10/30乗務員勤務制度改悪提案 JR本社団交(総連合申14号)A
台湾事故は重大問題だ!
乗務員勤務制度改悪粉砕まで闘いぬこう!
10月30日、動労総連合申14号の組合要求に基づき乗務員勤務制度改悪提案に関する第2回の団体交渉を行った。
明けでの乗務をやめろ!
組合 明けでの乗務が現場でも多発している。勤務終了後も乗務労働を行う前提の勤務を考えているのか。
会社 勤務は就業規則に則って指定している。突発で発車時間までに乗務員があてられなければ、明けでの乗務を指示することは十分ありうる。
組合 明けでの乗務は安全上の問題があり制限すべきだ。支社課員についても、乗務後に超勤を指示するのか。
会社 業務が残っていれば、上長の指示で超勤を行うことは想定している。
組合 支社では短時間行路に乗務した人だけ終業時間が早い。ダイ改など多忙時に帰れるのか。超勤が常態化してしまうのではないか。
会社 今でも時間外労働については上長が平準化を図っている。業務が残っていても、上長が明日でいいという判断もできる。
組合 超勤で支社の業務をやって、翌日は乗務ということもある。
会社 次の日に7時から乗務が入っている社員に22時まで時間外労働をさせるとはならない。
組合 乗務労働が増えるなら人数を増やさないと業務量とつり合わない。現状でも、指導員が添乗すれば仕事が残って残業せざるを得ない。
会社 支社なら業務量はグループ内で調整する。業務の見直しも進める。
組合 必要だから今の業務もある。
会社 普通には仕事が回らないことが業務見直しのきっかけになる。
組合 当該に負担が行くだけだ。短時間行路に乗務する場合の在宅休養時間の考え方はどうなのか。
会社 支社課員等は、交番ではないので交番作成規定は適用されない。日々の運用で対応する。在宅休養時間の制度を作る考えはない。
組合 サテライト勤務の場合、出退勤はどうなるのか。
会社 具体化していない。今後、規定などを順次整備していきたい。
組合 勤務場所は運輸区になるのか。
会社 地区センターのような、いろんな系統が集まれる場所にオフィスを設ければ、より効果的と考えている。
台湾事故を見据えるべき
組合 台湾事故の運転士は、普段はシフト管理担当で土日だけ乗務していた。提案にある、乗務を専門としない人の運転で事故を引き起こした。
会社 安全を大前提に週3回程の乗務を提案した。台湾事故とは別物だ。
組合 車両故障があったが運行が優先された。回復運転を指令から指示されて速度超過していた。普段が管理側であるがゆえに、指示を拒否できなかったのではないか。
会社 助役職以上の乗務は想定していない。主務職はあくまで一般職だ。
組合 「専門の運転士でなくてもいい」と、安全のための制度を緩和していった結果ではないのか。
会社 これまで乗務していた人が引き続き乗務もしながら、支社等の仕事を行う。兼務発令後も訓練などは行う。安全性は損なわれない。
組合 専門的に毎日乗務する中で、変化にすぐ気が付ける。間違った指示は拒否できる乗務員を作ることが必要だ。週3日の短時間行路でできるのか。現実に大事故が起こったことを重く受け止めるべきだ。
会社 現段階で台湾の事故を理由に提案を見送る考えはない。
十分な睡眠時間の確保を
組合 5時間以下の睡眠で飲酒状態と同等という米自動車協会の調査結果があるが、どう考えるのか。
会社 調査はあくまで車だ。鉄道と一律には考えられない。現行で休養はきちんととれる。現場からこの作業ダイヤがきついという意見があれば留意する。在宅時の自己管理も必要だ。
組合 睡眠時間が5時間を切る泊勤務も多い。前後泊を含めて月の半分くらい職場に泊まることもある。どうやって良質な睡眠が得られるのか。さらに拘束時間を延長し効率化を進めるといっている。一般線区も拘束時間の上限が必要だ。
会社 一般線区の特性上、行きの列車が決まると帰りも大体決まる。拘束時間を一律に決めると運営がうまくいかないため、稠密線区と分けている。
組合 前後泊の勤務が多くても規定の範囲内だから問題ないとされる。拘束時間や退勤時間、前後泊数を制限する制度が必要だ。
異常時対応の要員は必要
会社 標準数は業務量に見合った数なので変わらない。現在員数については支社課員などが入ることになる。
組合 標準数には研修や会社行事にとられる人員が入っていない。恒常的に必要な要員であり入れるべきだ。
会社 標準数はあくまで目安だ。乗務員の年休はほぼ消化されており、現在員数は適切と考えている。
組合 研修が多い時期などは勤務発表時から休勤が入っている。
会社 すべて休勤なしで回るほど要員を確保することは現実的ではない。
組合 災害時や輸送混乱時には交代の要員が取れずに一人の乗務員が背負うといったことが起こっている。
会社 かつてより異常時の要員の余裕は減っている。必要な要員は確保していく。標準数の考えは変更しない。
乗務員養成の将来像
組合 ワンマン運転拡大が全社的に行われている。車掌の大幅な減少は、運転士登用に影響しないのか。
会社 車掌の要員や養成数を減らせば、運転士になる人材が絞られる。ワンマン化拡大ですぐに車掌の養成をやめることは考えていない。将来的にはワンマン化が進み、どこかの段階で絞る必要がある。
組合 将来の運転士養成はどうなるか。
会社 しかるべき時期に提案する。
組合 駅から、車掌、運転士という関係が崩れてきている。車掌を経ずに運転士ということも考えているのか。
会社 そもそも本体の駅が減っている。検討しているわけではないが、直接運転士ということもありうる。
組合 エルダー運転士や車掌の関係で養成数を絞っていないのか。
会社 現段階で将来を見込んで絞っているということはない。
高齢者交番設定は急務だ
組合 高齢法では短時間勤務などの制度導入が求められている。エルダー運転士への配慮は必要だ。
会社 短日数勤務を理由なく申請できるよう制度変更した。配慮した結果だ。
組合 「変革2027」と提案との関連はあるのか。
会社 直接はないが輸送サービススタッフという将来像などリンクしている。具体化されているものではない。
*今回の団交で申14号による本社交渉は終了し、闘いは各支社間での交渉に移る。 |