こえないため遅れや乗り換えに関する情報が聞こえず、取り残されてしまうことがあるとの指摘があるが、どう対応するのか。
会社 自動放送と連動して、客室内の画面で対応できるようにしている。
組合 接続等に関する詳しい中身も含めて対応できるのか。
会社 接続に関する内容はない。
組合 以前、車掌に、「紙に書いて下さい」といってきた人がいる。しかし、ワンマンになったら運転士は対応できない。どうするのか。
会社 聴覚障害者を含め全てをカバーすることはできないと考えている。
組合 131系車両は、半自動ドアの扱いになるが、視覚障害者等に対してどのように周知するのか。
会社 車両の内外に自動放送が流れるようになっているので、それで対応できると考えている。
組合 駅に到着し、ドアが開かないことを知らなかった場合、そのまま発車することも考えられるが、その場合の責任はどうなるのか。
会社 当該の運転士に状況を聞かせてもらうことになるが、通常の取り扱いを行っていれば問題ないと考えている。
組合 乗客から区間運賃を聞かれることがあると思うが、どう対応するのか。
会社 運転中は対応しなくても問題ないと考えている。
組合 トラブルや事件が発生した場合はどうするのか。
会社 安全を確保することが最優先だ。その上で、指令や警察に連絡してもらいたい。
高齢者・障害者にとって乗換は負担、千葉直通列車を!
組合 沿線自治体等への周知はどのように行っているか。
会社 必要な説明は行っている。
組合 会社に対して利用者からワンマン運転に関して説明を求められることがあると思うが、その場合はどのように対応するのか。
会社 状況により判断することになる。場合によっては駅長等で対応することも考えられる。
組合 障害者にとって途中駅での乗り換えは非常に負担になっている。千葉までの直通運転を増やすべきだ。
会社 現在、君津、木更津、上総一ノ宮、安房鴨川を中心に乗り換えを行っている。利用状況に合わせ、列車を設定しており、問題ないと考えている。
組合 現在、上総一ノ宮より下りから800人程度の学生が通っている。急遽の早退等が発生した場合、2両では対応できないと考えるが。
会社 事前に連絡をもらいたい。できない場合は2両での対応もあり得る。
また、普段から連携を取っているので、何かあったら最寄りの駅に相談してもらいたい。
組合 今回、ワンマン運転拡大に関して障害者からの意見に踏まえて議論したが、何ら問題の解決になっていない。ワンマン運転の拡大は直ちに中止すべきだ。
会社 指摘された点は認識した。ワンマン運転を中止する考えはない。
(了)
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