4/12 千葉地労委審理拒否事件 第2回裁判
千葉地労委の審理拒否は違法だ!
今すぐ事実調べを行え!
4月12日、動労総連合1047名解雇撤回・千葉地労委審理拒否事件の第2回裁判が千葉地裁で行われた。動労千葉争議団、動労総連合1047協議会を先頭に、各支部組合員、支援の仲間が結集して裁判闘争を闘いぬいた。
「審理拒否は違法」を暴く
この裁判は、国鉄分割・民営化の国家的不当労働行為の真実がすべて明らかになりながら、千葉地労委が審理を拒否して打ち切ったことに対する闘いだ。裁判では弁護団から重大な事実が突きつけられた。千葉地労委の村上公益委員の審理打ち切りは、明らかに労働委員会規則に違反した違法行為だったのだ。
労働委員会規則によれば、開始された審査を途中で打ち切るためには、公益委員会議に諮る必要がある。16年の規則改悪で「事実調べなしで命令を出せる」という条項が追加されたが、それには条件がある。両者の主張が十分に出されて争点の整理が行われていること、主要な事実に争いがなく、事実の認定が簡単なことなどだ。しかも、中央労働委員会から、事実調べをせずに終わらせることの意向を双方から聞いて、争点や証拠を整理せよと通達されている。
われわれは千葉県労働委員会の場で、「JR不採用=解雇した基準そのものが不当労働行為であると最高裁で確定したこと」「その基準の策定を命じたのが、斎藤英四朗JR設立委員長だったこと」「作られた基準は第3回JR設立委員会で正式に決定されたこと」を突きつけた。国鉄1047名の解雇は不当労働行為であり、その責任がJR自身にあることを完全に突き止めた上で労働委員会に持ち込んだのだ。
しかし、村上公益委員は労働委員会の冒頭から、「最高裁判決に反した命令は出せない」と言い放ち、2回目の調査で突然審査の打ち切りを宣言した。そして、「命令は10月か11月ころに郵送する」と通告した。まともに審査するつもりがなかったことは、この時点で明らかだ。
JR側は、「使用者ではないから責任はない」という書面を一度出したきりで、労働委員会に出席さえしなかった。最も重要な事実について明確な主張の対立がある。審査打ち切りの判断が公益委員会議で検討されたものでないことは、千葉地労委自身が認めている。村上公益委員は事実調べを行わないことについて、組合側の意見を聞こうという姿勢さえなかった。
そもそも労働委員会で審査が開始された以上、事実調べを行うのは当然の原則だ。村上公益委員は、労働委員会規則を踏みにじってまで事実を明らかにすることを拒否したのだ。
本来、不当労働行為を救済するべき労働委員会が、国家的不当労働行為の真実を隠蔽し、政府とJRを救済するなど、決して許されない。
これは、労働委員会という労働者の団結を擁護するための機関を解体することを通して、労働者の団結権そのものを解体する攻撃だ。
この闘いは、安倍政権による労働運動解体と「現代の産業報国会化」との闘いでもある。そして、この時代に国鉄1047名解雇撤回闘争を続けさせるわけにはいかないという国家意思に貫かれた攻撃との闘いだ。断固として勝利まで闘いぬこう。
闘いの力で真実を明らかにしよう
審理拒否の違法性は完全に暴かれた。しかし、千葉地裁は「不当性について裁判で争うのは、最終的な命令が出てから」という形で打ち切り、千葉地労委の救済を狙っている。それならば、地労委で公正な審査を受ける権利はどこへ行ってしまうのか。絶対に許すことはできない。
だが、われわれの闘いは大きな力を発揮している。法律上は、現在の裁判の判決を待たず、労働委員会命令を出すこともできる。しかし、現在に至るまで千葉地労委は命令を出せずにいる。デタラメな審理拒否を追及して闘うことで、力関係を押し返している。さらなる闘争の力で、千葉地労委に「審査打ち切り」撤回と、事実調べの実施を行わせよう。傍聴闘争に全力で決起し、勝利判決をかちとろう。
第3回 千葉地労委審理拒否事件
日時:6月21日(金)11時〜
場所:千葉地裁601号法廷 |